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頭の中を出すこと。

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 「メリハリ」とか「バランス」が大事、というけど。それはわかっているのです。知りたいのはその先なんです。それは具体的にどうすればいいのですか? メリハリってどういうこと?、バランスって何と何の釣り合いをとるの?生活をしているとそんな疑問ばかり。解答と疑問の数でいけば、疑問のほうがずっと多い。疑問と解答が同じくらいの数がいいと思うだけど。なかなかそうはいかない。

 そんな時は僕は自分の行動をリスト化していく。そうすれば、自分の行動パターンを捉えることがやりやすくなる。最初はとても自分の行動を仕事からプライベートまで全部リスト化なんで、無理、と思うのだけど意外にできる。意外に少ない。200〜300項目くらいなら、リスト化はたやすい。

 でも、紙に書いてみると、頭で考えているよりずっと管理しやすくなる。リストを眺めていると、自分の行動をある程度数値化できる。そこから、仕事とプライベートのつりあいをとることができるし、それらを時間単位でわけると、メリハリというのもつけることができる。頭もスッキリしますよ。すべてがクリアーになる訳ではないけど、役に立つことはたしか。

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飛行機と女性。

Lf Film Review 「ラストフライト」(1994)

(あらすじ)1928年、女性として初めての大西洋単独横断飛行を成し遂げたアメリア・エアハートな世界的ば有名人だった。今度は彼女は世界一周に挑戦することになる。

 気持の問題は、とてもやっかいだ。

 録画しておいたのだけど、ずっと放ったらかしだった。実在の女性の話であり、結果として彼女は行方不明になっている。それでも、あんまり興味のないストーリーでして。最近になってやって観てみた。

 ストーリー展開は、予想とおり僕には興味のない感じ進む。でも、そのうちに
ダイアン・キートンの魅力と、プロペラ時代の飛行機の雰囲気で結構みせてくれる。彼女の相棒のルドガー・ハウアーとは気がつかなかったな。ハウアーらしさは、あんまりなかったような。悪くなかったけど。

 夫のうまいマネジメントによって、「時代のヒロイン」に祭り上げられた彼女の苦悩のドラマ、という視点で観ると興味深いかも。モールス信号も覚えず、軽量化のため救命ボートも捨て、アル中の相棒を乗せてまで、世界一周の飛行に彼女をかりたてたものは何だったのか?それは最後までわかないのだけど、人間の気持ちというのは深く、そして難しい。

 

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10.02.13 - 02.20 「ごあいさつ展」

■ アートよりのごあいさつ

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「ごあいさつ展」
会  期:2010年2月13日(土)~2月20日(土)
会  場:CAI02(大通西5丁目昭和ビル地下2階)
本企画 代表:鈴木廉・出品者:川内由佳子/榊原蓉子/佐々木綾香/猪部美里/庄司紗和子/真藤渓/樋田ゆうき/皆川智美/宮本典枝/山根伸子

 「こんにちは」「HELLO」…あいさつ、というのは年代、国籍を超えるコミニュケーションツールだと思う。もし、世の中にあいさつが、なくなってしまったら…そんな自体を想像すると、どうも毎日がしっくりこないような気がする。僕は形式的なものであっても挨拶は大事だと思う。世の中、形式って大事でしょう。

 私たちの日常に存在する「あいさつ」。そんな身近なテーマのエキシビションが行われた。挨拶は、コミュニケーションの基本であり、人との繋がりを作り・広げるきっかけとして欠くことのできないものです。

 本企画では、札幌でデザインを学んだ11名の作家が「あいさつ」の言葉をテーマに設定し、その想いを作品として目に見える形で発表した。

 僕はアートというはコミニュケーション・ツール機能するものだと信じている。そんなコンセプトが、明確に表れた企画だと思う。以下、展示の様子を紹介しよう▼

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Photograph & Text by Shinichi Ishikawa (NUMERO DEUX)

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10.02.06-02.20「中国美術展 上海摩登–SHANGHAI MODERN-」

 古く、そして新しい国のクールな現代美術

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「中国美術展 上海摩登–SHANGHAI MODERN-」
会  期:2010年2月6日(土)~2月20日(土)
会  場:CAI02(大通西5丁目昭和ビル地下2階) ・GALLERY門馬

 中国は、長い歴史を持つことから美術も奥深い世界を持っている。古典美術などは日本に与えている影響を少なくない。しかし、この国の現代美術を観たことのある方は、意外に少ないのではないだろうか。

 北京オリンピックを前に中国の現代美術は世界中に発信された。 工場跡地を芸術地区とした「798芸術区」では、日本を含む海外のギャラリーが進出していき、世界中のアーティストが集まる場所となった。

  そのことにより、現在急速に中国の現代美術が注目を浴びている。同じく上海でも時を同じくして「M50芸術地区」が誕生し、このエリアも北京に負けず劣らない、勢いのある場所となっている。

