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「アリー my Love」

「アリー my Love」は、時間があると観てしまう。非常に印象に残った話がある。筋は、ゲイの少年が、生きるために路上で体を売っている。夢は服のデザイナー。アパートには自分で作った服が並んでいる。才能はある。アリーは逮捕された少年の弁護を引き受ける。少年に同情し、熱心に弁護する。もう体を売らなくてすむように、ボスに頼み込んで自分の働いている法律事務所のスタッフとして雇ってもらう。少年は刑務所行きを免れる。初日の出勤、職場でも馴染めそうな感じ。その後、夜、アリーは警察に呼ばれる。少年は盛り場で再び体を売り、客と口論になり刺し殺されたという。殺害現場。ここでラスト。

コメディタッチの作品ながら、シリアスなテーマも多い本作だが、ラストが「死」というのは珍しい。少年は、新しい生活を手に入れながら、なぜ、再び盛り場に足を運んだのか。最後の挨拶のつもりで来て、トラブルに巻き込まれたのか。それとも、結局少年は、本質的(無意識的に)体を売ることが、好きだったのか。デパートのエスカレーターに乗っている時など、思い出すと考えてしまう。理屈は大切だと思うけど、理屈だけでは生きていけない。でも、理屈を無視すると損をもする。どうすればいいのだろう。タバコを吸いたくなる。

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