仕事の字間 第02回「同じモノを意識する」
第02回「同じモノを意識する」(2013.1.19)
「仕事の字間」… 僕の考える仕事とは、報酬に関係なくなにかを成し遂げること。そして、人生は「ちいさな仕事」の積み重ね。そんなことを考えながら、おおくりするコラム。
僕は「ちっちぇ〜男」で結構。でっかい男になりたいと思ったことはない。だって、大事なことは「ちっちぇコト」に常に隠されているかと思うから。
モノは少なく暮らしたい。そのほうが家や仕事場を広く使えるし、精神的にも良い気がする。モノの数だけ心が重く感じるのは僕だけではないだろう。「モノの数と心の関係性」についてはまた別の機会に書くとして、今回はモノを少なくに反して「同じモノ」を持つことを提案をしたい。
同じモノを持つことは2つの理由が考えられる。ひとつは「予備」。もうひとつは「よくつかうモノ」。
「予備」はわかりやすい。例えば、電池や電球、テプラやプリンタのカートリッジ、コーヒーのフィルター、キッチンペーパーなどなど。これらがイザという時に無いという経験はないだろうか?それに備えて予備があれば、仕事の流れを邪魔されずに済む。
「よく使うモノ」については、普段持ち歩いているモノ、例えば、僕ならよく使う文房具。これは仕事場や自宅や出先で使うことになる。気をつけて持ち歩けば同じものを買う必要はない。しかし、これがなかなか難しい。バッグに入れたと思ったら、出先で自宅に忘れたことに気がつく。自宅で使おうかと思えば、仕事場に忘れたことに気がつく。それを防ぐために好きな文房具を、自宅用、仕事場用、バッグ用(出先用)で同じものを買って用意しておくのだ。そうしておけばば、使いたい時にいつでも使える。一安心。
以上のことは、人生においても大きな影響もない、どうでもいいようにも思える。つまり「ちいさなこと」かもしれない。でも、考えてほしい、生活や仕事の大部分は「ちいさなこと」の積み重ねではないか。そう考えると「ちいさなこと」を考えるのは人生を考えることだといえないか。このことは今後の本コラムの共通のテーマになると思う。つまり、ちいさな話が連載されて行く訳ですよ。
あなたも「同じものを持つこと」を意識していたらどうだろう。やり方はとっても簡単。買うときに2つレジに持っていくか、ネットでの注文の数量を「2個」にするだけ。簡単でしょう?人生のヒントはいつも簡単。でも、実行しないと意味がない。僕は最近、よく使う700円程度筆記具を同じのを自宅用、仕事場用、持ち歩き用に購入した。このこのとで気分がスッキリしている。
文と写真 石川 伸一(NUMERO DEUX)