2人の動きに注目!
FilmRview 「大統領の陰謀」(1976)
「真面目」って大事だと思う。いろんなことに真面目に心がけたい。
新聞記者の2人。ロバード・レッドフォードとダフティ・ホフマンが主人公。実話である「ウォーターゲート事件」を世間に広く暴露した二人の活躍を描いている。事件の概要については、ネット等で調べていただくことにして、本作の魅力は、2人の男の熱さ、そしてその合間にみせる恐怖感だと思う。
本作は、古い作品であるため、サスペンス的盛り上がりという部分では、最近の作品に比べればとても薄い。物足りないかもしれない。派手なアクション、スピーディーな展開、大逆転等を期待すると、肩すかしをくらう。それは、本作が実話をベースにしているからかもしれない。現実はそんなに派手じゃないしね。
でも、そこに期待するのはピントはずれだと思う。本作の狙いは、「2人の男の動き」これにつきる。新米記者で育ちの良さそうな、純粋でストレートなレッドフォードと、叩き上げの先輩記者ホフマン。この2人の動き、が本作の魅力。2人が「驚き」「怒り」「興奮」、そして、「恐怖」するところを僕たちを目を離すことなく観たい。二人は余計な軽口を叩かない。最初から最後まで真面目。その感じもいいなぁ「真面目」が大事だな、というのを気がつかせてくれる。