ARCHIVES / COLUMN

毎日の字間

2016.7.17映画の琴(コト)『コードネーム U.N.C.L.E.』

2016.07.17

uncle

『コードネーム U.N.C.L.E.』(2015年)

僕の高校時代。深夜に再放送していたアメリカのTVシリーズ。邦題「0011ナポレオン・ソロ」のリメイク。オリジナルとの比較は当然したいところ。だけど、本作はその点を書いてもあまりおもしろくない。監督のガイ・リッチー。「シャーロックホームズ」のリメイク作品も撮っている。それが、オリジナルのホームズと比べても、あんまりおもしろくない。同じ理由で、本作も同じ。

良くも悪くもガイ・リッチー節が全開で、リメイクというより、基本設定を借りただけ、という感じかな。でも、オリジナルへの忠実度をあげれば、作品のレベルがあがる訳でもない。本作はアクション映画として、見やすい作品になっていると思う。ここには、オシャレ「風味」であって、知的な駆け引きを含めた、大人のオシャレは無いと思う。監督も、そんな作品を撮るつもりもないのだろう。安心して見られる娯楽作として2人の凄腕スパイの活躍を楽しめる。それは、それで意味はあると思う。ここまだ書いて、ほかに書くことも特に思いつかない。忘れてしまった。でも、おもしろいですよ。

60点(お役にたったらシェア願います)

Text by
アート・メディアライター 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

毎日の字間

2016.7.1 映画の琴(コト)『キングスマン』

2016.07.03

kingsman
『キングスマン』(2014年)

良い設定、いいキャスト。
でも、ノレなかった。

映画スパイもの、好きです。だから評価も甘めめになる。なぜだろう?そこには、秘密、アクション、カッコ良さ、あこがれがあるかと思う。予告を観て期待しすぎただろうか。本作を観た後は少しがっかりな気分だった。いや、それはいいすぎ。物足りないというか。基本的な設定が素敵だと思う。話は、キングスマンという仕立て屋をルーツとする秘密のスパイ組織。特定の国に属していないしていないところが今ふうのリアルでいい。その教えも紳士であれ!というクラシックなのもいい。そして、粗暴な主人公が、一人前のキングスマンになるのお約束だけどいい。コリン・フォースもマイケル・ケインも当然いい。なんだろね。あらためてよく考えてみるとアクションシーンが好みではないのですよね。本作のタッチって、キングスマンの存在から少し奇想天外ふうでユーモラスな感じなんですよね。それで、アクションもその流れで普通に超人的なんですが、そこがどうも乗れない。僕は超人アクションは大好物なのですが、その雰囲気や使い方が好みではないと思う。リズムが自分に合わないという感じなんですかね。うーん、基本の設定や小道具、キャストは凄く好みなんですけどね。そうだ、悪役はサミュエル・L・ジャクソン。この俳優さんも好きです。ITで世界制服を狙うCEOな感じです。そつなくやってます。うーん、なんで残念なんだろう?
40点

Text by
アート・メディアライター 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

毎日の字間

2016.7.2 映画の琴(コト)『ディバイナー 戦禍に光を求めて』

2016.07.02

waterdiviner
『ディバイナー 戦禍に光を求めて』(2014年)

ラッセル・クロウの監督業。
2回めのほうが楽しめる映画は正しいのか。

ラッセル・クロウって今、何をしているのかな?と思っていたら、映画を作っていたようです。本作は初監督作品、同時に主演であります。本作はクロウが作りたい、演じたい作品なのでしょう。さてさて、と思って見はじめる。DVDのパッケージを軽くだけみていると、勝手に戦争アクション映画だとイメージ。

再生するとあれ?平和そうな場所で水堀を開始。なんだそりゃ、と思っていたら実は本作の大切な伏線ではあるのですけどね。お話は戦争によって息子3人行方不明(戦死の可能性大)。妻はそのショックで自殺…孤独になった主人公(クロウ)は、息子を探しに戦場だったトルコに渡る。旅に出る主人公。

映画の構造が主人公の行動にフォーカスされている。そのため、先が読めないのが少し疲れる。わかるだろうか。話がアヴァンギャルドなら、それはそれで落ち着く。でも、本作は人探しが基本形で、それに対応する展開のリズムに僕はどうもノレなかった。そんなヘンではないのだけど、波に乗れない。その場合、シーンだけで魅せるところが、もっとあればいいのだけど、それが少ない。主人公の行動が読みにくい。そこに僕は疲労感。

ラスト近くになると、アクションあり、ハッピーな空気もあり。最後に集中して、エンターティメントとしての均衡がキリリととれてる。ほう、なるほどという感じ。だから、本作は最初より2回目のほうが楽しめる。それは魅力だけど、でもそれでいいのかな、と思う。メジャー感とアート作品ぽさの中間を揺らいでいる。ホント2回目がおもしろい、翌日のカレー的作品だといえます。


60点
(お役にたったらシェア願います)

Text by
アート・メディアライター 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

«...10...181920...30...»
COLUMN

CATEGORY

LATEST ENTRIES

ARCHIVES

website design by shie sato

SAPPORO ART & DESIGN MAGAZINE NUMERO DEUX 札幌 アート&デザインマガジン ニュメロデュー

copyright @ NUMERO DEUX allrights reserved.
top