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カフェで寄席を〜紋四郎•笑利の札幌blue寄席(桂紋四郎 笑福亭笑利)

2022.03.27

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空中にほうりだされる言葉。
それが僕の中で映像になる。

私は落語とは映画だと思っている。なぜならイメージがそこあるからだ。落語家が言葉を放つ、扇子で床と叩くとき、2役を演じるために顔の向き変える時、そこにイメージがうまれ、ドラマに出会う。

アヤさんが切り盛りするカフェブルーで落語の公演、いわゆる寄席がおこなわれた。カフェという場所でどうやるのかな?と素朴な疑問があった。当日を行ってみると、お店にある什器に、まんまるなクッションが置かれ、シンプルなんだけど、実に雰囲気のある高座(ステージ)が作られていた。

開始までDJプレイが入り、時間になると出囃子(でばやし)が流れ、落語家が登場した。公演は最初は桂紋四郎 、その次の笑福亭笑利。そして、もう一度紋四郎で古典と新作を交えておこなわれた。

最初の枕で落後の成り立ちや、顔の向きを変えることによって2役を演じる理由など落語の基礎知識的な話が良かった。それにしても「座蒲団さえあればでこでも寄席はできます!」と話すあたり、まさに芸人という感じがとても魅力的だった。カラダひとつでできる芸は本当に凄いと思う。

噺ががはじまる。よどみなく言葉が空中に放り投げられて、映像のようなイメージになって僕の頭の中に入っていく。浮かびあがる噺の中の人物のやりとりに、笑わずにはいられない。あっというに約90分の公演が過ぎていく。

ブルーのDJバーのような雰囲気中で、みた落語に違和感がないのが、落語もアートだからだと思う。会場では、とても可愛らしいオリジナルのグッズも販売され、このあたりもアーティストの公演とまったく変わらないなぁ、と思った

ぜひ、またブルーで観てみたい。

2022.3.20
紋四郎•笑利の札幌blue寄席
出演:桂紋四郎 笑福亭笑利
会場:cafeblue(中央区南3条西8)
料金/2000円+1ドリンクオーダー

 ishikawa

Text by  メディア・プランナー  石 川 伸 一 (NUMERO DEUX) Facebook / Twitter  

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向山 千晴 自然という言語「Little Ice Age」Chiharu MK(2022)

2022.03.21

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私たちはどこに行くのか〜小氷期という言語
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今年の大雪には本当に参った。困ったこと多数。ネットで世界中とリアルタイムに情報交換可能な現代で、なんて私達は自然の前には無力なのか。確認した。
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オーバーであるが連日そんなことを感じていく。通勤途中に転びそうにながら、毎日雪と顔を会わせる。道路の端に積まれた背丈以上の雪。真っ白なスクリーンに何を観るのか。
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札幌出身の電子音楽アーティストChiharu MK(向山 千晴)の新作が「Little Ice Age」がウェブで公開中だ。タイトルは、小氷期の意味であり14世紀から19世紀まで続いたミニ氷河期と称される現象のことである。
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ミニ氷河期。当時、それに当時の人は何を感じたのだろうか。今年の札幌の大雪どころではない。雪・風・氷。自然は人間の支配者、いや地球の支配者として君臨する感じ。畏怖したのではないだろうか。
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「Little Ice Age」のサウンドには、当時の濃縮された自然音が言語のように組み立てられ、を感じることができる。音によるコミニュケーション。自然ははささやく、または叫ぶ。そこに感じとっていくことが大事なのではないか。なんという密度!
————————————————————-自自然もまた人間の生活のためのメディア(媒体)なのだ。どんなに技術が発達しても私達は自然の機敏を感じ取っていかなければ生きていけない。今年の雪を通じて、僕たちは知るべきなのだ。彼女の音からそんなことを感じた。もちろん、恐怖の対象ではない。仲間としてありたい。本作ビジュアルも彼女に手によるものだという。音と映像、すべてが「ある」。
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期間限定公開ということなので、お聴き逃しなく。
Chiharu MK「Little Ice Age」(2022)

 

 ishikawa

Text by  メディア・プランナー  石 川 伸 一 (NUMERO DEUX) Facebook / Twitter  

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除雪を楽しく「メディア」にしていく。

2022.03.13

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除雪を楽しく「メディア」にしていく。
できれば、楽しく雪と付き合いたい。
頭の中の雪も少し溶けてきた。

僕は商店街にあるマンション住まいオフィスへも少々の徒歩と地下鉄利用。そのため今年の大雪の影響は少なかった。

しかし、歩いていると何度か車の事故や、知り合いの通勤が大変だったり、生活に大きな影響を与えたことはまちがいない。そして、大雪とは関係ないけど新型ウイルスにより、さっぽろゆきまつりの中止。JRの運休。雪氏には、ばつの悪い年ようです。

自分にとって、雪とはありふれたもので、迷惑なもので、ある時期の日常ではあるが、なんとなく愛せるものでもある。みなさんはどうでしょう。

ようやく雪について書きたい気分になってきた。少し前まではおなかが、いや頭がいっぱいだったから。

もし、雪が黒くなったらどうだろう。僕は黒はわりと好きな色なので、気分が良くなるだろうか。それとも、なにかカラダに悪く感じるだろうか。

少なくても、そうなれば北海道のすべての人間が黒い雪のことを話題にするのは間違いない。雪の話題で誰もがも話しが合う、というのは雪が人の話題をつなぐ媒体のなること「雪のメディア化」である。今年の大雪の朝。新雪に足を突っ込みながら考えた。でも、白くても雪の話題はできるよね。

「除雪」という行為でひとを楽しくつなげることが、できないだろうかその目的は今回のような大雪に備えての、除雪のボランティア・ネットワークをつくること。

現在でも除雪ボランティアというのは存在するが、それを部分的ではなく市全体にひろげていく。ここで大事なのは、そのキーワード「楽しく」「地域のつながり」でやっていくということだ。

来年は今年ほどでなくても、除雪というニーズは発生する。なので、今からできるだけ大雪が発生した時の積雪状況を記録し、同じことが起きたときに、ボランティア・グループが対処できるような、シミュレーションをしておく。雪が降る前から同時にボランティア・グループを作っていく。

それは毎冬、エリアごとのボランティア・グループが、そのシーズンの除雪をおこないながら、大雪の時の勉強もする。除雪期間中、一度イベントとして、地域住民と大雪の記録を振り返り、また起こった時の対策を確認する。その後は石狩汁でも食べて、甘酒でも飲んで交流したらどうだろう。

行政はボランティア・ネットワークを形成するための、ネットによるグループづくり、及び年一回の除雪会議のための飲食費を補助していく。除雪を少しポジティヴに捉えるのも、意義はあると思うのです。

 ishikawa

Text by  メディア・プランナー  石 川 伸 一 (NUMERO DEUX) Facebook / Twitter  

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