   2009年6月、その上海「M50芸術地区」で北海道アーティスト11名による展覧会が開催された。そのオープニングには1300人を動員し、中国の美術関係者が集まったことにより、今回の札幌での展覧会が実現した。

  今回出品した8作家現在、中国美術界をリードし活躍している面々であり、中国現代美術リアルに体験できる展覧会となった。その様子を以下、写真で紹介しよう▼

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Photograph & Text by Shinichi Ishikawa (NUMERO DEUX)

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10.02.07 高級小冊子おりんごりんご」創刊記念パーテー

● 「おりんご」をとりまくアーティスト

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「高級小冊子おりんごりんご」創刊記念パーテー(おりんご35周年)」
日 時:2010年2月7日(日)19時30分より
会 場:
musica hall cafe (南3西6)

   市内で発行されている、なんとも味わい深い笑いを提供しているフリーペーパー「おりんごりんご」が、「高級小冊子おりんごりんご」としてリニューアルすることになった。それと、発行人のバースディを記念してイベントが開催された。

   3時間ちかい時間にさまざまなゲストが出演する楽しいものとなった。発行人のブログ「おしゃれサロンおりんご」によるレポートはこちら。また、えふこさんのブログKONさんのブログでもレポートがアップされている。

  本記事では、本パーティのゲストアーティストについて注目してレポートしていきたい。以下、紹介していこう。

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▲ トップは、sippo(写真左)と佐々木隆介(右)のユニットによるライブ。パリでの路上演奏の経験もあるフルート奏者sippoのサウンドはhttp://sippo-web.net/contents/listening/index.htmlで試聴することができる。佐々木隆介のエレクトロニカ、アンビエントなサウンドはhttp://www.myspace.com/ryusukesasakiで試聴可。

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▲2番目に登場のゲスト山下智博は「日常の中で、不特定多数の人に違和感を覚えてもらえるような害の無いイタズラを行う街頭演劇パフォーマンス集団「札幌ハプニング」のメンバー。今回は、棒や振り子などの使って地下水や鉱脈など隠れた物を探し出すダウジングについて、お客さんにレクチャー。実際にロッド(棒)を使って、ダウジング実演。紙コップに隠されたパッジを見事に当てていた。

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▲3番目は再びライブ。梅本多朗nanopiano、空箱)によるキーボードの弾き語り。ラストにおりんごのバースティを祝う曲を披露した。同氏はnanopianoというヴォーカルSAyAとのユニットで市内のバー、ライブハウスなどでライブ活動も行なっている。

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▲ここで驚異のパフォーマンス。その内容は「イケメン男子の浴衣の帯グルグル体験」。モデルとなったtakafumiは、おりんごが連載を行なっているウェブマガジン「FIL」での連載写真つきコラム「チャーミング・おりんご・フォーリンラブ」でモデルとして登場している。リアルにぐるぐるまわっていた。もう、二度と見られない光景だと思う。

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▲フィレーレは「おりんご」(写真中央)が脚本・イラストを制作したドラマを、2人の役者が声で演じるパフォーマンス。役者は城谷歩(劇団深想逢嘘)(同左)と 佐藤紫衣那(同右)。城谷歩は劇団深想逢嘘の代表であり、市内にて年1〜2回の公演を行なっている。作風は独特なものから文学を下敷きにしたものまで幅広い。
 佐藤紫衣那は、オリジナルの独り舞台の主演から、市内演劇の客演、映像作品の主演も行なっている。

 エンターティメントとアートの絶妙なバランス具合のイベントだった。このさじ加減は大切だと思う。全体を包み込むユーモアが「おりんご」のリアル版だと感じさせる。「高級小冊子おりんごりんご」のこらからの活躍に注目していただきたい。

Photograph & Text by Shinichi Ishikawa (NUMERO DEUX)

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10.02.01-10.02.28 「西区文化フェスタ2010」

箱と庭の中の光景。

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「西区文化フェスタ2010」

会 期:2010年2月1日~2月28日
会 場:ターミナルプラザことにパトス(地下鉄琴似駅構内)

「西区文化フェスタ」とは「西区を文化のある街にしよう」という想いから、区と有志の文化委員が集まり、毎年2月の一ヶ月間、地下鉄琴似駅内にある多目的ホール「パトス」を使って行われる。内容は軽音楽・クラシック・演劇・伝統芸能・展示とジャンルは多彩。今年で17回目をむかえる。

 当初は、わりと対象年齢の高めの内容だったが、近年は若者の委員会による若者むけ企画もおこなわれ、インディーズ・バンドのライブ等も開催されている。今回、若者企画実行委員会による2月22日のプログラム「文化作品展/箱と庭 ハコトニワ」にお邪魔してみた。会場の様子をピックアップして紹介していこう▼
 

