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057 カフェ「DESTIJL」(2005.11.21)

札幌市中央区の円山は、ゆったりとした時間の流れを感じる、居心地の良いエリア。そのためか小規模でセンスの良いカフェやレストランも多い。

アンティークショップ「プランドゥ」の1Fにカフェがオープンした。モダンなインテリア、座り心地の良いラウンジチェア…ひとりでも、友人とでもリラックスできる空間。お店の名前は「DESTIJL(デスティル)」。オーナーの成田さんのインタビューしてみた

Text by Shinichi Ishikawa.

NUMERO DEUX SPECIAL 057 Lounge Chair.
Interview with Narita Daisuke(DESTIJL)
取材日時:2005.11.21(Mon) 18:00-19:00
取材場所:DESTIJL
Interview & Photograph by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX


Daisuke Narita(DESTIJL)
インタビュー:成田 大亮(デスティル)

     

----開店までのプロフィールを教えてください

1974年札幌生まれで、大学までずっと札幌です。英文学科を卒業して、業界紙の編集の仕事に就きました。そういった仕事を選んだのは、文を書いたりするのが興味があったからです。

----お店をやろうと思ったキッカケを教えてください?

卒業して、就職をしましたが、将来独立という想いはありました。僕は両親も自営業でして、その影響か、なんとなく自分も自営業になるんだろうなぁ、と思っていました。でも、お金がないと、お店はできないので、まず普通に就職して、お金を貯めようと思って就職したのです。いつの時点で「カフェ」をやろうと思ったかは忘れしまいました。かなり昔はクラブ・ジャズなどの音楽が好きだったので、レコード屋がいいかなと、思いました。でも専門性の高いレコード屋は札幌では難しいかな、と思ったり。いろいろ考えながら、カフェに落ち着きました。

     

----お店がオープンするまでのことを教えてください?

働いてお金を貯めつつ、独立の準備もしようと思っていました。マネジメント的なことや、経営者の理念といったようなことを本などで多少勉強しましたが、ほとんど内装やインテリアをどうするかなど、空想をもてあそんでいました。今から考えると本当に甘かったと思います。職場は7年働いて退職しました。その後は家具探しとか、メニューなどを含めたお店の内容を固めるのに半年ぐらいかけたと思います。

その後に物件探しをしました。ツテがあった訳でもなかったので、普通に店舗に強い不動産屋さんに行きました。出店したい場所の希望は、中心部周辺の西エリア、円山方面も含めて、考えていました。探してみると自分の希望する物件は、非常に少なくて困ってしまいました。なかなか見つからなくて。探しているエリアを自分の足で、空き物件を探しもしました。8月ぐらいに、お店の家具などでお世話になっていたプランドゥさんから、お話があって結果的に1Fをお店にしていただけることになりました。そして、10月まで工事、同月中旬オープンで現在にいたっています。急な展開でしたね(笑)。

     

----お店について、教えてください?

店名を決めるのは、オープン直前まで悩みました。「デスティル」という名前はモダニズム期のアート系雑誌のネーミングからとっています。バウハウスやモンドリアンなどとの関連もあり、店の空間イメージとも遠くないと思いまして。語感も気に入っています。
メニューはコーヒーなどのお茶からアルコール、食事まで用意しております。夕方からは、お酒と相性が良く、シェアもしていただけるような一皿ものも提供しています。紅茶については、ブランドのアイテムよりも、こだわりを持った地元の茶葉専門店さんから新鮮なものを仕入れて、お出しするようなスタイルにしています。ブレンドやエスプレッソのオーダーを受けた時は、豆を挽くことから始めます。また、主な野菜やクスクス、ハーブティーなどで積極的にオーガニック素材を取り入れています。無線LANも設けておりますので、店内でお使いになりたい方は、お気軽にお申しつけいただきたいと思います。

インテリアとしては、50年代のフランスの家具が主で、非常にレアで日本では本当に少ないものも含まれていると思います。
椅子のほとんどが、ラウンジ・チェアなのは飲食店では珍しいと思いますが、お客様の居心地の良さを優先しました。今は新品でも同じようなテイストの家具が出回っているようで、それらを使えば簡単に雰囲気を作れると思いますが、そういうお手軽をしたくなかったので、照明、小物にいたるまですべて当時のものを使っています。

自分のお店は「カフェ」と呼んでいますが、そこに強いこだわりがある訳ではなくて、僕が一番にやりたかったのが、「気持ちの良い空間」作りなんです。ただ、それだけでは、お金をいただくことができないので(笑)、カフェ的な飲食店に落ち着いたというところです。空間といっても、提供しているものやサービスも含めたトータルとしてという意味で、インテリアはその一部分にしかすぎません。
テクニック的にはまだまだ課題が多いですが、血の通ったサービスをしていきたいと思っています。24時までオープンしているのも、いつでも来れて、お茶に、食事に、お酒にいろいろな楽しみ方をしていただきたいからです。

     

----最後に、読者にメッセージをおねがいします?

お店の雰囲気はカッコつけた感じかもしれませんが、私はある特定の方々のためのお店とか、そういう考えでやっている訳ではまったくありません。どなたでも近所の食堂のような感じで気軽に利用していただければと思います。
壁面で展示をしたり、パーティを行いたい、というご相談もお受けいたします。興味のある方はご連絡お待ちいたしております。


after Hours
店内に流れる音楽はセンス良く、さりげない。オーナーの成田氏は、以前はクラブ・ジャズのDJもしていたそうだ。店内のターン・テーブルまわりのレコードについて、聞いてみるのもいいかもしれない。

DESTIJL(デスティル)
場所:札幌市中央区南1西23丁目1-35
営業時間:11:30〜24:00(ラストオーダー23:30)
定休日:木曜(祝祭日の場合、営業)
Tel&Fax:011-616-1700

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人間関係ドラマ

子供のころの仲間の思い出をテーマに描く映画がある。「甘くせつない思い出」というあたりが狙いになると思うけど、正直、僕はあんまりそこにリアリティを感じない。子供の頃のに特別なノスタルジックな感傷もない。転校が多かったからかな。それに僕にとって常に過去は最悪なのだ。

映画「ミステックリバー」では3人主人公の子供の頃の「ひとつの事件」から「現在の事件」についての話。予想に反してノスタルジックな感傷などまったくなく、僕が心配するほど冷たいトーンで話しが進行していく。

