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「 リトルプレス絵本『くものもくもくん』をつくる」<3.宣伝を考える(1)>

2018.02.23

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▲絵本「くものもくもくん」ストーリーは、くもの「もくもくん」と小鳥の「ことりさん」との会話で進んでいく少し不思議 なお話(A5サイズ・オールカラー26ページ・2017年10月発行)。リトルプレス(自主制作の小規模出版)です。作家は室蘭在住。

はじめに。
「絵本を自分でつくりたい」という人むけの記事です。

僕はメディアに関する活動をしております。最近の活動のひとつとして室蘭在住の絵本作家「ちなころ」さんらリトルプレス絵本「くものもくもくん」編集・制作とPRのためのイベント出店のプロデュースをさせていただきました。その体験は、絵本を自分で作りたい!という方に参考になりそうでしたので、5つの記事にわけて書いていこうかと思います。以下まだ書きかけの内容になります。ご了承くださいませ。

本記事は以下の感じのまだかきかけの記事です。

<1.はじまり〜制作>
<2.プレ発表〜NEVER MIND THE BOOKS出店>
<3.宣伝を考える(1)>……..この記事です。
<3.宣伝を考える(2)>
<3.宣伝を考える(3)>
<4.イベント制作〜準備(1)>
<4.イベント制作〜準備(2)>
<4.イベント制作〜準備(3)>
<5.イベント出店〜当日>

 

1.PR(宣伝)の基本方針を考える
本といえば書店ではあるが。それは正しいが、気をつけないと。

絵本ができたら、本格的な宣伝を考えないといけません。作家自身から絵本発行後の宣伝も依頼されたので、取り組んでみました。前回の記事では発刊したての「くものもくもくん」をNEVER MIND THE BOOKS というリトルプレスの紹介・販売イベント参加してみました。ただ、これはあくまで実験的なものでしたので、最低限の準備でトライしてみました。ただ、作家さんが短い準備期間にとってもがんばってくれたので「くものもくもくん」の一定の方向性=絵本「くものもくもくん」は、さざまざまなグッズとともにに展開していく、という方向性はみえました。

さてさて、今回の記事は宣伝を考えるですスタンダートにお店に委託販売する、ということも考えました。東京にはこうしたインディペンデンントな絵本を取り扱う専門店も知っていました。また、雑貨店等扱ってもらう、というのもありだと思いました。ただその委託手続きをして、置いてもらえたら、ただ、それだけでいきなり売れると思えません。

あらためて書店の絵本コーナーを眺めてみる。すると、昔からあるスタンダートな絵本が強いな、と思いました。たしかに、世の中の母さん、お父さんは自分も読んだ絵本を子供に読ませたいと、と思うのは自然な感じがします。それで、結果的にスタンダートな本が強いのかなと思いました。まずは、いきなり委託販売先の開拓よりも、絵本「くものもくもくん」を知ってもらうための仕組み、具体的にはウェブでの広報や、イベントでの紹介を先行して進めるほうがいいかと思いました。

なぜなら、今の段階で書店への委託販売の手続きに集中しても、それだけで売れるとはまったく限らないなことです。いろいろなお店をめぐって相談して、OKをもらい委託手続をすれば全国におかせていただけるお店はそれなりにあると思います。でも、それは決してゴールではありません。売れずにただただ埋もれていく可能性のほうが高いです。結局、絵本を手にとって読んでもらわないと意味はないのです。大事あんおでもう一度いいましょう。委託販売の手続き完了はゴールではなりません。

もちろん、知り合いで好意的に長い目で扱ってくれるお店がある。または、立地の良いお店で置かせてもらえそうなところがある、という事情があればとりあえずひとつ販売先をつくる、というのがありだとは思いますよ。後は容易に作家自身でネット販売をする方法もあるので、まずは作家自身の直販の流れで進めていって、それから書店等に委託販売を考えたほうがいいと思います。