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▲会場ホールでは、堀ゆたかピアノコンサートが行われていた。市内で活躍するピアノ、キーボード奏者である。演奏はhttp://profile.myspace.com/index.cfm?fuseaction=user.viewprofile&friendID=1004338571 で試聴することができる。

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▲  2009年より市内でさまざなアート系展示での作品出品にて活躍するフォトグラファーのユニットHAKONIWA(@yumi(アユミ)/クスミエリカ/ tsuguAugust11(ツグオーガスト11)/安藤ひろみ/佐藤さゆり)による当日限りのホールでの写真展示。

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▲ 会場に入って左側のホール外廊下に展示されているHAKONIWAによる作品展示のひとつ。写真をベースにしつつも、立体的な展示と演出によってインスタレーションのようである。同様のものが壁面にそって数点あるでの、その前を通りながら観ていくと不思議な感覚になる。

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HAKONIWAのクスミエリカの作品。本フェスタの写真展示ではあえてテーマを設定ぜず「個人としての持ち味」を出してもらう作品展示にしたとのこと。ホール外の廊下、ロビーを使用した写真作品の展示は会期中いつでも開催され無料で観ることができるで、気軽に足を運はこんで欲しい。  

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▲ ホール内では、高橋早苗、時田蘭による手芸作品の展示も行われ、オリジナルルのウェアや小物などが展示されていた。

 札幌で「区」が主体となって、こういった1ヶ月にわたる「フェスタ」のスタイルでアートな企画が10年以上続いているのは素晴らしい。今後の活動にも期待していきたい。

★本フェスタのスケジュールについては、
http://blog.livedoor.jp/concari/archives/51423243.html
でチェックすることができる。

Photograph & Text by Shinichi Ishikawa (NUMERO DEUX)

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悩んでる?

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FilmReview
「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月」(2004)

  午前中、コーチャンフォーに行って、ジャスコにも行く。でも、結局なにも買わなかった。なんて財布にエコな活動なんだろう。

 最近、あられが好きで止まらない。自分が「あられを食べる機械」になった気がする。「コーヒーにあられは合わないなぁ」と思いながらボリボリ。そんな感じで週末は過ぎていくのである。昼寝もしようかな。でも、昼寝をすると悪夢が多くて少々難儀気味。マジでこれはなんとかしたい。

 さて、本作は続編。前作をふりかえってみると、一見テーマは主人公30代女性の結婚への悩み、という感じのわりには、前作ではすぐにハンサムなヒュー・グラントとラブラブになってるし、そして堅実なコリン・ファースとのハッピーな出会いもあって、なんだか、悩む必要があるの?という感じ。そのへんの感覚って、付き合うのがゴール、ではなくてその後が問題ということなんだろうか。それならわかるけどね。

 さて、本作ではコリン・ファースとめでたく付き合いはじめてものの、どうもしっくりこないところに、TVレポーターである彼女のドタバタのエピソード、再び現れるヒュー・グラントという感じ。意識的だと思うのだけどラストの流れが前作まんま同じ。

 本作でも結局、彼女はモテモテな訳で、おデブなのも、トンチンカンなのもすべて素敵な魅力という感じになっている。これは観客に対しては、とってもカチンとくる可能性がある訳で、そのため主人公のレニー・ゼルウィガーは前作よりもっとデブになり、 醜態をさらすしかなかったのだろう。

 内容的にはただのコメディ作品で、もうリアルな30代女性のナントカという要素はない。いや、もしかしたら前作から、それは中心的要素ではなかったかもしれない。だから、本作は成立しているのかな。結局のところ、なんらかの生き方を学という点では。あまり有用ではない作品だね。

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アラフォー

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FilmReview
「ブリジットジョーンズの日記」
(2001)

 夕食はひとり寄せ鍋。近所のスーパーでセットが半額だったのだ。2回にわけて食べられそうだ。

 夕食を食べたら、(昔話題になった)恋愛映画を自宅で鑑賞、そんな週末。

 恋愛映画は、積極的には観ないのだけど、最近はわりと考えは変わっている。「恋愛」そのものより、主人公のいろいろな生活風景が見られるにも楽しみになってきた。恋愛映画の「恋愛」以外の部分がなかなかいい。そこが、興味がわいてきて恋愛映画をもう少しいろいろ観てみようかな、と思う。

 本作は、そんな僕が興味を持つ部分もおもしろい。

 メジャーな海外の恋愛映画といえば、一般的にアメリカの作品が多い。本作はその中で珍しく、イギリスが舞台。以前にもイギリス映画を観た経験だと結構、イギリスのドラマのセンスって、日本人にも通じるものがあるな、と思った。うまく表現しにくいけど、アメリカの恋愛ドラマって、感情移入はできると思うけど、どこかザックリしているというか、いい意味でわかりやすく、キレイに流れる感じがある。

