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10.06.16--06.22 「湊谷夢吉とその時代展」

■ 未来を考えるために。過去を見る。

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「湊谷夢吉とその時代展」
期  間:2010年6月16日(水)~6月22日(火)
場 所:TO OV cafe(南9西3 1-1・マジソンハイツ1F)

関連イベント ↓
・オープニングパーティ 初日16日(水)19:00- 上記会場
「お神楽ビデオジョッキー&ライブの夕べ 第二夜 ]6/20(日)17:30 開場 / 18:30 開演 上記会場
・シンポジウム「1970年、80年代における札幌市のサブカルチャーシーンの再確認と伝承」
 6/19日(土) 17:00- ・ 6/20 (日)13:00-   会場:イベントスペースEDiT (南2西6)

 
 北海道マンガ研究会は「漫画」を北海道の地域資源として位置づけ、地域の価値を生んでいくコンテンツ産業のひとつとして、大切に育てることを考える2008年に設立された研究会。漫画による産業創出と創造的地域形成への可能性を考え、活動を行なっている。その活動のひとつとして、本研究会主催の原画展「湊谷夢吉とその時代展」が開催される。 

 湊谷夢吉は1972年から1988年にかけて、札幌を拠点に活躍した漫画家。3冊の作品集を発行し、現在も高い評価を受けている。その活動は漫画だけではなく、1973年に設立した銀河画報社は映画・音楽・演劇など札幌のサブカルチャーシーンの人材が結集していた。

 本展覧会では、湊谷夢吉の作品原画を中心に展示。当時の8ミリ映像などをモニター展示したり、作品集等も読むこともできるという。 また、関連イベントとして、湊谷夢吉が活躍していた70年代から80年代の札幌という地方都市におけるサブカルチャーの興隆と、そのありようを再発見し、現在の都市の文化経済創造の課題を考える連日のシンポジウムを予定している。

 湊谷夢吉ファンはもちろん、興味を持った人へ、または札幌のサブカルチャーシーンの知るために、本展示およびイベントは貴重なものになるだろう。また、札幌でクリエイティヴということを考えることについて、大変参考になるかと思う。お見逃しなく。

★ 本展示およびイベントについての詳細は以下のサイトより、プレスリリースを読むことができる。

「湊谷夢吉とその時代展」
http://hokkaido-manga.jp/minatoya/

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10.05.17-06.05 「CAI02  2周年記念企画展  今村育子個展[カーテン]」

■  懐かしいシーン、暗闇の中で見えるもの。感じるコト。

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「CAI02  2周年記念企画展  今村育子個展[カーテン]」
会   期:2010年5月17日(月)~6月5日(土)/ 日曜・祝日休館/13:00~23:00
会   場:CAI02(大通西5丁目昭和ビル地下2階)
主     催:CAI現代芸術研究所 / 協力:今村技研
オープニングパーティ:5月22日(土)19:30 〜


 北海道立美術館や海外招聘作家としてメキシコのギャラリー・ネブロッサ/ハラパでの作品展示などで活躍している市内在住の現代美術作家、今村育子。4年ぶりの個展が開催された。

 展示スペースは2つに分かれている。▲上記写真は大きなスペースのほうに設置されたメイン展示の入口。中には大掛かりなセットが組まれ、暗闇と光の空間が作られている。このエントランスから、今村育子の創りだした作品世界の中に入っていく。 

 暗闇の世界に、なにが見えるのか?何を感じるのか?それは人によって違うかもしれないし、共通することもあるかもしれない。それは実際に体験してみて欲しい。中の様子は紹介しないでおこう。ぜひ、この場に行ってみて欲しい。

他の展示の様子を以下紹介していこう▼

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▲ もうひとつ展示スペース。メイン展示のプロトタイプの模型や、平面作品の展示が行われている。メインの作品鑑賞の後に観てみるといいだろう。

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▲ メイン展示の縮小模型。いくつかの案の模型が展示してあり、作家の制作の過程を想像できて興味深い。この写真の模型の実物がメインの展示スペースに設置されている。実際の作品搬入について気苦労もあり、展示の技術的な部分についても、考えさせることがあったという。

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▲ コンパクトな平面作品。カーテンを素材にしているという。今村育子は「なにか越しに見える光景が好きです。本平面作品もそういったテーマで制作されています」と語ってくれた。

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▲ ほか、会場には過去の活動について自由に見られるファイルが設置されていた。
  今村育子の作家としての軌跡がわかり興味深い。

■最後にプレスリリースの今村育子のメッセージを紹介しよう。

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今村育子からのメッセージ

わたしは、扉の隙間からもれる光や窓からさしこむ光など、
日常のほんの 些細な光景をモチーフにした作品を制作しています。

日常の些細な光景の美しさは、
日々さまざまな出来事に揺らいでしまうわたしの 頼りない心にそっと侵入し、
本質へと導いてくれる「気付き」であり入り口です。

闇の中にあるほのかな光は、わたしのイメージする 心のさまに似ています。
闇は果てしない心の中を表し、ほのかな光は心の奥深くに存在する本質を表しています。

作品の中での光源 は、心の奥深くに存在する本質の象徴であり、
本質は、曖昧で不確かで、はっきり見えるものではありません。

闇の中で、曖昧な光を 手がかりに作品を探す体験は、
心の奥にある「見えない何か」=「本質」の探求に似ています。
わたしにとっての本質の探求は、
不確 かな自分自身の存在を確かなものにしたいという思いです。