3人の主人公の配役は絶妙。ショーン・ペンはうまいけど、ちょっと目立ちすぎかな。ケヴィン・ベーコン好きです。ティム・ロビンスは、こういう役を演じるのが好きなんだろうなーと思いました。本作はサスペンス的な要素を期待すると、そこは肩すかし。何十年ぶりかに特に希望もしないのに、つながることになった3人が居心地の悪い思いをする映画です。感心したのは「3人の奥さん」の役割も実にうまく演出されていて人間「関係」ドラマが展開。ラストの解釈はいろいろできるけど、あのようなシーンをラストにするのは凄い発想だなぁと思った。

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スーパーの帰り道

スーパーで買い物をして、Tシャツに買い物袋(ポリ)を持って歩道を歩いていると、ふと僕は自分の人生について考えることがある。人生というテーマはあまりにも深いので、なかなか普段考えない。僕は人生のビジョンについて考えるのは苦手だ。

もっと、ミニマムな、例えば編集の企画についてのビジョンとかはわりとスムーズに考えることができる。自分の人生となるとなかなか難しい。他人の人生のほうが考えやすいと思えてしまう。

表現というのは本質的にその人の根本から来るものではないか。その人の人生についてのビジョンというのあって、そこからなにかの表現につながるのが、リアルな表現ではないか。そう考えると人生について考えるのはとても大切な感じがする。自宅に帰って冷蔵庫にスーパーで買ったものを入れる。それらを整理していくうちに日常に埋もれてしまう。冷蔵庫は充実した。でも人生は難しい。

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056 [Yoshiki boutique][hamonica bld.](2005.5.29)

服はどこで買いますか?ここ数年、札幌の中心部はアパレルショップが急速に増えている。その大部分は道外ブランドを取り扱うセレクトショップ。その中で今回紹介する「ヨシキブティック」は札幌を拠点に服を作るアトリエと、ショップが同じ場所にあり、デザイナーの世界観を反映したシンプルで可愛らしい洋服を作っている。そして、このお店のDM、ウェブサイト等の販促関係は札幌のデザイン・ユニット「ハモニカビル」が担当。洋服のデザインと、それを支える販促デザイン。リアルな現場の話を聞いてみた。

Text by Shinichi Ishikawa.

NUMERO DEUX SPECIAL 056 Design&Design.
Interview with Yoshiki Satou(Yoshiki boutique)& hamonica bld.(Naoki Fujita & Kaori Kojima))
取材日時:2005.5.29(sun) 18:00-19:00
取材場所:Yoshiki boutique
Interview & Photograph by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX

Yoshiki Satou(Yoshiki boutique)
インタビュー:佐藤義喜(ヨシキブティック)

----現在までのプロフィールを教えてください

札幌の服飾の専門学校を出て、そして東京のアパレルメーカーに就職しました。そこは2年ぐらいは居たのですけど、違うことがやりたくなって札幌に戻りました。しばらく札幌でインテリア関係の仕事をしていました。でも、また洋服を作りたくなって、今度は独立することにしました。メーカーに勤めていると、自分の好きなものは作れないというのがあったので。それが現在のお店になっています。2002年のことです。

----お店のコンセプトを教えてください

最初は洋服を作りたかったので、お店をやるとは考えていませんでした。普通に考えれば、自分の作った服をセレクトショップ等に卸す形になると思います。でも、自分の作るものを目の届く範囲に置きたかった。服を売るというときに自分のコンセプトを全部あわせて売りたいんです。それによって、自分の世界をお客さんに提供できると思っています。
その結果として、自分のお店は洋服を作っている場所で同時にお店も兼ねているという感じになりました。お店の洋服を全部自分で作っています。特に手作りにこだわっている訳ではなくて、クオリティさえ確保できるなら工場でもいいのです。ただ、工場に頼むとなると、ある程度の数を作らなきゃならない。大量生産という形になると、売り方自体も変わってきてしまって、それは自分のスタイルではないのです。
札幌でやる理由として工場に発注しなくても、生産が追いつかない、ということもなく同時にビジネスとしてやっていける、というのがメリットだと思ってい ます。

----洋服について教えてください

シーズンことにはっきりとしたテーマで展開していく…というスタンスではなくて、基本的に定番モノを展開していって、少しづつ違うものを出しています。カジュアルでポップ、そして、ディテールにはこだわっていますね。カットソー、 シャツをよく買われる方が多いです。

----服のデザインのアイディアはどのようにして浮かびますか

お店にもディスプレイしていますが、レゴとかスヌーピーの世界観が好きなんです。具体的にデザインする時は「顔」からはいるんです。まず、女の子の、髪型とか顔の形、スタイルとか、イメージを作って、服のデザインを考えていきます。その女の子のイメージも、必ずしも現実的ではなくて、スヌーピーのようなビーグル犬だったりすることもあります。自分の作るものは、たとえばスヌーピーの世界にあってもマッチするようなものが作ればいいな、と思ってます。

----1日の生活はどんな感じですか

お店が12時からなんで、少し前に来てお茶を飲みます。その後はずっと仕事ですね。結構遅くまでやっています。自宅はここから近所です。

----お客さんはどのような方々が来られますか

いろいろなお客さんが来られますが、特に感じるのは20代前半の普通のOLさんよりも、デザインに興味があったり、実際にデザインの仕事をしている方々です。一度、お店まで来ていだけると気に入っていただける方が多いと思います。

----今後の予定など教えてください

札幌を拠点にしながら自分の作った洋服を全国的に展開していきたいなと考えています。今、そのやりかたをいろいろ考えています。

hamonica bld.(Naoki Fujita & Kaori Kojima)
インタビュー:ハモニカビル(藤田直樹+小島歌織)

----プロフィールを簡単に教えてください

藤田直樹:僕はデザイン系の専門学校を卒業して、現在デザイン会社でアートディレクターをしています。仕事の中心は平面中心です。仕事の合間に自主制作はずっとしていました。仕事でのデザインが制約が多い訳で、それからはみ出して広がった空想をプライベートな作品作りで解消していました。専門学校に進学した時点では、デザインの仕事についてそんなに深く考えていた訳ではなく、漠然とネクタイをしない仕事がいいな、音楽が好きだったのでレコードジャケットのデザインをしたいな、という程度の動機でした。

小島歌織:私は将来はまんが家かイラストレーターになりたいなと思ってました。でも、進学を考える時点で、それは難しいかな、と感じていて。そんなとき高校の授業でAdobe Photoshopに出会いまして。そのソフトでいろいろ作品を作るのが楽しくなり、結果、美大に進学しました。在学中にフリーペーパーの制作や、広告代理店でアシスタントなどの仕事をし、卒業して、現在はデザイン会社で制作の仕事をしています。藤田との出会いのきっかけは、以前に働いていた代理店で仕事上のつながりがあったのです。


