良い意味で娯楽。
洋画★シネフィル・イマジカ
「es」(2001)
ドイツ映画。実話をベースにしたもので、大学の実験として一般募集で集めた人を、囚人役と監視役に分けて刑務所そっくりの施設で観察。予想外の展開になっていくという話。
上映当時、アート映画の中で結構話題になっていた記憶がある。観終わった感想としては意外とエンターティメント性の高い映画だと思った。興味深い設定があり、わりと無茶する主人公がいて、ヒロインもいて、アクションの見せ場もある…サービスは良くて約2時間という長丁場もそれほど気にならない。登場キャラクターもわかりやすい。
舞台が男ばっかりの刑務所ふうの実験施設なんで、単調になりそうなところで、主人公の留守に主人公の家で過ごす彼女のシーンを入れるなど工夫がある。ヒロインの終始クールなところは結構好きかな。クールといえば、軍人役の人も良かった。ラスト近くアクション映画な雰囲気になるし。
もっと、アートで恐ろしく、でも淡々としていて深層心理を踏み込むような作品を期待した人には、ちよっと期待ハズレかもしれない。ドイツ映画という部分でハリウッド映画とは違う雰囲気もあるし。あんまり娯楽大作を観る気分でもないし、バリバリのアート系に映画も眠くなりそう…という時にオススメの一本。