大晦日の孤独
Movie Review
「アイ・アム・レジェンド」
上映中のお正月映画。大晦日の夜行ってみました。大晦日の中心部は意外と閑散しているものです。
デパートの地下食料品コーナーは、きっと今晩の食事の用意のためか混雑していましたが。スガイの映画館に行きました。18時の回でしたが、混雑もなくゆったりと観れました。
あらすじが、病原菌によって、ほぼ世界のすべての人間がソンビ化。ニューヨークにひとり生き残った主人公は孤独な戦いを行っています。
内容としては、「28日後」、「ランド・オブ・ザ・デッド」「ドーン・オブ・ザ・デッド」といったここ数年ちょこっと流行った「ゾンビもの」のティストを色濃く感じる作品。「バイオハザード」もそうかな。
映像面で、特筆すべきはこれまで直接的な表現が難しかった「荒廃した都市」の様子をCGを駆使してバッチリと上から下まで映像にしたところ。これだけでも観る価値があると思う。また、お約束の「街にあるものを好きなように使う」というシーンも用意されていて楽しい。
違いとしては、他作品では主人公は少数のグループにいて、その中での「対立」というのがひとつの見せ場となっている。つまり、「ソンビという敵」と「同じ人間の中の敵」のドラマがひとつのパターンになっている。
本作では、その部分は希薄であり、代りに主人公の「孤独」というのが、見せ場となっている。
DVDショップのシーンも、そうだし先に書いた荒廃した都市の迫力ある映像も「主人公の孤独」を表現するのを助けている。「孤独」こそが本作のコンセプトであり、そう考えれば本作のラストの展開も理解できると思う。「孤独」が身体の芯まで染みついてしまった男の物語なのだ。主人公は最後まで孤独な気持ちだったに違いない。
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