僕は「絵本」のいいところは、流行や時代の流れの影響を受けないことです。「くものもくもくん」は、今日読んでも、1年後、10年後読んでも良い絵本だと思ってます。だから、長期的な視点で宣伝を考えることが可能なのです。

さて話は戻りますが「くものもくもくん」の広める方向として「イベント」という方向で進めるいくことにしました。

2. リトルプレス絵本に関するイベントとはなんなのか?
  インディーズバンドにおけるライブと物販。

先に、知ってもらうための「イベント」と書きました。それは具体的には何なのでしょう??これはインディーズバンドのCDなら、ライブハウスでライブをおこない、物販コーナーでCDを売るのでしょう。では「絵本」の場合はどうだろう? 最初に思いつくのは、プレでやったNEVER MIND THE BOOKS のような出店イベントに参加して販売してみることだ思います。それでもいいのですが、そこはなにかプラスアルファが欲しい、と思った時「くものもくもくん」の「絵本の読み聞かせ」をおこない販売する、ということでした。これはインディーズバンドがライブでCDを売るのと同じようなコンセプトです。「絵本読きかせ」=ライブですね。

では「絵本読み聞かせ」とは、どうやるのか?それは子供のいない僕にはよくわからないことでした。僕は子供の頃から絵本は好きで両親に読んでもらた記憶があるんですが、「絵本の読みきかせ」を体験した記憶がありません。多分、保育園等で体験したような気がしますが、もう忘却の方なたです。この段階でひとつの方針と2つの解決すべき問題ができました。

ひとつの方針は、絵本「くものもくもくん」の「イベントをおこなうこと」。2つの解決すべき問題は、「イベントの場所」と「絵本の読み聞かせ」の方法でした。

3.「絵本の読み聞かせ」イベントはどこでやるの?
「イベントの場所」

 さて、イベントをこなう方向性が決まったところで、おこなう「イベントの場所」の問題をクリアしなければなりません。僕は過去に札幌でイベントを主催した経験があります。アート展示や、カメラを使うワークショップ、音楽ライブ、クリエイターの交流会、まちづくりフォーラム等です。そのためイベントを開催する、ということについて気持のハードルは低いです。

ただ、はじめてのイベント主催する人には大変かと思うので、まずはそういった方々へ気持的なアドバイスを書いてみます。結局のところイベントの開催というのは、身の回りでおこなわれる知り合い・友人、職場での「飲み会」の幹事をやるのと基本の部分は同じです。だから、イベントを主催するというのは「飲み会」の幹事をやる、という気持ちで取り組めば基本の部分は十分かと思います。ただ、それの手間が少し多くなるということです。

さて、では「くものもくもくん読み聞すがかせイベント」はどこでおこなうのか?まずは場所探しからです。札幌ですと心当たりはなんとなく浮かんだのですが室蘭ではパッとは思いつきません。ネットで探してみるの思いました。これについては、作家自身が素早く動いてくれました。室蘭にあるフリースペースで「タンネ」というところをみつけてきました。僕もネットで調べてみると、文化的なイベントを行っているようで、料金もリーズナブルでした。作家自身が週末を利用して、タンネに行ってみました。ところがお店は閉まっていてコンタクトはとれなかったとのことでした。

僕は本スペースについて、SNSで調べてみると知り合いがタンネに関係していることがわかりました。その知り合いにタンネについてメールで聞いてみることにしました。すると、返事がきてタンネの代表者をご紹介いただけました。そこで僕はタンネの方の直接コンタクトをとって、スペースのレンタルについて相談してみました。

次の記事
「 リトルプレス絵本『くものもくもくん』をつくる」<3.宣伝を考え(2)>

http://numerodeux.net/?p=18164

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「くものもくもくん」(A5 サイズ / オールカラー26ページ)
絵本 / リトルプレス / 2017年10月発行
instagram
https://www.instagram.com/moku_mo_kun/?hl=ja
minne 販売サイト
https://minne.com/items/11744794