 対して、イギリスのドラマは、ウェットで、細かくて、そして皮肉(自虐?)。こうした要素が、日本人の心情にもマッチすると思う。そんな、イギリスらしさ?が、本作ではたっぷり楽しむことができる。また、イギリスでの一般的な生活行事が垣間見られるのも楽しい。

 恋愛ドラマとしては、ちょっと都合良すぎる感じがするけど、そのあたりは主人公を演じたレネー・ゼルウィガーの魅力で気にならない。空回りのマヌケさと、親しみやすい女性としての魅力を同時に見せてくれるの楽しい。うまいと思う。

 97分という時間も、夕食後にちょうど良かった。洗い物を片付ける時間もある。
 

 

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自分は嫌いではない。

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 自分のことより、他人のことを考える時間のほうが長いな、と思う。

 「自分を好きなる」ということはとっても大切なことだそうだ。そうか、やってみよう、と思ってもなかなか、実行が難しい。鏡に話しかける?自分に手紙に書いて近所のポストにいれようか、メールでもいいか。ホントどうすればいいのかね。ええと、自分にご褒美するとか。それは、適当な項目を作ってやってるな。

 まてまて、そもそも僕は本当に自分をどう思っているだろう。そこを内省的に考えてみる。細かく細かく…逆に考えてみる「自分が嫌いか?」と問われれば、僕は自分が嫌いだったことはない。欠点だらけのさえない奴だなぁ、としみじみ思う。あまりにマヌケさに、マジに泣きそうになることもある。

 でも、自分は嫌いになれない、できの悪い相棒のような感覚がある。ということから考えると、僕は「自分が好きな」人間なのかな。自分が好きということは自己肯定感が強いことだと言い替えることもできる。おお、僕は肯定的なんだな、とここで気がつく。そのわりには実感はないのですが。でも、そこが幸せなんでしょうね。

 僕は、結局人間は生まれたとき自分が食べられるパイのひときれの量は決まっていると思う。その量は一生変わらない。大切なのはそのバイをいかに味わうことだと思う。そのパイは甘く、時には苦いだろう。

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カレーと幸せ

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 帰り道。溶けたと思ったらまた歩きにくかった自宅までの歩道をトボトボと歩く。遅い時間。ああ、今日の夕食はコンビニ・コースかな。今週はずっと自炊だったんだけどね。でも、コンビニを見るのもなかなか楽しいものです。さてさて何にしようかな。

 好きなものといえば、カレー好きです。スープーカレーでも、インドカレーでも、欧風カレーも好きです。好きなんで、多くても週一度くらいにしてます。だって飽きてしまったら大変でしょう。そうなったら、残りの人生とっても損しそう。恐怖です。

 カレーって嫌いな人はいるのかしら。大好きまでは言えない、という人は経験あるけど、明確に「嫌い」という人には、まだ出会ったことはないなぁ。どうなのかしら。

 写真は、最近セブンイレブンで売っているおこげ入りのスープカレー。僕の好物である「おこげ」がまさか、スープカレーの具になるとは!生きてて良かったと楽しい気分になる次第です。このメニューは、単なる物珍しいだけではなくて、スープカレーの中におこげは実にマッチしてます。おこげにスープがしみこんだ感じがなんとも至福なひととき。また、これによって別にライスやナンを用意しなくても食事が成立。

 でも、やっぱり自炊はやらなきゃ。キッチンのエレクターにルーカレーのキットがあるから、あと一週間たったら作ってみようかな。僕は玉ネギとお肉だけでシンプルに作るのが好きです。





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幸せはどこに?

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 アイスクリームが好きです。子供のころから。記憶にあまりないけど、親によればバイキングに連れていってもアイスばっかり食べていたそうだ。高校時代は、50円アイスばっかり食べていた記憶がある。帰宅部でずっと通してきた自分にとって、放課後の思い出はアイスでしかない。

 今でも、冷蔵庫にはハーゲンダッツが常駐していらっしゃるけど、自宅では、最近あまり食べていない。まぁ、今冬ですからね。でも、時間の余裕のある外食をした後、なんともアイスが食べたくなる。 ベロベロなめてサッと食べる終る感じでいいのだ。

 だから、サーティワンのようなお店が近くにあったら食べてしまう。そうそう、僕が高校生の時に、このお店が近所にできて、メニューが多くて、名前だけでは味が想像できない世界に感動したものである。郊外にも、よくアイスクリームを名物とするお店が多い。アイスの人気は根強く、そして広い。

 まえに、ヒストリーチャンネルでアイスクリームの歴史の番組を観ていたら、冷凍技術のない昔ではアイスクリームは、王侯貴族の食べ物だったそうだ。それが気軽に食べられる今の世の中は本当に幸せ。
 幸せとは、求めるものではなく、感じるものなのである。

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夜の時間、映画。

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DVD Review 「ミッドナイトムービー」(2005)