「PARTS HUNT」

----「ハモニカビル」ができたキッカケを教えてください

藤田:彼女に仕事の合間に僕のプライベートな作品を見せたら、親近感を持ってくれて。じゃあ、一緒にやってみる?ということになりました。それが「ハモニカビル」になったのです。半年前ぐらいですね、僕としては自分の活動の延長線上に彼女のセンスが加わってくるという感じですね。これからはもっと外にむけてやっていくためにユニット名を考えました。

小島:私にとっては「ハモニカビル」は仕事以外での新しいチャレンジです。誰かと一緒につくるというのが仕事以外ではじめてだったのですが、日々刺激があってとても楽しいです。

----「ハモニカビル」のネーミングの由来を教えてください

藤田:街を歩くのが好きで、ビルの狭間にあるような細長い雑居ビル、それをたしか楽器のハーモニカのようなので、ハモニカビルと呼ぶ、というのが記憶にありました。そこからとってます。デザイン・ユニットとしてのネーミングの意味とは雑居ビルにいろいろな人がいるというイメージで、今、「ハモニカビル」は2人ですけど、将来的にはライターさんや、モデルさんなどがメンバーになって、いろいろな人が出入りするフレキシブルな仕組みを持つユニットのにしていきたい。あと、言葉の響きの可愛らしさというもあります。細いながらも立っていこう!と思ってます。

----デザインに対する発想について教えてください

藤田:僕が目指しているデザインのテイストは、「キュートで、ポップで下品で、エロ」。「ハモニカビル」では、まだ最初の2つぐらいしか表現できてないですが、これからは後のふたつの異物感と、人をギョッとさせることができればいいな、と思ってます。

小島:私は流行にとらわれないけれど、どこかで流行は取り入れているもの。普遍的なものに育っていくようなデザインを自分の中で考えていきたいです。

藤田:そのあたりが彼女と意見がぶつかるんですけどね(笑)。

小島:ぶつかるところはあっても、目指すデザインに共感できるから一緒に出来るんだと思います(笑)。


「Yoshiki boutique collection DM」

藤田:僕はずっと、他のいろいろなデザイン作品をみないで仕事をしてきたんです。でも、最近それに限界を感じてきて、自分の作るものがつまらなく感じたり、飽きたりしてました。それで、いろんなデザインを見始めたらショックを感じて(笑)。2パーセントのものは見て安心できたのですが、あとは本当にショックを受けました。今、改めて勉強しつつ変わった感じのものを作っていきたくて迷走中です。 「ハモニカビル」の中で初心に戻りたいですね。

小島:私は、学生時代は3DやCGが自分にとって憧れが強く、手書きはなるべくしないでデジタルでやっていました。今は逆になんでも形にする前に手書きするようにしています。面倒に感じることも多いですがそのほうがデザインの組みたてもすごくスムーズなので。アイディアも思いついたらメモを残すかしています。忙しい時のほうが、アイディアが浮かびますね。オフだと体がリセットモードに入っているせいか頭がカラッポで…。でもものすごく楽しいときは、自分の状態に関わらず浮かんできたりします。

----具体的にお二人でデザインの作業はどのように進めますか

小島:おたがいにまずその仕事についてのラフを作ります。それを見せあって、どちらかが中心となり、まとめあげるという感じですね。そして、そのやりとりの中で必ず一回はお互いキレます。(笑)。

藤田:僕は争いはあっていいと思う。仕事としてやる以上、自由な発想だけでやってもよくないし、できるだけ客観的に、デザインは後に出した効果も考えな いといけません。彼女のアイディアが固すぎると思った時、僕がつついたり、逆に僕は歳ですから(笑)、若い彼女の意見も聞くのも大切だと思っています。手書き的なティストというのも彼女が担当しています。僕は全然できないので。


「Yoshiki boutique LOGO」

----「ハモニカビル」は札幌のアパレルショップ、「ヨシキブテック」さんのウェブ、DMなどを手掛けていますが、そのことについて教えてください

小島:ヨシキさんとは、ヨシキブティックのお店の客として知り合って、それをキッカケにロゴやDMのデザインの仕事をやらせていただくことになりました。

藤田:DMなど平面のデザインについては、お店のロゴのデザインの依頼があり、ロゴが確定した時点で、その後のデザインに関する方向性も決まった 感じですね。デザインコンセプトは、ヨシキさん持っている服に対する可愛らしいイメージを大事にしつつ、遊びのあるデザインしています。

小島:サイトのデザインについては、ヨシキさんのお店に来られるお客様は、インターネットのヘビーユーザーはあまりいないと聞いていたのでシンプルにわかりやすく、アナログ感があるもの、パソコンの環境を選ばないものにしました。春夏コレクションの部分は女の子がショッピングから帰ってきたあと、おうちにあったポラロイドカメラで買った服を着てうつす「モデルごっこ」の様子を描いています。

----サイトのデザインについては、ヨシキさんからはどんな要望がありましたか

小島:あまり複雑な感じにしないで、印象に残るものにして欲しい、というのがありました。ヨシキさんの服に対する世界観を、お聞きしてメモして、それからデザインのアイディアを考えて、それをヨシキさんに確認してもらいながら、進めていきました。

藤田:僕はウェブのことはサッパリですが、自由なようで結構制約があるのを感じています。ヨシキさんのサイトについては、最初はシンプルで見やすい形で 進めていきたいと思ってます。

----今後の予定を教えてください

藤田:将来的にはいろいろなことを、やっていきたいですが、今はヨシキブティックさんの仕事を中心にキチッと仕上げていきたいですね。ヨシキブティックの世界観は、自分たちの好きなティストでもあるしファッションの販促というのは、グラフィック・デザインの中でも、ある意味、最先端の場所にあると思うんです。多分ファッションには人を豊かにする要素が沢山盛り込まれているからだと思います。それを自分たちがやることに、やりがいも感じています。これからも、おもしろいものが作ればいいなと思います。


after Hours
佐藤義喜&ハモニカビル両者の雰囲気として感じるのは、静かな情熱。そして、インタビューをしてみると、発言に常識的な感覚とクリエイティブな発想が、交互に顔を出していくのが、心地よく感じる。そういった人々が作りだすものは、いつも品が良いものである。