★本記事のお問い合わせはQZJ12432@nifty.comまで。
#絵本#リトルプレス#絵本#絵本作り#絵本作り方

ishikawa

Text by
アート・メディアライター  石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

 

 

 

 

 

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「 リトルプレス絵本『くものもくもくん』をつくる」<2.プレ発表〜NEVER MIND THE BOOKSに出店>

2018.02.22

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▲ 絵本「くものもくもくん」ストーリーは、「くものもくもくん」と「ことりさん」との会話で進んでいく少し不思議 なお話(A5サイズ・オールカラー26ページ・2017年10月発行)。リトルプレス(自主制作の小規模出版)です。作家は室蘭在住です。


はじめに。

「絵本を自分でつくりたい」という人むけの記事です。

僕はメディアに関する活動をしております。最近の活動のひとつとして室蘭在住の絵本作家「ちなころ」さんらのリトルプレス絵本「くものもくもくん」編集・制作とPRのためのイベント出店のプロデュースをさせていただきました。その体験は、絵本を自分で作りたい!という方に参考になりそうでしたので、5つの記事にわけて書いていこうかと思います。以下まだ書きかけの内容になります。ご了承くださいませ。

本記事は以下5つの記事になっています(リンク先今制作中です)

<1.はじまり〜制作>
<2.プレ発表〜NEVER MIND THE BOOKS出店> ……..この記事です。
<3.宣伝を考える(1)>
<3.宣伝を考える(2)>
<3.宣伝を考える(3)>
<4.イベント制作〜準備(1)>
<4.イベント制作〜準備(2)>
<4.イベント制作〜準備(3)>
<5.イベント出店〜当日>

<2.プレ発表〜出店>

1. NEVER MIND THE BOOKS
自主制作の発行日を守るには?ちいさなコツ。

ちょうど制作をしている時に、札幌でのリトルプレスの出品イベントNEVER MIND THE BOOKS 2017  の開催日が告知されていました。ちょうどいいタイミングでしたので、これに出品することを予定して制作を進めました。

自主制作というのは、締め切りが無いようなもの場合が多いです。これはメリットは時間がかけられる、というのありますが、そのために「いつまでも完成しない」という最大のデメリットにつながる可能性が多々有ります。だから、自主制作でも「締め切り」は絶対に決めたいところです。そして、それは致命的な問題がないかぎり変更しない、という心構えが、僕は一番大事だと思います。

異論もあるかと思います。「100%納得するまで、締め切りは伸ばせばいいのではないか?」。という考えもあるかと思います。でも、僕はそれには反対です。なぜなら僕は自分のクリエイティヴに関しても100%の確信を持って世の中に出したことはありません。100%納得するには、100%の内容を「定義」しないといけません。そんなことは僕にはできませんでした。

たとえ、できたとしてもその100%の普遍性をずっと保証できる訳でもありません。その時ベストだと思って作ったものが1年後にはそうでもなかった、という経験は僕にはありました。だから、僕は70%くらいの確信があれば、発表をしてみて世の中の反応をみるのが大事だと思ってます。世の中の反応を知るのも重要なクリエイティヴなのです。

話を戻しましょう。締め切り日を守るには、自分の意思だけではなく、加えてなにか外部的な目標があったほうが制作がスムーズに行くかと思います。今回、それが冒頭に書いたリトルプレスの出展イベントNEVER MIND THE BOOKS に参加することだったのです。

大通公園にある札幌の有名観光スポットTV塔にある貸しスペースで開催されるこのイベントでは、1日、出展者にはブースがあたえられて自由に自分の作品紹介や販売することができます。ただ、「くものもくもん」は作品がひとつしかありません。ひとつだけ紹介・販売というのはさびしい感じがします。そういう部分も考えるのも大事なところです。もちろん、人の目を惹くために小型のイーゼル等をつかってサインボードやポップを作ったり、というのはおこなうとして、もう一工夫ほしい。

