10.06.26-07.10 高橋 俊司個展「ステープラーワーク#2010/6」
■ 文房具による再構築。意図される形、されない形。
「高橋 俊司個展『ステープラーワーク#2010/6』」
会 期:2010年6月26日(土)~7月10日(土)/13:00~23:00
/日・祝休館
会 場:CAI02(大通西5丁目昭和ビル地下2階)
主 催:CAI現代芸術研究所
江別在住の美術作家 高橋俊司の個展が開催された。今回の展示はステープラーワークと呼ばれる手法で制作されている。それは8種類の写真をはがきがと名刺サイズに100枚単位で印刷。それを素材にステープラー(ホチキス)でとめてオブジェを作っていくもの。会期最初の3日間では公開制作が行われた。そこにお邪魔してみた。
制作の手を少し止めていただき、高橋俊司にお話を聞いてみた。ステプラーワークは94年からはじめた手法だという。きっかけは作品を写真に撮ったとき、写真になることによって作品が別の質感を持つことに興味を持った、それをさらに再構築する方法をいくつか試した中で、しっくりきたのがステープラーでとめてオブジェを作ることだったという。
今回は大通公園で撮影した8種類の写真を素材にしている。その理由は、本ギャラリーが大通地下にあるので、大通公園の「光」を会場にもたらしたかったそうだ。作品をステープラーを止めていく。すると意図されないゆがみもでてくる。そこが魅力だとも話してくれた。
「大通公園の写真」という素材が「ステープラー」で再構築されていく。そこからできあがるものは、このふたつからは想像できないオブジェとなっていく。それをぜひ近くで実際にみて欲しい。
Photograph & Text by Shinichi Ishikawa (NUMERO DEUX)