Yoshiki boutique(ヨシキブテック)
札幌市中央区南1条西1丁目丸美ビル4階/12:00 - 20:00
注:2007年8月15日現在下記に移転

札幌市中央区南2条西4丁目COSMO3F/10:30〜20:00(不定休)
http://www13.plala.or.jp/yoshikiboutique/

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ゾンビの活用例

「ドーン・オブ・ザ・デッド」DVDを観る。熱心なファンまではいかないが僕はジョージ・A・ロメロの「ゾンビ」のシリーズは好きである。ホラーにアクションぽい要素を加味したひとつのフォーマットを作ったの偉いし、そんなゲーム感覚だけではなく、作品自体に深みがあるから評価が高いのだろう。

さて、「ドーン・オブ・ザ・デッド」は、ザック・スナイダー監督のリメイク作品。本作はロメロが作り出した、先に書いたゾンビのアクション的なおもしろさのみを律義に再現した作品。ロメロの持つ人間対人間とか、社会に対する視点は気持ち良いぐらい抜いて、「ゾンビとの戦い」というアクションに集中しているのが潔い。そこは裏切りません。生真面目なぐらい元祖のツボは外していないので、ベースとなっているロメロの「ゾンビ」と観比べてみるのも楽しいと思う。また、本作の公開あたりに封切りになったロメロのゾンビものの新作「ランド・オブ・ザ・デッド」と比べるのも作家性の違いが楽しめると思う。

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055 アーティスト[高木正勝]



最近では、デヴィッド・シルヴィアンのワールドツアーへの参加や、UAのミュージックビデオ制作、デザイナーの皆川明、ダンサーの上村なおかとのダンス作品を制作。そして、2004年9月、4年間のソロ活動の集大成的作品「COIEDA (コイーダ)」をリリースした京都在住の映像作家/ミュージシャンである高木正勝(1979年生)。11月「あけぼの美術企画」主催による「あけぼの土曜美術学校01」のレクチャー&パフォーマンスのために札幌を訪れた高木正勝にインタビューをおこなってみた。
Text by Shinichi Ishikawa.

NUMERO DEUX SPECIAL 055 New and is nostalgic.
Interview with Masakatsu Takagi
取材日時:2004.11.22(mon) 20:00-20:30
取材協力:あけぼの美術企画S-AIR
取材場所:旧曙小学校教室
Interview & Photograph by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)

● 高木正勝インタビュー

----イントロダクション/ライブについて

ライブという形式を採る際は、純粋なミュージシャンという立場ではなくて、あくまで自分のやり方で出来れば、と思っています。ライブの時は、その時の感情をそのまま出したいと思っているので、出来るだけ演奏する様にしています。ライブでは既存の曲の再現より、その場限りの即興をやりたいと思っているのですが、演奏、作業を僕一人でしなければならないので、完璧な即興ライブというのは、中々難しい状況です。予めプログラムを組んでいる部分もあります。今回の会場である旧小学校にはピアノがあるので、使ってみたいと思っています。ライブ中に新しい演奏の仕方等を発見をする事もあるので、楽しみです。

----写真から、映像そして音楽へ

ピアノを中学、高校と習っていました。当時は、音楽の仕事が出来たらなあ、とぼんやり思っていましたが、大学に入る頃にはすっかり忘れて、写真をやり始めました。ポーズをとっている写真が好きではなくて、日常の動きの一瞬が捉えたいと思っていました。自分が気持ちよく感じる一瞬を探すのなら、カメラよりもビデオで撮影して、そこから選んだ方が良いんじゃないかな、と思ったので、ビデオカメラを使い始めました。そのうち、色をいじったり、加工もするようになって、今の作品に繋がっています。そういう流れなので、他の映像の人とは映像作品の捉え方が違うんじゃないかな、と思う時はあります。基本的に、自分の望む「ひとコマ」のために映像を作り始めて、そこから全体の構成や動きを考える事が多いです。逆に動きで表現する所からスタートする場合は、ひとコマの見え方は考えないですが。

はじめの頃は、他の人の音楽を自分の映像に使っていました。そのうち、自分で音楽も作った方が作品の自由度が上がると思って、両方作る事になりました。いざ、曲を作ってみると、難しいと思っていた作業が意外と簡単に出来ました。最初の頃は、本当に映像と同じ方法論で音楽を作っていました。映像を作成するソフトで曲を作ってましたが、どちらも時間軸に沿って作るものなので、音も映像も一緒の感覚で作れたんです。最近は、音楽独自の方法論も出来てきたので、逆にそれを映像に活かせたりもしています。例えば、映像制作に煮詰まった時に音楽を作り始めると、新しい発見があって映像に活かせたりします。いつもひっきりなしに何か作っていますが、ひとつの作品が終わると、今度は違うタイプの作品が作りたくなります。以前は、どちらかというと映像に重点を置いていた気がしますが、今は、どちらかがリードしていく形で、止まっている方を引っ張ってくれている感じです。

自分の好きな映画とか映像で憶えているのは、ストーリーよりも、一瞬のシーンだったりします。それも、必ずしも映画の中で重要なシーンではない場合が多いです。エネルギーが伝わってくる様なシーンが好きですね。これは、激しいという意味ではなくて、たとえ静かなシーンでも、エネルギーが伝わるものが好きなんです。

----表現の姿勢について

個人的に、誰の作品に対しても、作者の思いや考えが感じられるものに出会いたいと思っています。ただプライベートな部分を外に出す、という事ではなくて、それも含めた世の中をどういう風に捉えているのか、というのを見たり聞いたりしたいと思っています。そういうものを求めているので、自分が何かを作る際も、同じ様な事が出来れば良いなと思っています。自分なりの考えや表現方法というものは突き詰めていくと、それが突出した個性になったりオリジナリティーになったりするのですが、それは他の人には理解が出来ないものではなくて、逆に多くの人と共有出来るものになると思います。そういうものに触れてみたいと思うし、自分でも生み出せれば、と思っています。

----表現へのアドバイス

今回の札幌でのイベントの様にレクチャーをする機会は結構あります。世代が近い方の中には、自分と同じ様にコンピューターを持っていて、何か作りたいと思っている方が多い様です。少しでも何かの役に立つと良いな、と思うので、結果の話だけではなくて、プロセスの話もする様にしています。

ものを作る時に、作品を見てくれる人を想定するのは、良い事だと思います。それは、100人とかそういった規模ではなくて、身近な人で、親とかでも良いと思います。それと、なぜ人に見せたいのか、というのを考えた方が良い気がします。自分で作って、それだけで満足出来るのであれば、見せなくても良いと思うんです。(そういうのに限って、名作が多いと思いますが。)もしくは、「自分はこんなに出来る」という思いが強すぎる作品は、見る人に不快な感情を与えてしまうだけだと思います。外に出すのなら、たとえ、クオリティーの部分で問題があっても、そういうものを通り越して、人に伝えたい、伝えるべきと思うものを作りたいと、僕は思っています。

