戦争アクション映画として。
洋画★シネフィル・イマジカ
「ワンス・アンド・フォーエバー」(2002)
観るのは2度目。おもしろい。でも、あんまり話題にはならなかったような気がする。ベトナム戦争を舞台にした作品というのはどうしても、いろいろ考えさせるものが多い。
「地獄の黙示録」や「ブラトーン」「フルメタルジャケット」といった作品に比べると、本作はずいぶん深さの足りない作品だという批判もあるかもしれない。でも、僕は素直にひとつの戦争アクション映画として評価したい。そう観れば、近年まれにみるわかりやすいおもしろい映画だと思う。
ストーリーは不本意ながら、危険な任務を遂行することになるメル・ギブソン扮する指揮官。ヘリコプターによって、敵の本拠地付近に強行着陸。兵士を展開して、要塞を攻略するという大変危険な作戦である。そのための猛訓練。見守る妻たち。ギブソンの片腕な曹長のキリリとしたベテラン兵隊ぶり。敵の銃撃のあまりの激しさに逃げ出す医療部隊のヘリコプター。そこに強行着陸するベテラン・ヘリパイロット。
前線のあまりの危険ぶりに上層部は指揮官のギブソンのみに期間命令を出すが、「部下を置いて自分だけ帰れるか!」と啖呵を切るシーンなどなどベタベタだが、魅力的である。現実はそんなもんじゃない、ということもわかるのだけど、こんな素直に楽しめる戦争映画もあっても僕はいいと思う。
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