10.02.06「朗読とギター 三岸美術館に響く宮澤賢治の世界」
● 三岸好太郎と宮沢賢治。ふたりのファンタジー。
三岸好太郎美術館シリーズ土曜セミナー 三岸美術館の展示を2倍楽しむために
第6回目「朗読とギター 三岸美術館に響く宮澤賢治の世界」
日 時:2月6日(土)14時〜15時
会 場:三岸好太郎美術館(北2西15)
休日土曜の14時ころというと油断すると自宅でボーッとしてしまう時間。今回は、それは充実した時間となった。なぜなら本セミナーに行ってみたから。
三岸好太郎美術館では、土曜セミナーというタイトルで、本館の美術鑑賞がより楽しめるための企画を開催している。今回は三岸好太郎と同時代を生きた詩人・童話作家である宮沢賢治の世界を紹介。ギターコンサートをはさみながら宮沢作品の朗読がおこなわれた。
▼ 以下、その様子を紹介していこう。
▲ 最初に本館の学芸員 苫名直子による解説「ファンタジーに遊ぶ二人の芸術家」がプロジェクターを使って作品を提示しながら実施された。本企画のきっかけは三岸の作品「猫」(1931)が「宮沢賢治の世界に通じるものを感じた」という観客からの感想からだったという。そこから調査を行い直接的な証拠は発見できなかったものの、両者の作品から、なんらかの影響を受けと思われる、という状況証拠を発見できたとのことだ。
▲ 市内在住のギタリストであり、札幌大谷大学非常勤講師である星井 清によるギター演奏。演奏曲目はタレルガ「マリア」ほか。クラシックギターの音が三岸作品の展示室内中に鳴り響いた。
▲ 児童青少年演劇の分野で、舞台活動を行う長谷川京子による朗読。作品は宮澤賢治作「雪渡り」。キツネの幻燈会に招かれた子供たちと子キツネたちの交流を描いた作品。優しい言葉づかいとユーモアと、語りに独特のリズムが感じられ印象に残った。
朗読は、聞き手はそのビジュアルは自分の頭の中で作り出しますよね。
★今後2月16日より「ゲストパフォーマンス週間」と題して、コンサートや朗読、バレェ、人形劇が予定されている。いずれも入館料だけで楽しむことができる。詳しくは同館サイトの以下を参考にしてほしい。 http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/mkb/gestperformanceweek.htm
Photograph & Text by Shinichi Ishikawa (NUMERO DEUX)