冷蔵庫の世界
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ホワイドボードは冷蔵庫へ向かう。
残念だ。以前、A4サイズのホワイトボードを買ったと書いた。仕事の活用のため。でも、どうもうまくいかない。行動リストは専用のメモがあるし、緊急なものは大型のポストイットに書いて、ディスプレイに張っておいたほうが便利で持ち出しも簡単。A4というサイズだとキメ細いプランを書くのも狭いし、書いたところで、改めてノートやパソコンを使って転写が無駄な感じ。ということで、アッサリとこのボードは撤退。人間、決断の早さが大切なのだ。ウォーホールも言っている、「インテリジェンスとは次々に意見を変えれること」と。
そこで、今はこのA4ホワイドボードは自宅の冷蔵庫のドアにつけている。裏面が磁石なのでくっつく。ボードに冷蔵庫の中身の在庫状況と、賞味期限のメモを書く。これが結構便利で、それを見てメニューを考えたり、古いものを処理したり、いちいち冷蔵庫の中身もチェックしないで済む。キャベツがないと思って買ったら、まだあったという悲劇も防げる。キャベツ一玉の消費は大変難しい。いただきものを大切に冷凍していたら、もう食べれなくなっていた、という大悲劇も防げる。「いやーおいしかったですよ」と嘘はつきたくない。
賞味期限を見るたびに、時間の経過の早さを感じる。「えっ、これは2〜3日前に買ったばかりでは」と思うが、よく考えると10日は経過していたり。一週間だと思っていたら、一ヶ月経っていたり。一ヶ月と思ったら半年経過していたり。ひとり自宅にて、冷蔵庫の照明に照らされながら、しゃがんで賞味期限を確認することは「時」を確認することなのだ。過去には腐敗しかない。考えるのは未来。冷蔵庫のインナースペースは時間への思考の手助けをしてくれる。
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