  昔話で恐縮だけど、僕が学生のころはネットも無かったし、DVDも無かった。さすがに、ヴィデオ・ソフトはあって、そこそこマニアックなものもリリースされていたと思うけど、今のように気軽にネットでその入手ルートを気軽に知る、ということは難しかった。そのため、アート系やカルト系の映画が、市内の映画館で上映される、というのは大変なイベントだった。もう、北海道中の映画ファンが集まったんじゃないか、という光景を観たことがある、「今、観なきゃ一生観られないかも」という危機感があった。YOUTUBEとかがある今では、もう二度と観られないシーンだと思う。

 本作も、そういうノリが感じられる、作品紹介的なドキュメンタリー作品である。ヴィデオの普及する以前の話。一部の映画館では夜の時時間帯に、カルト的な映画を上映した。それらが「ミッドナイトムービー」と呼ばれ、そこに若者が集まり熱狂したということである。本作では、「ミッドナイトムービー」から世に出た監督として、ホドロフスキー「エル・トポ」、ジョージ・A・ロメロ「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」、ジョン・ウォーターズ「ピンク・フラミンゴ」、ペリー・ヘンゼル「ハーダー・ゼイ・カム」、ショージム・シャーマン「ロッキー・ホラー・ショー」そして、デビッド・リンチ「イレイザーヘッド」が紹介され、劇場や監督、関係者のトークで構成されている。

 上記の作品は、どれも傾向というかティストはまったくバラバラなのがおもしろい。僕の学生時代だと、まずはおさえておきたい作品群だったけど、今はこういった映画は山ほどあるので、そうでもないんだろうね。

でも、これらの作品をまったく未体験で、興味のある方は一度、レンタル等で体験してみるのはいいと思います。これらは不動のクラッシックだと思うから。

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野生に出会い、食べてみる。

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  市外にて、道路を走る。すると道路の真ん中にエゾシカがいて、びっくりしたことがある。彼(彼女?)はこちらを見て、一瞬目が合ったかと思うと、俊敏な動作で道路から去っていった。なんていうか、野生を感じましたね。鹿というと平和でおとなしいイメージがある。その出来事は、かわいいというよりコワイ気がした。そこが野生なんだろう。まさに野生の証明である。

 エゾシカというのは今、北海道では食材として注目されていて、僕も何度が食べたこともある。エゾシカをタレで漬けた、エゾシカンというのも聞いたことがある。エゾシカ自体はかなり数は生息していて、仕入れには困らないようだけど、アウトプットが難しいらしい。食肉の活用もまだまだ十分なニーズないとのこと。革の活用も、なにかクリエイティブなアイディアがあればいいな、と思う。今の時代、革の活用というのはマッチしているのか、してないのか。

 「なんぷてい」のカレー食べる。人気のあるエゾシカの料理のひとつだ。写真にはのっていないが、これにカレーソースをかけて食べます。野菜はざっくり食べごたえあり。シンプルとも、素朴ともいえるけど、そのまっすぐぶりは気持ちいい。野生な感じのメニューである。

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戦いに捨てられた男

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「ランボー 最後の戦場」(2009)

 ひさびさのランボーシリーズ最新作&最終作?

 もう、ここでのランボーは「亡霊」であるかもしれない。彼はジャングルの中で、蛇の世話をして、ボートのガイドをしている。そこに、また誰かが彼を戦いの世界に「誘い」にくる。彼は当然断る。しかし、二度目に受ける。非暴力を唱える医師団を乗せてボートはゆく。彼らは軍隊に捕まり、暴力の世界に放り込まれる。

 ランボーが2度目のボートに乗せる客は、傭兵である。彼は、つかまった医師団を救出にむかうのだ。ランボーもいきががかり上「協力」を申し出る。ひかえめである。

 本作のランボーは主役ではなく、脇役のようである。でも、最後には巨大な力をみせる。その力は神のごとく一方的な殺戮マシーンである。あまりに一方的であり、同時に単調である。そこには味はない。やはり、彼は亡霊なのだろうか。

ラストシーンは、彼の「魂」の帰還のように、あまりに美しく、健全なのは、彼は天国に到着したように思える。彼の到着は平和の結果ではなく、戦いにも見捨てられた男の静かななる帰還かもしれない。

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森ガルよりの方向性

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「食堂かたつむり」(封切作品・2010年)

 なんの前知識も仕入れず観に行ってみました。

 タイトルからして、森ガル臭たっぷりで、そんな作品で柴咲コウで大丈夫なのか?と心配した僕でした。ここで告白すると柴咲コウの顔、好きです。守るべき顔だと思います。そんな保護者的観点で本作品に接しました。

 本作のポイントを説明すると、森ガルぽいのだけど、そうじゃない作品だね。そのため結果的に、間口の広い作品になっていると思う。こういった映画で出てくるのは邦画が以前に比べて好調だからかな。本作はミニシアター系でもないし、タイアップ大作でもない。そんな企画が通るのはいいことだと思う。

