「ドーン・オブ・ザ・デッド」DVDを観る。熱心なファンまではいかないが僕はジョージ・A・ロメロの「ゾンビ」のシリーズは好きである。ホラーにアクションぽい要素を加味したひとつのフォーマットを作ったの偉いし、そんなゲーム感覚だけではなく、作品自体に深みがあるから評価が高いのだろう。
さて、「ドーン・オブ・ザ・デッド」は、ザック・スナイダー監督のリメイク作品。本作はロメロが作り出した、先に書いたゾンビのアクション的なおもしろさのみを律義に再現した作品。ロメロの持つ人間対人間とか、社会に対する視点は気持ち良いぐらい抜いて、「ゾンビとの戦い」というアクションに集中しているのが潔い。そこは裏切りません。生真面目なぐらい元祖のツボは外していないので、ベースとなっているロメロの「ゾンビ」と観比べてみるのも楽しいと思う。また、本作の公開あたりに封切りになったロメロのゾンビものの新作「ランド・オブ・ザ・デッド」と比べるのも作家性の違いが楽しめると思う。