13.9.27-13.10.06「jobin.個展 て を とめて」
●NEWS:舟たちのたどり着いたところ。
jobin.個展 「て を とめて」
Text & Photo by Shinichi Ishikawa(NUEMRO DEUX)
その日の日差しは暖かくきれいだった。自転車も進む進む。
札幌市内の造形作家Jobin.。モビールや照明制作を中心に個展やグループ展のほか音楽イベント等の演出にて作品を発表している。現在、個展「て を とめて」が市内のギャラリーにて開催中だ。展示の2日目。会場にお邪魔して作家にお話をきいてみた(2013.09.28)。
●Iinterview With Jobin.
展示会場での作家との会話。
---個展、グループ展、イベントの演出等、昨年は10にもおよぶ企画に出品しているのは他の作家さんに比べと多く感じます。その理由を教えていただけますか?
「やりすぎじゃないか、といわれることもあります(笑)。絞って、より考えて展示等をするという活動の仕方もあると思うし、それも良いと思います。でも、僕は人生は先のことはわからないし、やれる時にやろう!というに考えています。すべてがベストな状況で表現をするのは難しいですから、常に「現時点でのベスト」を目指して活動しています。あと、僕は自分に才能があるとは思っていませんし、その中でより良い表現を目指すのは常にやり続けなければならない、といも考えています」。
---今回、この会場でやるキッカケと展示のコンセプトを教えてください?
「このギャラリーを手がけた赤坂(真一郎)さんの設計は素晴らしくて、あこがれの場所でした。いつかここでやりたい、と思っていてギャラリーのオーナーの大井(恵子)さんは過去の僕の展示を見に来てくれていて面識があり、、今回お話しをいただいてやることになりました。あこがれの場所でやれた、ということで今回の個展はコンセプトとして、ターニングポイントだと思っています。舟を自分の活動の流れとしてなぞらえて「雲の中を進む舟、たどり着いた場所」をイメージしています」。
----個展と音楽イベント等の演出のための作品作りと違いはありますか?
「音楽イベントの場合は、会場の演出という意味で純粋な個展での作品つくりとは違いますし、一番の違いを感じるのは個展やグループ展示より、その場にきた音楽イベントのお客さんに見てもらえるがいいな、と思っています。そこで知ってもらって、個展に来てもらっているお客さんもいます。そういった方の反応や感想も新鮮です」。
-------最後に、会場に流れる佐々木隆介の音楽も作品にマッチしていますね。
「僕は「こういう音楽を作って欲しい」といったお願いはしていません。先にお話したような、
「雲の中を進む舟、たどり着いた場所」といった展示のイメージをおおまかに伝えてただけです。そういったおねがいの仕方がいいな、と思ってます(終)」。
▼以下、展示の様子を紹介していく。
▲会場全景。自然光の入る日中と、夜では展示の見え方はかなり変ってくるということだ。
▲モビール作品のほかにも、オブジェがいろいろ窓付近や壁面を使って展示されている。
▲ 展示会場は建築としても素晴らしい。ぜひこれを機会に足を運んで欲しい。この日天気が良かったので、大通あたりから自転車で行ってみた。ちよっとしたサイクリング感覚では行くことは可能だ。また地下鉄円山公演駅からバスで行ける。
jobin.個展 「てをとめて」
日時:2013.9.27(fri)-10/6(sun) 11:00-19:00(最終日17時まで)
会場:ギャラリー門馬ANNEX(中央区旭ヶ丘2丁目3-38) tel:011-562-1055
地下鉄円山公園駅からJR北海道バスのロープウェイ線(円11/円10)
会場音楽:Anokos/佐々木隆介
"いろんな場所で、いろんな人に会う展示は旅のよう。
手を使わないと進んで行けない自分は手漕ぎの舟のよう。
そんな想いが重なって2009年に「てですすむ」という展示がはじまりました。
グループ展、個展、イベントといろんな場所で
雲の上を進んでいた舟がとある場所にとまります。
これまでとこれからの旅の間に見える景色をつくりだします。
会場では Anokos/佐々木隆介によりつくられた音楽が流れています。
耳からの感覚も加えて、ご覧いただければと思います。"
(↑作家テキストより)
作家ウェブサイト
jobin. 造形作家
http://jobin55.jimdo.com