毎日の字間

2016.7.17映画の琴(コト)『ピエロがお前を嘲笑う』

2016.07.17

ピエロ
『ピエロがお前を嘲笑う』(2014年)

はじまりは取調室。逮捕された主人公の証言から過去が語られる。冴えない青年がハッカー犯罪集団の仲間に入り、悪事を重ねて行く。犯罪サスペンス作品で冒頭に現在があり「語られる」という構造「ユージュアル・サスペクツ」と通じる。これはとっても興味深い。なぜなら、オチに自信がないとできない仕組みですから。なので、あまり本編に触れるのは野暮かもしれない。あとを観てのお楽しみ。ここで書くとすれば、こうしたハッカー映画では、インターネットの世界(サイバースペース)をどう描くのか?という、ところが僕は興味があった。本作では、一見したところ、なんか人がいっぱいな満員電車(?)みたいな描写。多分イメージ的にはクラブ的な雰囲気で、それはそれで良かったです。また、本作はドイツ映画であり、あまり観る機会もないので「ドイツの若者って、こんな感じなんだなー」というのもおもしろかった。そことラストを含めて考えると、本作は「青春映画」といってもいいかもしれませんね。そこが、「ユージュアル・サスペクツ」とは凄く違う。

 80点(お役にたったらシェア願います)

Text by
アート・メディアライター 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)


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