暗闇の空間の中で、微かな光を感じ、探す行為は、
自分自身と向き合う体 験であり、
本質へと導いてくれる「気付き」の入り口となるのです。

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これを読んで、作品を味わい、作品を見た後、これを再び読んでみて欲しい。
作品を観て考えることが、またアートなのだ。

Photograph & Text by Shinichi Ishikawa (NUMERO DEUX)

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中年の話はいいなぁ。

Disco

Film Review
「ディスコ」
(2008・フランス)

 エマニュエル・ベアール可愛い。可愛い。可愛い。年上だが。いいたいことは、ほとんどそれ。内容は、友人らと元ディスコの王者だった主人公。今40歳。無職で妻にも愛想つかされ、子供にも会えない。サギ商法にまきこまれ、実家で母親に文句をいわれながら過ごす日々。かなりダメな感じ。  

 そんな冴えない日々のある時。ディスコでのコンテストを知る。そこで優勝すれば、息子に会う旅券はが手に入る。港、スーパーで旧友を誘って、コンテストに挑む。優勝を狙うためにバレーのレッスンを受けることに。そこで美しいバレーの講師、エマニュエル・ベアールに出会う。

  作品全体に、懐かしのディスコミュージックがサントラとしてかかるが、そのあたりのカルチャー的な要素は意外に少ない。昔、ディスコってあったな、という程度で知識は十分。誰にでも楽しめる。ダンスシーンもまたしかり。目を見張るような超絶ダンスはなく、なんというか素人的で味のある感じが、わかりやすくて楽しい。宴会芸を観ている感じかな。

 では、ディスコ以外、どこがみどころかといえば、やはり、主人公とヒロイン、ベアールとの恋愛劇だろう。といっても、それは主人公の一方的な思い込みなのだけど。
 
 全体的にコメディ・タッチではあるのだけど、なんというか、みせすぎない大人の関係がとってもいい。なのでラブシーンなど皆無。恋愛要素があってベッドシーンがないフランス映画も珍しいね。キスするより抱き合うより、食事をしたり、歩いたりといったデートの場面がなかなかいい雰囲気。

「愛していない、だけど大好きよ」というセリフが、終わりでなく、ちいさな始まりを予感させるのが素敵だよなぁ。

 さて、まとめはエマニュエル・ベアールのさまざまなファッションもとっても楽しいので、そこだけで僕は幸せなのである。

予告映像
http://www.youtube.com/watch?v=OTVTZu599GE








 

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青森のカルチャーな楽しみ(飲食編)

■ 青森の夜を食べましょう。

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「六兵衛」 (居酒屋・魚介海鮮料理)
所在地:青森県青森市古川1丁目17−2 及川ビル B1F
営業時間:17:00~23:00

 JR青森駅から600メートルほどの商店街エリアにあるお店。知る人ぞ知る、という存在では全然なくて、ネットや書籍のガイドにもよく紹介されているお店です。

 地下のお店。階段を下がってお店にはいる。店内はせまいです。カウンター席と座敷がありますが15人程度で店内はいっぱいな感じ。1〜2人程度で行くのが適当かと思います。

 家族的経営なちいさなお店。メニューはカウンターの上に張ってあって、そこからオーダーする。ほとんどが500円あたりで、チェーン系のお店では味わえない海鮮系のメニューがならんでいます。 ただ、それほど種類は豊富ではないですし、シンプルな調理なものが多いですけどね。

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▲ お店に張ってるメニュー。ここからオーダーする。

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▲ このお店の人気の一品「イカゲソ揚げ」。目の前に置かれた時予想と違って少しと惑う。イカゲソの揚げたものを、天つゆにいれて、大根おろし、ゆで卵、きのこをいれたメニュー。おいしいです。おたちよりの際はぜひ、注文してみましょう。


 1〜2名で、開店時間直後に行ったほうが、確実なお店かと思います。お楽しみいただければと思います。

Photograph & Text by Shinichi Ishikawa (NUMERO DEUX)

● 参照URL

http://r.tabelog.com/aomori/A0201/A020101/2000495/
http://restaurant.gourmet.yahoo.co.jp/0002894699/
http://marugoto.exblog.jp/3479415/

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「青森県立美術館」に行こう。

■ 青森のカルチャーな楽しみ(美術館編)

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「青森県立美術館」
所在地:青森市安田字近野185
URL:http://www.aomori-museum.jp/ja/