作家はアクセサリーづくり等もできる人だったので、絵本と一緒にオリジナルの「くものもくもくん」グッズも作って販売をすることを勧めました。

2.絵本のために世界観をつくる。
  そのためのグッズやイベントを考える

このグッズもつくる、というのちいさな、そして同時に大きなアイディアでもありました。なぜなら「くものもくもん」を単なる絵本として捉えず「くものもくもくん」というキャラクターや世界観(イメージ)をグッズやイベントで展開して、結果的に「絵本」につなげるのがいいと思いました。絵本というよりも「くものもくもくん」というキャラクターでお客さんとコミュケーションするのです。「くものもくもくん」を絵本の中に閉じ込めずブランド化するのです。お客さんは「くものもくのくん」を絵本以外の世界から入ることになるのです。

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▲ NEVER MIND THE BOOKSでの出品の様子(2017.10.1)
        絵本とそのグッズと一緒に展開した。

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▲ オリジナルグッズのひとつ「くものもくもくん」フェルト製。


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「くものもくもくん」(A5 サイズ / オールカラー26ページ)
絵本 / リトルプレス / 2017年10月発行
instagram
https://www.instagram.com/moku_mo_kun/?hl=ja
minne 販売サイト
https://minne.com/items/11744794

★本記事のお問い合わせはQZJ12432@nifty.comまで。
#絵本#リトルプレス#絵本#絵本作り#絵本作り方

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Text by
アート・メディアライター  石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

 

 

 

 

 

REVIEW

美術史の字間 No.180104「フラ・アンジェリコ キリストの嘲笑(1441-43年頃) 」

2018.01.13

キリストの嘲笑

現代美術が好きな僕の美術史の話。

成人式の「式」って、なんだろう?と思う。要するにイベント。それは人の興味を惹きつける。同時に面倒臭ささを感じさせる時もある。感じ方は人次第。僕達の人生の中で「イベント」というのは、大きな割合を占めるのではないか。それにのるか、のらないかの選択を僕達は求めらている。

さて、二回目です。本コラムの趣旨については、前回を参考にしていただければ幸いです。まぁ、上のタイトルとおりです。美術史について、作品紹介を中心に書いていきます。

さて、前回につづいてフラ・アンジェリコの作品です。本当は別の人にしたいと思ったのですが、この作家はやはり興味深い。制作された時代の作家にふさわしく、主題はキリストであり。作家自身も僧侶なのできっと生真面目な人だと思う。そのストイックさから独自の個性が出ているが興味深い。それは、前回紹介した「受胎告知」も、スッキリとした構図の中に可愛らしいも感じる色使いで天使とマリアが描かれている。

さて、本作も聖書の話が主題の作品。聖書ではこうです。逮捕されたキリストが、長老や学者、民衆らに「おまえは神の子か?」と問いつめられ、唾を吐きつけられたり、目隠しをされたり、棒でなぐれらるという「仕打ち」を受けます。その様子が描かれている。

本作はキリストの顔のまわりに注目。先に書いたキリストの受けたひどい「仕打ち」が、静的な絵画の中で、動的に描かれる。これを観た人はまるで「映画」のように、これらのひどい仕打ちを受けことを想像するのではないか。

「絵画」という静的な中に突然現れた「時間軸」を感じさせる、唾をかける男(の首)、叩く棒、透けている目隠し。それらのタッチの持つわかりやすいさは、より本作を奇妙な印象を与えること成功している。でも、その奇妙さは作家の意図したものではないだろう。

今から500年以上前にこんなアイディアを思いついたジェリコの発想には感心する。それも、あくまで生真面目に聖書のシーンを再現しようとした結果ということも僕に深く心に残る。フラ・アンジェリコは興味のつきないアーティストである。

キリストを嘲笑する「イベント」に参加した人々。
昔からイベントには、いろいろな意味があり、表現もされ続けるだろう。

ishikawa
Text by  メディアリサーチャー石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)


 

 

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