文系男は犯罪者の夢をみるか?
DVD REVIEW
「ファイナル・ショット」( 2004・ドイツ,ルーマニア,イギリス,アメリカ)
パッケージを観ると、登場人物らの頭脳プレイなサスペンスという感じ。実は内容は違う。一言でいえば「文系ダメ青春若者(元若者も含む)映画」かなぁ。
主人公はちよっと生意気な感じのガールフレンドが居て、若いし結構カッコ良いのに元泥棒のデニス・ホッパーに弟子入りしてしまう。
一所懸命技を仕込むホッパー。主人公もマジメに錠前破りを練習します。励ますホッパー。なんかとても素敵な師弟関係が展開されます。
そこに、根っからの犯罪者なんだけどクリスチャンの男と、遊園地を経営する金持ちの夫婦の財産をめぐって話は進む。最初に書いた通り、ドキドキ・ハラハラなドライな駆け引きではなく、もっとねっとり、ぬれぬれな犯罪ドラマが展開されていく。注意、オシャレなシーンはまったくありません。
登場人物の誰も幸福に思えないあたりは妙にリアル。犯罪ってそんなものかもね。ラストの爽やかな音楽がひどくさびしい気分にさせる。そして、ロードムービーふう。こう書くと凄い傑作を観たような気分にもなるのだが、そうでもないだろう(笑)。 でも、好きだなぁ。