 柴咲コウに「あなたはこの映画で森ガルをやりなさい」といっても乱暴なのである。無理なのである。だから、彼女の帰ってきた実家には「おっぱい山」があるし、彼女がリノベーションで作った食堂で作る料理は、やや脈絡を欠くのである。それでいいのである。主役は彼女。主役は料理ではない。そのことを観客にハッキリとつきつける。ついでにいうと、主役は食器でもない。だからハート型でもいいのである。

思わせぶりなアートなシーンはないが、映像はキレイだと思う。柴咲の「口がきけない」という設定もいい。そのおかげで、こころゆくまで彼女の目力を楽しめるのだ。そこもマニアなポイントだ。

ラストの流れは、やや冗長な感じもしたが、娘と母との関係性という部分で十分なボリュームがあるのは良かったかもしれない。そう、本作は、アート系の突き放しは不要だ。2時間かけてじっくり説明されるべき映画なのである。そして、すべてのことにキッチリ決着をつける気持ち良さが本作にはある。 

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10.02.09 - 02.27 「前田弘志:ICCのビジュアルデザイン10年展」

■ 「X」のある空間、「X」のためのデザイン

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前田弘志:ICCのビジュアルデザイン10年展
会 期:2010年2月9日(火)~27日(土)
会 場:第一会場 札幌アリアンス・フランセーズ・ギャラリー(南2西5)
    第二会場 インタークロス・クリエイティブ・センター(豊平区豊平1-12-1‐12)
料 金:無 料

  グラフィック・デザインには必ず、その背後に表現したい「意味」がある。それを考えながらデザインを観ると、よりおもしろい。

 札幌豊平区にあるクリエイター支援施設、インタークロス・クリエイティブ・センター(ICC)。ここはクリエイターへのオフィス環境の提供から、国内外へのPRサポート、イベント企画を行なっている意欲的な「場」だ。

 本ICCのロゴ等ビジュアル・デザインを行なっているのが市内在住のアート・ディレクター前田弘志。今年、ICCは10周年の節目を迎えたことから、前田弘志の手がけたビジュアルデザインのエキシビションが開催された。国内外で受賞歴のある作品群も含まれている。

前田弘志は「『X』は、ICCという場の基本コンセプトです。僕はICCのためのデザインをしているのであって、個人作品をつくっているのではありませんから、常に『X』というモチーフから外れてはならないと思っていますし、そのことを久保(俊哉。ICCチーフコーディネーター)さんはじめ関係者ともども一緒に確認し合ってきた10年だったといえるんです。」とコメントをいただいた。

 会場は2つに分れていて、第1会場は大通方面のアリアンス・フランセーズ。第2会場は、本ビジュアル・デザインの対象である豊平にあるICCである。ICCに興味のある人が見学がてらICCに足を運んでみるのもいいかもしれない。以下、第一会場の様子を紹介しよう。※なお、この会場では会期中一週ごとに展示内容が帰る予定。2/09(火)〜2/13(土) Part1 創生する「X」・2/15(月)〜2/20(土)・Part2 増殖する「X」・2/22(月)〜2/27(土) Part3 波及する「X」

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▲ 展示された平面作品。ICCには、さまざまなクリエイターがクロスする=交差する、というところから「X」という基本コンセプトがある。そこから前田弘志のビジュアルデザインには常に「X」というモチーフがある。

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▲ 本エキシビションの図録。刺激的なグラフィックス収録されている。独立したアート本としても楽しむことができそうだ。

 ビジュアルデザインにこめられた「X」の意味。展示からそれを読み取ることをおすすめしたい。そうすれば、より楽しめる展示だと思う。

Photograph & Text by Shinichi Ishikawa (NUMERO DEUX)

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10.01.16 -02.28 「DOTMOV FESTIVAL 2009」

● 「映像」とお茶を楽しむ「時間」。

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DOTMOV FESTIVAL 2009 
会 期:2010年1月16日(金)〜2月28日(日)
会 場:CAI02 (大通西5丁目昭和ビルBF2)

 仕事帰りに、カフェでお茶と音楽はいい感じ。たまに、それを「映像」ではどうだろうか?

