第11回
「つかいやすくて震える」
「仕事の字間」… 僕の考える仕事とは、報酬に関係なくなにかを成し遂げること。そして、人生は「ちいさな仕事」の積み重ね。そんなことを考えながら、おおくりするコラムです。
タイマーを使うことは、時間に縛られることではない。時間を支配することだと思う。
時間というのは不思議なもの。客観的であり同時に主観的なもの。こう書くと「時間が主観的?そんなことはないでしょう。みんな24時間しかないのだから」。たしかにそうだ。そのとおり。でもね、同じ24時間なのに時間内で「できる人」と「できない人」が出てくる。それはなぜか? そこに主観的な要素があると僕は考える。環境の違いや、個人の能力差、というのもあるかもしれない。でも、大きいのは時間に対する意識という「主観」だと思う。
世の中、いくら時間があっても解決できないこともある。でも、大部分は時間があれば解決できるる。。なのに、やる時間はあるのにやる気がしない、という経験はあると思う。これには主観をコントロールする工夫が必要になる。そのひとつがタイマーを使うことだ。
仕事やプライベートに「タイマー」を使う、というのはもはや定番のライフハック(生活や仕事に役立つアイディア)。僕もいくつか持っている。なにか時間を決めてやりたい時に使う。何事も制限時間があったほうが捗る場合が多い。大きくわけると2つのパターンがあって、「(このメールの返事を)○×分でやろう」というのと「(ネットサーフォンを)○×分だけやろう」という場合。どれもタイマーが終わりを知らせてくれる。シンプルなことなんだけど「知らせてくれる」というのは、区切りをつけるのに本当に役立つ。
あと、タイマーをいろいろなことに使うことによって、時間の見積もりができるのもメリットだ。例えば、あるメールの返事を10分以内に行おうと思ってタイマーをセットする。でも結果的に20分くらいかかってしまった。つまり、その仕事には20分必要だったとわかる。今後、そのような場合は20分用意することがわかる。これは発見になる。
今の時代だとスマートフォンやパソコンでもタイマーのアプリケーションもある。それを使うのも手であるけど。僕はアプリを立ち上げるより、机の上に置いたタイマーのほうが使いやすい。今は100円ショップでもタイマーは売っている。仕事場に自宅にタイマーを置いておくのもいい。仕事にも家事にも役立つ。ある今回は最近買ったひとつを紹介しよう。
品名はTANITAのバイブレーションタイマー24時間計 クイック ブラック TD-370N-BK。ごく普通のタイマーだけど、最大の特長は「バイブレーター」がついていること。つまり「振動」で、時間がきたことを知ることができる。もちろん通常のアラームもあるが、僕は本モデルはもっぱらバイブだけ使う。だって、それだけで足りるから。振動があれば、アラームは必要はない。特に自宅以外では「音」を出したくない時がある。でも、タイマーを使いたい。そういう時、本モデルは最適だ。僕はズボンやジャケットに入れておけば目立つことはない。時計機能もついているので、腕時計のない時は時計としても便利だと思う。
タイマーがふるえたので。 では、今回はこのへんで。
文と写真 石川 伸一(NUMERO DEUX)