●施設概要

青森県立美術館は2006年にオープンした大規模美術館。常設展の代表作品はシャガールの巨大な背景画。そのサイズは圧倒的。椅子が用意され座りながら鑑賞できるようになっている。あと、青森県出身のアーティスト、奈良美智 の平面および家のようなインスタレーション作品の展示もある。ほか企画展も定期的に行われている。

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奈良美智による巨大オブジェ「あおもり犬」。この作品は撮影が可能なので、記念撮影スポットとして大変人気がある。

また、本美術館の楽しみは展示作品だけではない。美術館の設計はクールな建築を数多く世に出している青木淳

ロゴや館内のサインボードなどのVIは、グラフィックデザイナーの菊地敦己

美術館スタッフの制服はミナ ペルホネンである。展示作品以外のこれらも注目して楽しんで欲しい。

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▲ カフェの食器にも美術館のマークがついている。


館内にカフェ「4匹の猫」を併設。基本はお茶、デザート中心のカフェだが、ピザ、パスタ、カレーといったフードメニューもある。カフェの近くに売店があり、アート関係のアイテムが入手できる。ちなみに美術館のまわりは、飲食店などはなにもない感じです。

●アクセス

JR青森駅より美術館行きの市営バスがある。1時間に1本程度で美術館まで20分ほど。札幌からだと、朝イチのJRで特急を使うと青森駅まで13時くらいまでに着くことができます。

Photograph & Text by Shinichi Ishikawa (NUMERO DEUX)

 

 

 

 

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フリーペーパー「MAGNET」とは

マグネットは、本サイトを運営するニュメロデューが発行しているフリーペーパーです。配布先は以下、続きを読むとインフォメーションがあります。

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MAGNET 28号 CARD 舞台を説明するための複数のカード

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MAGNET 28 号 First Season 2010
「CARD 舞台を説明するための複数のカード」

  2010年最初の号では、昨年度につづき北海道、北海道舞台塾北海道文化財団の主催する舞台公演「ぐるぐるぐる」(脚本・演出 納谷 真大)の公演ツアー用パンフレットも兼ねた号を制作させていただきました。

 パンフでもあり、マグネットでもあるので、公演会場や、カフェ、映画館、美術館館など両方に配布しました。そのため、公演を観られなかった方々にも、おもしろく読めるように公演関係者のインタビューに加えて、ゲストとのトークを展開していきました。

□インタビュー(公演関係者) 納谷 真大・かとうしゅうや・林 千賀子・杉野圭志・今井香織・武田 晋・小島 達子・藤谷 真由美・山崎 亜莉沙 /(ゲスト)東野智哉(レラカムイ北海道)・アティー(占い師)・蓑輪俊介(映像ディレクター)

▼ 制作などについては以下から。

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10.04.24-04.30 「『NG』takashi kokusyou」

■ モノクロの中に捉えられた「自転車」

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「 個展『NG』takashi kokusyou photography exhibition」
会   期:2010年4月24日(土)~4月30日(日)

会   場:OYOYO まち × アートセンター さっぽろ (南1西6)


 OYOYO まち × アートセンター さっぽろの写真部に属するフォトグラファー國生隆司による初の個展が行われた。國生隆司は学生の頃は写真部等に属したことはないが、昔からスナップ写真を撮るのが好きだったという。

 「スナップ写真とは?」と國生隆司に聞いてみると、その定義はいろいろあるけど、自分では被写体に意識させないで撮った写真だと考えるという。今回の個展でもスナップ写真が多く出品されていた。

 デジタルカメラを使いはじめたのは10年ほど前。今回の個展では、デジカメでとりためた作品の中から20点をセレクトして展示した。テーマとしては、札幌の風景でモノクロ、横の写真で選んでみたということだ。以下展示の様子を紹介していこう▼

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▲ 会場全景。左にあるノートPCでは、今回展示できなかった他の作品をスライドショーで自由に観られるようになっていた。また、会場では作品のポストカードも販売されていた。

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▲ 作品は、街中の光景や、空の景色など多彩であるが「街中に駐輪してある自転車」をテーマにした作品が個人的に興味を持った。

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▲ 國生隆司にこうした自転車を撮る理由を聞いてみると、「人がいないのだけど、自転車の存在がそれに乗る人の存在を感じさせる」といったところに興味があって撮るという。

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▲  たしかに、自分も意識してみると街中には無数の「誰のものかわからない自転車」が存在していることに気がつく。持ち主の帰りを待つのもあるし、捨てられたものもあるだろう。
 上の雪に埋もれつつある自転車の作品を観ると、なにか心に寂しさというか、独特の感情が生まれてくるのがわかる。不思議なテーマだと思い、同時に國生隆司の視点のユニークさを感じた。

 
 最後に、國生隆司に今後の予定を聞いてみると、これから定期的に個展を開いていきたいという。今年もあと一回はやりたいと語ってくれた。その内容はまだ固まったものではないが、次回はスナップではなく、人物や静物写真、カラー作品の展示や、写真撮影についてレクチャーするイベント的構想もあるという。次回が楽しみである。


Photograph & Text by Shinichi Ishikawa (NUMERO DEUX)

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