テクノ・ミュージックとは(もはや)自然の中の音楽
(もっとも)人間らしい音楽のひとつだと「読む」
テクノな感覚には世界性があり、それが自然となっているではないか?
原始な自然は常にある。都市から離れた場所にあるイメージがあるが、
僕はそう思わない。都会にも自然はある!
例えば、公園だったり、家先に置かれた鉢植えの場合もある、花屋の店先でもいいのだ。売り物だって立派な自然。もちろん郊外にある存在するクラシックな自然も僕達を癒やしてくれるし、守られるべきものだ。
さて、テクノは自然だろうか? 僕はそう思う。
画一的だったり、マシン信仰等非人間的なイメージがあるけど、
そんなイメージにこだわるのがとっても人間らしい。(こだわる)から人間なのだ。
テクノロジーが不可欠な現代では、もはやテクノは自然の一部と考えられないか。
もちろん、クラシックな自然の否定ではなく、テクノな自然があって、
2つの自然で共存すればいいのだ。それを表現したのが、
テクノの重要ジャンル、アンビエントだと思う。
Yamaokaは北海道北広島を拠点に20年以上のキャリアを持つテクノユニット。現時点でアルバムを24枚リリース。そのほかシングルやコンピレーション・アルバムの参加も多数。リリースだけではなくライジングサン等のフェスや、そのほかのイベントでLIVA PAをおこなっている。
今、日本でこれだけのキャリアを持ち、そして「現役」のテクノ・ミュージシャンは数少ないのではないか。それが自分が住んでいる同じ北海道とがホーム」とは嬉しい。
本作は24枚目のアルバム。今回はスウェーデンのLudvig Cimbrelius(Purt)との共作ということだ。それを意識して聴いてみると、音の「深度」のゆらぎが、いつもの違うと思うのは気のせいか、そうなのか。2人のアーティストによるアンビエント・サウンドの二重写しから、生まれるズレのようなところが、あるのではないか。そういう自分勝手な考えで音楽を楽しみ進む。音楽は聴くものだが、同時に「読む」ものだと思っている。
そして、このアルバムにはアンビエントという形になってテクノの自然がある。
Yamaoka More Information
http://techno-yamaoka.seesaa.net/
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Text by メディアリサーチャー石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)