「DOTMOV FESTIVAL 2009」とはオンラインマガジン「SHIFT」の主催する映像作品のフェス。世界中から作品募集され、ゲストクリエイターにより優秀作品を選出される。作品はウェブや国内外の会場で上映。今年集まった作品総数は世界30ケ国から264作品。札幌では中央区のギャラリーカフェ「CAI02」で上映されている。その様子を紹介しよう▼

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▲ 会場のCAI02は、地下鉄大通駅直結のビルあり、23時まで営業。2つのギャラリースペースと、カウンターのみのカフェスペースがある。カウンターの一番奥にDOTMOVの上映コーナーが設置されている。 

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▲ ディスプレイの映像作品をヘッドフォンをつけて自由に楽しむことができる。実はカウンターの上の壁面でも別作品が上映はされている。

 カフェでお茶を飲みながら観る映像は、自宅のネットで観る映像とは、気分が違うものです。

Photograph & Text by Shinichi Ishikawa (NUMERO DEUX)




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10.02.06「朗読とギター 三岸美術館に響く宮澤賢治の世界」

● 三岸好太郎と宮沢賢治。ふたりのファンタジー。 

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三岸好太郎美術館シリーズ土曜セミナー 三岸美術館の展示を2倍楽しむために
第6回目「朗読とギター 三岸美術館に響く宮澤賢治の世界」
日 時:2月6日(土)14時〜15時
会 場:三岸好太郎美術館(北2西15)

 休日土曜の14時ころというと油断すると自宅でボーッとしてしまう時間。今回は、それは充実した時間となった。なぜなら本セミナーに行ってみたから。

三岸好太郎美術館では、土曜セミナーというタイトルで、本館の美術鑑賞がより楽しめるための企画を開催している。今回は三岸好太郎と同時代を生きた詩人・童話作家である宮沢賢治の世界を紹介。ギターコンサートをはさみながら宮沢作品の朗読がおこなわれた。

▼ 以下、その様子を紹介していこう。

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▲  最初に本館の学芸員 苫名直子による解説「ファンタジーに遊ぶ二人の芸術家」がプロジェクターを使って作品を提示しながら実施された。本企画のきっかけは三岸の作品「猫」(1931)が「宮沢賢治の世界に通じるものを感じた」という観客からの感想からだったという。そこから調査を行い直接的な証拠は発見できなかったものの、両者の作品から、なんらかの影響を受けと思われる、という状況証拠を発見できたとのことだ。

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▲ 市内在住のギタリストであり、札幌大谷大学非常勤講師である星井 清によるギター演奏。演奏曲目はタレルガ「マリア」ほか。クラシックギターの音が三岸作品の展示室内中に鳴り響いた。

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▲ 児童青少年演劇の分野で、舞台活動を行う長谷川京子による朗読。作品は宮澤賢治作「雪渡り」。キツネの幻燈会に招かれた子供たちと子キツネたちの交流を描いた作品。優しい言葉づかいとユーモアと、語りに独特のリズムが感じられ印象に残った。

 朗読は、聞き手はそのビジュアルは自分の頭の中で作り出しますよね。

★今後2月16日より「ゲストパフォーマンス週間」と題して、コンサートや朗読、バレェ、人形劇が予定されている。いずれも入館料だけで楽しむことができる。詳しくは同館サイトの以下を参考にしてほしい。 http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/mkb/gestperformanceweek.htm

 

Photograph & Text by Shinichi Ishikawa (NUMERO DEUX)

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アクションの前に。

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Film Review

「ランボー3 怒りのアフガン」(1988)

 アクション映画の、アクション以外のシーンが気になる。それって、アクションが始めるまでのオートブル、またはアクションまでの予感。

  最近、CSで放映されていて録画したのを観た。スターローンの映画は特にファンという訳ではないけど、アクション映画は普通に好きなので機会はあれば観てしまう。ランボーは、ベトナム帰りのスーパー・ソルジャー。3作目の今回は、かつての上司の救出に、アフガニスタンで戦闘ヘリの率いるソビエト軍と戦う。

 ランボーは、街で賭けファイトでお金を集め、僧に渡している。住み家でもある寺院作りを手伝っている。そこのシーンが結構いい。アウトドアな作業をしていると、この場に似つかない男達が彼を訪ねる。そして、彼を「戦争」の世界に誘うのだ。

 最初から、戦っている男はいない。自分で決意する、または誘われる。ランボーは誘われ、断った。しかし、2度目は自分で決意した。なんかね、そのへんのあたりのランボーの仕草とか表情は一番、今回は印象に残ったな。

 血気盛んでもないし、クールでもない。「しかたがない」という感じなんだよね。「しかたがない」という感じは僕はとても共感できるし、生きるうえでは大切なことなんじゃないかな。

 

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読み込むために。

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 少し前、ソニーのデジカメを買った。メディアは当然、メモリーステックである。このメディアを触ったのは、ソニーのパーム系PDAを使っていた以来ですね。正確には、メモリーステックPro Duoというものです。それで、これをPCで読み込むためにカードリーダーを買うことにした。  

 別にデジカメ付属のUSBケーブルでもいいのだけど、僕はカードーリーダーを使うほうが好きなのだ。それで、引き出しの中には、いくつかのカードリーダーがあるのだけど、どれもメモリーステック対応ではなかった。それで手ごろなものを探すことにした。それで、探したのは写真のエレコムのMR-C14WHというカードリーダー。  