----来年(2005年)にむけて

この2年('03-'04)はCDのリリースが相次いだので、ミュージシャンとして紹介される事が多かったのですが、もう一度、自分をリセットしたい気分です。なので、今までとは違った環境になったら良いな、と漠然と思っていたのですが、不思議な事に、自然とそういう環境が向こうからやって来たりして、心境、環境ともに整って来ている感じです。その中の一つには、自分の映像をもう一度美術館で見せたいな、というのがあります。単純に自分の作品を出したい、というより、自分の映像を美術の世界で見せる事に意味があるんじゃないか、と感じるからです。思い込みかも知れませんが(笑)。

after Hours
元小学校の教室という場所で、電源の関係で間接照明の中での取材は、なんとも不思議な体験だった。高木正勝は決して饒舌なタイプではないが、ひとつひとつの質問に丁寧に答えていただいた。終始、礼儀正しく、柔らかな言葉使いのなかのに時折アーティストらしい鋭さが感じられ、そして自然体であった。


INFO
高木正勝/COIEDA
2004/9/8 on sale/CD+DVD
\3,990(tax in.)MTCD-1042
W+K東京LAB WKM 005 / felicity cap-41
http://www.takagimasakatsu.com/


 

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FINE TIME 28 レポート

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今回より19時→18時にスタートしてみました。今回は会場のSOSO CAFEで展示中の北海道造形デザイン専門学校の学生6名によるcreative group  39℃のメンバーや、フォトグラファー、役者、音楽関係、グラフィックデザイナーなどが参加していました。平成生まれの方もいましてびっくりです。
[2007/7/28(土) 18:00-21:00  SOSO CAFE]

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平成生まれ

夜にFINE TIMEに顔を出す。SOSOでエキシビションを行なっている学生さんらが来ていた。また、他に平成生まれという方がいてびっくり。平成生まれの人からみると「昭和」って古い感じがするんでしょね。そういった方々に「昭和の人」とひとくくりにされたら少々戸惑う。昭和の人も世代によって違いはある。

じゃあ、自分はどういう世代かというと、よくわからない。社会的には新卒が「新人類」と呼ばれた世代だけど、今となってはこの呼び方も懐かしい。話はズレるけど、70年代、80年代、とカルチャーの分けかたがあり、ある程度説明はできるけど、90年代のカルチャーって何なんだろう?それを考察するのは、まだ最近のことなのだろうか。

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054 私設図書館[think garden]



市電沿いの13丁目。情報発信の場として賑わうSOSO CAFE内に、「庭」が引っ越してきた。この庭は「思考の庭」という。足を踏み入れると、芸術書や山の本が一緒に並び、まるで私たちを待っていてくれるよう。堅苦しく考えないで、薦められた一冊を手にとってみるといい。きっとどこかへ連れていってくれる。自分はその庭の管理者だという、「think garden」代表の津田さんにお話をうかがった。Text by mato.

NUMERO DEUX SPECIAL 054 The janitor of the yard.
Interview with Tomoe Tsuda
取材日時:2004.9.16(Thu) 19:00-20:00
取材協力:miel
Interview & Photograph by Aiko Yamamoto & Yoko Yoshioka (mato.)

■ インタビュー 津田知枝(think garden)

----プロフィールを教えて下さい

1974年生まれ、出身は東京です。武蔵野美術大学建築学科を卒業後、数年たってからレントゲンというギャラリーで働き、その後P3という組織で働いていました。P3では2002年に帯広で開催された現代美術展「デメーテル」のスタッフとして参加しましたが、今年の春に札幌に引越してきました。

----『シンクガーデン』をはじめた理由を教えて下さい

「デメーテル」では200〜300人もの学生ボランティアとかかわっていましたが、催しが終わると、せっかく美術に興味を持っても、それを持続させるための環境に乏しいという問題がありました。今後の彼らとどうやって付き合っていけばいいかを考えた結果、本を通じて美術・芸術を教えていけるのではないかと思い、図書館をオープンすることにしました。「デメーテル」が終わってすぐに北海道で何かできないかな?と着想し始めたので、心の中の準備期間は1年ほどあったんです。2年くらいかけて準備していた美術展だったので、何度も北海道に来ているうちに縁も所縁もでき、全く知らない土地というわけでもなかったですし。もちろん、身近な友人との関係をどうしていこうか?という葛藤がありましたが、何かに引っ張られてこっちに来ちゃったものはしょうがない!と割り切りましたね。

----コンセプトを教えて下さい

コンセプトは『庭』です。場所が閉じていないということが大切。ちゃんと呼吸していて光を浴びている、その場所にいながらにして色々な場所に旅ができる・・・。私はそういった場所=「庭」の管理者だと思っています。

----『シンクガーデン』の機能について教えて下さい

芸術書、特に現代美術と建築に関する書籍を中心としたコレクションをしていますので、その専門性から、芸術分野に精通しているスタッフ=本のソムリエが積極的に書籍の紹介をし、必要に応じて利用者のあらゆる作業を助けていきます。
 「図書機能」…本の閲覧と貸し出しを行います。閲覧については誰でも利用でき、貸し出しを希望する方には会員となっていただきます。(年会費:3,000円)
 「パートナーシップ制度」…シンクガーデンを共有していくという機能です。(年会費:法人10,000円・個人7,000円)
場所がある・本がある・私がいる・情報があるというのを全て共有しましょう、という考えです。学校や会社等の単位でパートナーとし、そのパートナーには場所や情報の提供を行います。例えばシンクガーデンの場所を大学の研究室でオフキャンパスとし、ワークショップやレクチャーを行うことも可能です。蔵書の貸し出しも同時に行います。情報の共有という点では、いつ誰が来るという情報をパートナー内に提供していく等、パートナーになってくれた方には何らかの形で協力していきたいと思っています。

----『シンクガーデン』に訪れる客層に何か特徴はありましたか?

