10.06.28-06.30「ATTIC全面展」
■「全面」のアート、そして3日間。
「ATTIC全面展」
会 期:2010年6月28日(月)~6月30日(水)
会 場:ATTIC(南3西6長栄ビル4F )
札幌市立大学デザインを学ぶワタナベサオリによるドローイングのイベントが行われた。その内容は会場壁面に壁の大きさほどある板を何枚か置いて、3日間書き続けるという内容。同時に過去作品の展示やゲストによる音楽ライブも行われた。
ライブドローイングは珍しくはないが3日間という長期のものはあまりない。初日にお邪魔した時には、まだほとんど描いていない板だけがあった。出直すことにして3日目の夕方に取材に訪れてみた。作品はかなり仕上がっていた。「今日はここに泊まる予定です」と話す、彼女にインタビューしてみた。
今までA3以上のサイズの絵を描いたことはなかったという。今回はひとつの実験として「ATTIC全面展」を取り組んだそうだ。そのため作品完成のイメージはまったくないという。動機は「おもしそう」だから。
実際に壁面ほどの板に黒マジックで線を書いていくと、線を描くキャンバスのサイズが大きければ大きいほど神経を使う。マジックは1日1本のペースで消費した。なぜ、黒一色描くかというと、彼女の考えとして色をつけると、なんとなく「絵」のようになってしまうから、と語る。会場には額装された過去のイラスト作品も展示されていた。また、紀伊国屋書店にて7月9日〜7月15日まで作品を使ったブックカバーが使用されるそうだ。
ワタナベサオリは、イラスト制作のほかにさまざまな表現を行っている。今後の活動にも注目していきたい。
ワタナベサオリ
http://www.creatorsbank.com/portfolio/index.php?id=0711082
PS. 追伸。最終日翌日の夕方、会場行ってみるとワタナベサオリはまだ描いていた。以下の写真はその時に撮影したもの。取材後にカラーの作品も描いてようだ。「これも実験ですから」と彼女は笑って答えた▼
Photograph & Text by Shinichi Ishikawa (NUMERO DEUX)