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映画「エミリー・ローズ」

予告を観た時「エクソシスト」みたいな作品かな、と思った。「エクソシスト」は好き。この作品は、ホラーとか、オカルトとというくくりではなく、ひとつのドラマとして観て欲しい。もっとも重要な見どころは、宙に浮かぶ、首が回転する少女ではなく、悪魔がついてしまった少女まわりにいる人間たちの不安で不安定な「環境」だと思う。

本作「エミリー・ローズ」は、実話をもとに悪魔ばらいの結果、19歳の少女を死なせてしまった神父の裁判を中心としたストーリー。アメリカ映画では多い、最後に陪審員の評決となる「法廷もの」作品。裁判ものというと普通のポイントは主人公側の大逆転とか、真相について、観る側がアッと思う部分だと思うけど、本作はそういう気持ち良さは控えめ。オカルトとも、法廷劇とも、言い切れない、ドラマ性がポイント。そして、その本質は「信じる」ということについて描いた作品だと思った。あんまり信じることができない世の中にあっても、「信じる」強さを僕は持ちたい。


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