SOSO CAFEへの移転前は、学生が多かったです。住宅街にあったので、ふらりと立ち寄ってくれる主婦の方も多かったですね。今後は以前とは違った客層になっていくのではないかと思います。

----『Round Table』について教えて下さい ※

「デメーテル」や東京でイベントを企画する仕事をしていたので、「イベントっていうのは、何のためにやっているのか?」と、イベント自体の意義を最近考えています。多額なお金が投じられてはいるけれど、実際その出来事がその場所に還元されていない、イベントと都市がつながっていないように感じます。もっと違う形でのイベントの落とし込み方があるのではないかと。
 そういったイベントを一番鋭く、一般の人よりも突っ込んで見て、批評しているのはメディアの人達だと思うんです。といっても、いきなりハードに新聞記者に話を聞くのではなく、1回目は入りやすいところからという事で、フリーペーパーの編集長に話を聞こうという公開会議です。来年の4月までに何回か開催する予定ですので、今後様々なメディアの方々と話したいと思っています。

----津田さんのプライベートな趣味や楽しみを教えていただけますか?

趣味はたくさんあります。音楽・映画鑑賞・旅行・スポーツ等、色々あります。ここ数年は毎朝走ることが日課になっています。札幌に引っ越してきてからも豊平川の横を走っていますよ。他にも色々なスポーツをやっていますが、クライミングも好きですね。時間があったら世界中の山に登ってみたいと思っています。走ること・登ること…とにかく動いているのが好きです。少しでも動いていたい。じっとしているのが嫌なんです。

----津田さんにとって、『シンクガーデン』とはどんな存在ですか?

『シンクガーデン』は私を抽象化したものですね。やりたいこともどんどん増えていくと思いますし、常に成長し続けたいので、今後も一人でやっていくかどうかは難しいと思いますが。

----今後どのようなことをしていきたいですか?

日本中・世界中のあちこちにコンビニのように『シンクガーデン』のような場所が広がっていって欲しい。『シンクガーデン』=『考える場所』が色々な場所にあってもいいんじゃないかな。それと、コンスタントに教育研究的なプログラムを入れていきたいと考えています。いいことを伝えられる人って、世の中にはたくさんいますから、寺子屋のような場所を作り、そこで様々なことを教えて行くのもいいですね。


after Hours
毎朝走っていたり、クライミングをやっていたり、津田さんの趣味の話はどんどん広がっていく。私の「芸術書を取り扱う図書館」のイメージはどんどん「庭」へと近づく。それは光を浴びた庭。眼や頭だけではなくて、五感をちゃんと働かせている人と話すと気持ちがいい、そんなことを考えていた。


「think garden」
住所_札幌市中央区南1条西13丁目三誠ビル1F
注:2007年8月15日現在下記に移転
札幌市中央区南2条西7丁目 エムズスペース右2F TEL/FAX 011-241-3165


※THINK GARDEN +「札幌フリーペーパー編集長会議」
日時:2004年10月8日(金)19:00〜
参加媒体:加賀屋 稔幸(complex編集長)、濱元 雅浩(ES編集長)、石川 伸一(MAGNET編集長)
司会進行:津田 知枝(think garden代表)、大口 岳人(SHIFT代表)
会場:SOSOCAFE
住所:札幌市中央区南1条西13丁目三誠ビル1F
入場:800円(1ドリンク付)
主催:シンクガーデン・プラス実行委員会
お問い合わせ:tomoe@thinkgargen.org

 

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053 アンティーク着物のお店[まめぐら]



大通公園のおしまいにある資料館の裏側仲通りに、なんだか気になる建物があった。14丁目にひっそり佇んでいるその臙脂色の建物には「まめぐら」と書いてある。扉を開けるとなんだかなつかしいにおいがした。そこには色とりどり、柄とりどりの着物や小物たちが出番をまっている。すこしだけ日常から離れた空間、アンティーク着物や小物をあつかう「はぎれ・リサイクル着物 まめぐら」の店長さんにお話をうかがった。Text by mato.

NUMERO DEUX SPECIAL 053 Wisdom and a margin.
Interview with Miho Koikawa
取材日時:2004.5.22(Sat) 16:00-17:00
取材協力:はぎれ・リサイクル着物 まめぐら
Interview & Photograph by Aiko Yamamoto & Yoko Yoshioka (mato.)


----お店をはじめるまでの簡単な経歴を教えてください

1996年、今から8年前に「まめぐら」をオープンしました。
実家が商家でしたので、小さい頃からお店を手伝っており、当時は朝から夜中までとても忙しく働いていました。短大卒業後はOLとして働いていましたが、結婚した相手の体が弱かった事を機に商売をしようと考えました。とにかく何か手に職をつけようと色々と習い事に行きましたが、どれも自分には合わないと感じて長続きせずにいました。

ちょうどその頃、友人のお母さんが和裁を教えていて、やってみないかと誘われた事が着物の世界に触れるきっかけでした。元々は着物に興味など全くなく不器用な私でしたが、和裁をやっていくうちに着物の奥深さを知り、どんどん好きになっていきました。そのうち、自然の成り行きでアンティーク着物の店を作りたいと思い始めて、すぐに物件を探し出しました。今の場所は新聞の広告で見つけて、実際に見に行って即決しました。大家さんがとてもいい人で、偶然が重なった出会いでしたね。

----どのようなアイテムをあつかっていますか?

扱っている商品の内容はどんどん変わってきていますが、現在はアンティーク着物(明治・大正・昭和前半)・中古着物(昭和後半・平成)・新品着物・帯・履物・小物・はぎれなどを扱っています。他に、着物や帯の生地を使った手作りのバックや小物も何点か置いています。
オープン当初は仕入れ先などもわからず、取引先のない状況でしたので、旭川などの地方に行って古着を購入し自分で洗い張り、仕立て直しをしたものが中心でした。当時はまだ反物を買う余裕がなかったですから。しばらくたってから、東京や京都に飛び込みで買い付けに行くようになりました。状態の良いものを揃えていきたいので、アンティークを集めるのはなかなか大変です。
また、商品販売だけでなくアンティーク着物のレンタル、着付けも行っています。最近はレストランウエディングで着ていただくことも多くなりました。ウエディングだけでなくパーティなどにも着ていける物もご用意しています。



----客層やよく出るアイテムを教えてください

学生さんからご年配の方まで幅広いですが、私と同じ年代、20代・30代の女性のお客さんが多いです。
小物や帯などを買っていかれる方がとくに多いですね。その方が持っている着物や帯を利用して、足りないものを揃えていって欲しいと思います。着物はとても高いイメージがあると思いますが、着物入門として安い着物からから買い始めて、そのあとで徐々に良い着物、高い着物へと移行していくといいのではないかと思います。


----店長さんにとって「着物」とはどんなものですか?