 大部分のリーダーは平たい直方体のものが多い。対してこれは立方体のようなフォルムで、パソコンのそばにつねに置いてもおさまりがいい。そして、メディアは上から差し込むタイプ。底面にラバーが張ってあって、片手でもメディアが差し込みやすい実用度の高いデザイン。そしてメディアは44タイプ対応。価格はネットで探せば1000円台前半で入手できる。リーダーをお探しなら、ご検討ください。

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大通のモノリス

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「自分を好きになりましょう」というテキストを読んで、なるほどと思う。そのことによって、精神の安定がはかれるとのことである。

 効用についてごもっとも、と思うのだけどその具体的な方法がよくわからない。これが、他人相手ならまだわかるのだけど、自分相手だと…「自分へのご褒美とか?」。

 自分ご褒美は難しいなぁ、自分の欲しいものは自分だから一番わかる。でも、物欲を満たすことがストレートに幸せにつながるとは限らない、ことが薄々わかってきてるし、それは必ず「想定内」ということになるからなぁ。想定外の自分に合ったプレゼント、それが理想かな。

 さっぽろ雪まつりは2月5日から。もうすぐですね。仕事帰り西11丁目大通公園を横切る。そこは「第37回国際雪像コンクール」の会場。一般参加に雪像作りの場所ですね。そのためのもとになる雪がまで手付かずの四角い状態で設置されていた。これを各雪像制作チームが、オリジナルの雪像作りにチャレンジすることになる。まさに雪像の原石である。

 夜、四角い雪のキューブが、並んでいる光景は僕にはとても心地良かった。この光景はこの日の僕の自分へのプレゼントであり、それは想定外のものであった。

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10.01.29「scherzo 新春対談イベント『みたて』」

「みたてる」という行為。そのすすめ。

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●「scherzo 新春対談イベント「みたて」加賀城匡貴×神田山陽」
日 時:2010年1月29日(金)19:00-20:30
会 場:ATTIC(南3西6長栄ビル4F)

 あるものを、それと似た別のもので表すこと、「みたて(見立て)」。それはクリエイティブの大切な基本かもしれない。

 日常にあるものをテーマにして、映像・音楽を使ったユーモラスなアート・パフォーマンスや教育教材の執筆も行なっている加賀城匡貴(スケルツォ)。彼はヨーロッパ各地の路上をビデオカメラで「みたてながら」旅をしていった。そして、NHK教育テレビ「にほんごであそぼ」等テレビ・ラジオで活躍する講談師、神田山陽も、自分の身のまわりのものを撮影して記録しているという。

 この2人がおたがいに撮影した写真を「みたて」たトークセッションがおこなわれた。

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▲第1部は加賀城匡貴のヨーロッパ各地で撮影をした写真を紹介。二人の見たてを紹介していった。写真はコンセントの形でトークを行なっている様子。そのデザインは顔のようにユニークだ。2人の「みたて」の違いがおもしろい。

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▲ 第2部では、神田山陽の写真を紹介。今回のために札幌駅の大丸デパートのレストランでネタを撮ってきたという。写真は、しゃもじについたごはん粒などを顔にみたてている。両者とも「顔」にみたてるテーマは多いようだ。その点、なかなか興味深い。 

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▲ 第3部では、第三者が撮った写真を出演の2人と会場のお客さんもあわせてみんなでみたて。西洋絵画作品の見たてにみんなで頭をしぼっていた。「みたてる」ことは考えること。それは頭の中の受け身ではない積極的な姿勢だといえる。なかなか思いつかない自分にイライラ。人の意見を聞いて、アッと思ったり、感心したり。いろいろな「みたて」が飛び交った。

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▲加賀城匡貴(写真上)は、映像・写真のアートパフォーマンスや執筆とその活躍の場は広いが、その彼の根底にあるのは「みたて」かもしれない。そんな彼のもっともベーシックな部分が垣間見られたイベントだった。近々、東京でのプロモーション活動や、4年前のZep札幌以来のステージパフォーマンスも予定しているという。

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▲ 神田山陽(上写真)の「見立て」のルーツは、若い時分、お金のないデートで、ひとつの美術館でできるだけ長い時間をすごすために生まれたという。ひとつひとつの作品に描かれている人物を彼なりに彼女に解説したいったとのこと。そうすれば「あっという間に夕方になりましたよ」と語っていた。「見たて歴=デート歴」という感じだろうか。

 本イベントは楽しい内容だったと同時に「見たてる=考える」ことについて、感じさせるイベントだった。テレビやネットの用意されたエンターティメントをその意図のままに受け入れることの多い今の時代。

 ふと本イベントのように、「意図されない」ことを考えて、おもしろがる、そんな感性は大事なことではないかと思う。それはクイリエイティブ発想にもつながるのではないのだろうか。

Photograph & Text by Shinichi Ishikawa (NUMERO DEUX)

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