地味なときに必要なモノ
Film Review 「裏切り者」(2000)
あらすじ:主人公(マーク・ウォールバーグ)は友人をかばって刑務所に入り、出所してきた。友人らと再びヤバイ仕事をすることになるが、事件が発生する。
ウォールバーグって女性から見てモテる感じなのかしら?本作ではシャーリーズ・セロンは友人の彼女なのだけど、でもウォールバーグとも仲も良くてという距離感が甘酸っぱいヤキモキ感に、僕はひとり悶えるのです。こは萌えかしら。
本作「裏切り者」というサスペンス臭たっぷりな邦題がついておりますが、原題は「THE YARDS」。訳すると駅構内という意味かしら。まぁ、たしかに本作の舞台は駅は関係する。でも、このタイトルでは地味地味なんで、誰も買ってくれない、借りてくれないと思って邦題を訳アリふうに変えたのでしょうね。でも、なかなか「駅構内」というのも良い感じだと思うですが。
なので、本作はサスペンスというよりも、ずばり「ドラマ」というジャンル。例えるなら単館系の映画館でレイトショーで上映されそうな作品。地味地味映画は、恐怖とかアクションとか、わかりやすい盛り上げ要素がないので、出演者の演技が一番ポイントになってきますね。
本作の演技に関しては、マーク・ウォールバーグの存在感はどうも微妙。この人演技って、どうも感情移入しにくい。なんか、フィルターがかかった感じで、いろいろな大切なシーンで何を考えているかわからない。達観したような雰囲気があってトラブルに巻き込まれた状態があんまり不幸に見えない。まぁ、そのわからなさがラストの妙味にもなってるのかしら。
でも、まわりの脇役陣はウマいので、楽しいことも、悲しいこともない時に観ると、丁度いい感じ。