着物は「文化」だと思います。私は24歳で和裁を習い始めるまで着物という世界には触れることなく過ごしていましたが、こんなにも知恵がつまっている物は他にはないと思います。一枚の布から作られていて、適度に余裕を持たせている。そして最後にはハタキとして最後まで無駄なく使うことができる。着物の奥深さを知れば知るほど、日本人として生きていることへの誇りを持つことができました。他の仕事をしていたら、ここまで誇りを持てなかったと思います。

----最後に、今後の予定やお知らせがありましたら教えてください

6月にセールを行いますので、是非一度お店をのぞいて見てください。ウエディングやパーティの際に着ていけるアンティーク着物をご用意しておりますので、興味のある方は是非一度お店を覗いていただきたいと思います。


after Hours

店長さんは、いつ伺っても話しやすい空気感をもっていて、今日の取材でもそうだった。取材中もお客さんにやさしく目を配り、オススメしたり、その人に合わないものはオススメしなかったり、包容力のある信念を感じた。もっとサラリと着物を着て、どこかにおでかけしたい。そんな時にはまたフラリとまめぐらへ行きたいな、なんて思う。



「はぎれ・リサイクル着物 まめぐら」
住所_札幌市中央区大通西14丁目3資料館裏仲通り
営業時間_11:00〜18:00 / 定休_月曜日,第2・4火曜日 / 電話_ 011-272-6788
http://www.mamegura.com


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もっと光を。

暇つぶしに近所の電気店に行ってみた。照明コーナーに  National デスクスタンド ピコット オレンジ SQ915Jというのがあってオレンジ色のシンプルでモダンなデザインで目を引いた。安売りされてたいたので買ってしまった。

スイッチは大きな丸いボタンひとつで可愛らしく押しやすい。電球ではなくて13形コンパクト形蛍光灯なので読書に仕事に実用度が高い照明器具だ。傘が丸いタイプで蛍光灯って珍しいと思う。丸い電球の光は好きだけど仕事には蛍光灯がいいと思う。リビングが間接照明ばっかだったので、パソコンや書き物をするために使っています。

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021 セレクトショップ「Ki:n%Hz」

NUMERO DEUX SPRCIAL 021
INTERVIEW WITH Daisuke Sasaki(Ki:n%Hz
札幌市中央区南2条西10丁目1000-20ダイメック南2条ビル2F

*2007.9.15現在 移転 → 札幌市中央区南3条西1丁目1-2 K3-1.bld.1F
取材日時:2000.11.24(fri) 13:00-14:30
NUMERO DEUX net magazine Copyright.

Ki:n%Hz = INFORMAITION INDUSTRY

    「港の空の色は、空チャンネルにあわせたテレビの色だった」("Neuromancer / William Gibson"1986)。今回の取材をした後、このフレーズがふと浮かんだ。ウィリアム・ギブスンの描いた未来は、ミレニアムな今時分、その世界観はより確信を強めつつある。Ki:n%Hz(キーンパーセントヘルツ)と名付けられたショップは、単なる良質のブランドのウェアを扱うセレクト・ショップというよりも、もっと深い、ありそうでなかった(特に札幌では)カルチャーのキーポイントになる予感がする。代表である佐々木大輔のサイト展開などデジタルに目配りしつつも、デザイナーとの人間的つながりも重視するバランス良さに魅力を感じからかもしれない。そういえば、ギブスンの作品も、結局のところ人間臭さ、というのが魅力につながっている。インタビューを読んで、 Ki:n%Hzとつきあっていくことを検討して欲しい。

inteviewer SHINICHI ISHIKAWA(NUMERO DEUX)

INTERVIEW with Daisuke Sasaki (Ki:n%Hz)
    佐々木大輔(キーンパーセントヘルツ/有限会社ノーブル・サベージ代表)インタビュー
    by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)

    「このショップはファッション業界だけではなく僕は「情報産業」だと思っている」

1. 簡単にプロフィールを教えてください。

    76年生まれ。出身は盛岡ですが、すぐに函館に引っ越しました。父が建築の仕事をしていたこともあって、将来は工業意匠のほうに進学したいなと思っていました。それと同時に、函館の高校時代から凄く服が好きで、東京によく買物に行ってました。だから卒業したら東京に行くものだと思っていて。ところが、行きたい大学には進学するのは難しいことがわかって、それなら、高校時代、親にはいろいろ迷惑をかけてきたので、なにか役に立つことをしようと思い自分の家庭のある事情を見て、福祉の仕事を目指して市内の大学の福祉系に進学しました。

    大学にはいるとほぼ同時にDJをやりはじめて、仲間ができてくると、そういう世界のほうが自分にあっていると感じてきました。もちろん服も好きで、そうしているうちに、市内のセレクトショップから「ウチで働かない?」というお話があって、そこは自分も好きなところだったし、福祉の勉強はやっているうちに、これを仕事にするには生半可では通用しない世界だとわかってきて。それは自分にはできないと感じていたので、そのショップに入社をするのをキッカケに大学を中退することを決意しました。いきなり親に相談もせず決めたので、ガッカリさせてしまったと思います。もちろん中退は止められましたが、「ごめん」という感じで決断しました。そしてファッションの仕事をすることになって、とにかく楽しかったですね。インポートも、アントワープとかも良かったし。仕事もがんばったらバイヤーにもなれましたし。

2. では、なぜ会社のバイヤーを結果的に辞めてしまったのですか?

    会社でバイヤーをやっているうちにちよっとした疑問が生まれてきて、結局、会社でのバイヤーの仕事は「対デザイナー」ではなく「対代理店」なんですよね。自分としては、デザイナー自身から、デザインしたものに対する思い入れを聞いて、仕事をしたかった。だから、服は凄くいいのですけど、でもやりとりは代理店のみだと、それでいいのかな、というのが凄く疑問があって。どうしても、代理店をとおすと、デザイナーの「想い」が100パーセント自分に伝わってこないし、そうだとお客さんにも伝えることはできない。そこにストレスを感じてしまって。そうなるとファッションの世界にいてもいないような感覚になってきたのです。

3. その「ジレンマ」はどうして解決しましたか?

