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濃い緑茶、男達のヨーロッパ

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FILM REVIEW 「RONIN」(1998)

 ずっと、監督はマイケル・マンかと思ってた。違いました。60年代に活躍したベテラン、ジョン・フランケンハイマーですね。「ブラックサンデー」好きです。つまり、男の世界がタップリのクールな世界。アクションで世界はまわるようです。

  あらすじは、あるものを奪取するために、集められた5人の工作員。彼らのプロフェショナルなアクションを描いている。「奪う」というシンプルなストーリー。実務のリーダー格をロバート・デニーロが演じている。

 あらすじも配役も、あまりにも「ありふれた」設定ではないか。他の作品でも銃を持ってないデニーロのほうが難しいだろう。そんなんで2時間大丈夫かしら、と心配になる。

 そこはOK牧場。心配無用の男の世界。「男の会議→銃撃戦→カーチェイス→最初に戻る」そんなループで話しは進む。でも、飽きないぞ!。

 その秘密は…銃撃戦は反ジョン・ウー的な普通の打ち合い。その普通さが今は新鮮だよね。ワイアーアクションなんてありません。カーアクションについては「男といったら車だろう」という、今の時代の「趣味の多様性」なんて無視のブレないセンス。その結果は、フランス雑多の街中での大カーチェス。
 CGなしでアウディS8、プジョー605、シトロエンXM、メルセデス450SEL、BMW M5 が走りまわる。この地味めの車種選択もいいなぁ。サンルーフから、ロケットランチャーを使用するデニーロのテレのない真剣さがいいなぁ。

 プロの割にはトラブル続発なのは、リアルではないのだけど、それはエンターテイメントとして必要なこと。それがあるから娯楽作として楽しめる。

 本作は、ベテラン監督が自分の頑固なセンスを信じて、撮りあげた良作。甘い物を食べ過ぎた時、濃い緑茶で楽しみたい作品。

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