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毎日の字間

毎日の字間 2014.04.14「なくす、こと」 

2014.04.14

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「なくす、こと」
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少し前にあるモノを無くした▼無くしモノはひさしぶりだ▼外で落とした可能性が高い▼一応、無くしたと思われる日に立ち寄った、お店等に問い合わせはしてみた▼残念ながら無かった▼悲しいけど、それによる強いダメージもなく、あきらめもつく出来事である▼ふと考える。無くしたモノは今はどうなっているのだろう▼一目のつかないところで朽ち果てているのか▼それとも誰かが自分のモノとして使われているのか。それはモノの第二の人生か▼自分の手から離れた自分のモノの現在、そして未来▼それがまだ自分のモノであることは間違いない▼でも、それもう手から離れてしまった▼何もできない自分のモノ▼少しの悲しみと不思議な気分の月曜日。
Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)

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毎日の字間

毎日の字間 2014.04.13「去る、ということ」 

2014.04.13

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「去る、ということ」
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ある「記憶」に対して、「去る」▼そんな気持になりたいことがある▼「忘れる」でもなく、「消す」でもない▼「去る」のである▼忘れるという積極性を使わず、消すという強行手段でもない▼ただある記憶から「去る」▼それは、再びを予定する訳でもなく、心の整理の結果でもない▼去る、消えてなくなるように▼実は一番難しいこと、それは記憶「去る」こと▼そして、消え去る。
Text & by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)

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毎日の字間

毎日の字間 2014.04.12 映画の琴(コト)『隠された記憶』

2014.04.12

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映画の琴(コト)『隠された記憶』
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トラブルは混乱だといえる。ツタヤにて、一度借りたのだけど観ないまま返却。気になってもう一度借りる。今回は観ることができた。そんな週もあるよね。上記予告の印象はラスト期待のサスペンス調。でも、僕は違う印象を受けた。本作はかなりアート系の作品で、ラストうんぬんより、そのプロセスが魅力となっている。謎解きに集中するより、場面場面のおもしろさを味わうのがいい。観終わった後も見返したくなる作品。サントラがないのと構図固定の長回しが多いので退屈さを感じるかもしれないけど、この2点も意図のあるものだと思う。

人はトラブルに見舞われる。それがフィクションならサスペンス作品となる。作品化されたものはふつうは実に小気味よく進み、観終わった後にカルシタスを与える。それが良作と呼ばれる。そうならば、本作は良作ではない。小気味良さもラストのカルシタスもない。圧倒的にあるのはトラブルに見舞われた側の混乱であろう。ふつうの作品なら(テンポが悪くなるので)バッサリ切られる当事者の混乱。そこをテーマにした作品であり、その点を理解すると味わいのあるアート系映画だとわかる。さまざまシーンに隠される監督の意図。それを読み解くのが楽しい。だから、繰り返し観たくなる。2度いいますが本格正統サスペンスではないのです。
Text & by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)

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