    そんな中で趣味でやっていたDJのつながりで、日本のショップ・ディレクター、デザイナー、スタイリストさんに出会って、話をしているうちに、自分の疑問が、さっとひいて気持ちがクリアーになって。それは、僕はつねにできるだけファッションを扱う世界の「核」の部分にいたい!と思っていて、それなら、自分が「核」になればいいんだ!とわかったから。服っていうのはのいつもお客さん買いにきてくれるものですよね。だから、「あと3年まってください。そうしたら、僕がこの会社の核になります」とはいえないのです。それでは遅い。

    だから、その核に近づくためにスッパリ会社はヤメました。会社自体は好きだったので辞めたくはなかったですけど。辞めた直後は、その後の具体的なプランはなかった。ただ、しばらくすると、以前は、なにかやるにしても東京じゃないとだめだな、と感じていたけど、でも、その札幌と東京の距離感がふと、なくなって、そうしたら「ショップをやろうかな」と思って。そして、今に至るという感じですね。


4 では、最近の様子をおしえてください。

    最近は、好きなもの入れてるから、楽しい。このショップはファッション業界だけではないと思う。僕は「情報産業」、だと思っている。お店のほうに来てもらえればわかりやすいと思うのですが、好きなもの(情報)が集まっている世界。その辺が伝わりにくいかな、と思う。例えば、ここはサイトがあったり、イベントもやるけど、それはショップで服を売るためにやる、という訳ではなくてすべては同一線上でお客さんに提供したい。

    ここのショップのコンセプトが、「ライフスタイルの多様性の認識と、それによる選択肢の拡大」というのがひとつあって、あまり制限するのはもったいない気がして、例えば、僕は音楽ならハウスは好きだけど、だからハウスしか聴きません!、というのは、それはそれでカッコ良いし、自分のなかでもありだけど、だけどそれだけではなくて、ロックもいいかも、ドラムンベースもいいかも、レゲェもいいかも、というほうがよりいいと思う。では、どんなものでもいいのか、というと、それは違って、デザイナーが「俺はこれが好きだから、これをやるんだ」という嘘、偽りつわりののない世界がいいと感じる。そういう感覚をもっているか、というのが取り扱うブランドをセレクトをするひとつのハードルになりますね。

5 このショップは素材などにこだわりながらも、シンプルなデザインのアイテムが多いですが、インディーズブランドのデザインで装飾過剰なものが多いと感じませんか?

    あるスタイリストさんと話したのですけど、装飾過剰なのが良いか悪いか、というの判断は微妙なのですけど、その装飾過剰イコール人のやらないことをやる、ということだったら、それは思った以上に簡単なことだと思う。そういうティストは、マックイーンとか、ジョン・ガリアーノで十分なんですよ。それよりも、もっと自分の世界観を出して、かつ着てもらえるようにスタンスでやったほうがいいと思う。自分自身も、以前、装飾過剰で目立とうとしてインディーズブランドをやっていたこともあって、失敗したタチなので(笑)。そのエネルギーをもっとうまく使って欲しい気がする。そうすれば、札幌はもっとおもしろくなる。札幌のインディーズブランドもこれから期待大だと感じてます。

6.最後にこれからの予定について

    サイトをチエックしてください(笑)。今、日本的なものを意識していて、次のシーズンあたりから日本を意識していきたいですね。まだ漠然としていますが要注意ということで(笑)。

after hours

    インタビューした佐々木大輔はまだ四捨五入すると20歳でありながら、インタビューでもわかるとおりしっかりとした考えをもつ人物である。といっても、堅苦しさや、暑苦しいポジティブ感もない。クリアーに自分の意見を述べる好青年という印象であった。まだオープンしたばかりだが、Ki:n%Hzは今後動向が気になるショップだな、と感じた。
inteviewer SHINICHI ISHIKAWA(NUMERO DEUX)






   
   

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イギリスアンティーク雑貨「THE DECOR SHOP」(2003.12.22)

何ヶ所かに錆びができているホーローのキャニスターやトレー。どことなくなつかしい感じがするアンティーク雑貨たち。新品にはない「ぬくもり」とたくさんの時間を過ごしてきた「味わいの深さ」がひとつひとつに詰まっている。4丁目プラザで営業していたイギリスアンティーク雑貨を中心とした店「THE  DECOR SHOP」が、12月18日にバスセンター駅近くに移転した。店長の川原さんにお話をうかがった。
Text by AikoYamamoto (mato.)


NUMERO DEUX SPECIAL 052 Favorite is found.
Interview with Kawahara (THE DECOR SHOP)
取材日時::2003.12.22(Mon) 19:00-20:00
取材協力:THE DECOR SHOP
Interview & Photograph by mato.

---お店をはじめるまでの簡単な経歴を教えてください

高校卒業後、地元で会社に就職しました。東京に何度か遊びに行っているうちに、雑貨屋を見かけ、こんな仕事があるのか!とカルチャーショックを受けました。そのうち、東京に行って雑貨の仕事をしたいと思うようになり、5年半勤務した会社を退職して東京に上京しました。
東京に行ってからは、前からずっと気に入っていた吉祥寺の「ペンギンカフェ」に働かせて欲しいと問い合わせしたのですが、その当時は人数が足りているということで断られました。結局「SAZABY」でバイトとして働くことになりましたが、その当時の僕はかなり行動力があり、何度もスタッフ募集していないか「ペンギンカフェ」に通っているうちに、半年ほどしてからやっとスタッフとして働けることになりました。
「ペンギンカフェ」では10年ほど勤務していましたが、そろそろ自分で店を出したいと思い始め、妻の実家がある札幌に移住しました。9年前に円山裏参道で店を出し、その後4丁目プラザに声をかけてもらい店を移転しました。そして、先日現在の場所にさらに移転しました。


----どのようなアイテムをあつかっていますか?

昔は、新品雑貨なども取り扱っていましたが、2年ほど前から徐々にアンティーク雑貨に移行し、1年ほど前からはアンティーク雑貨のみ取り扱っています。
イギリスのキッチンものを中心としたアンティーク雑貨が多いですね。
イギリスには何度も買い付けに行っているのですが、ロンドンからなるべく遠い所でのみの市やアンティークセンターなどを見てまわります。イギリスは地域的にアンティークの店がたくさんあるので、知らない街・知らない場所で雑貨を探すようにしています。

----客層やよく出るアイテムを教えてください

お客様は、キッチンもののアンティークを置いているからか、主婦層が多いですね。どちらかというと、カントリーっぽい好みの方が多いです。
よく出るアイテムは、ガラスボトルやボタンです。ボタンのほとんどはアメリカの50〜80年代デッドストックで、そのボタンを利用して作ったアクセサリーなども置いています。

----今回移転された理由は?

ゆったりと、静かで広いところで店をやりたいと思っていたので、ずっと場所を探していたんです。たまたまここの物件を見つけ急遽移転を決め、1ヵ月ほどで準備を行いました。最初は音楽なども流していなかったのですが、静かすぎるかな?と思い、BGMを流し始めたほど静かな場所です。

-----最後に、今後の予定やお知らせがありましたら教えてください

今後は、今以上に幅広い商品構成ができるようにしていきたいと思っています。アンティークが好き・カントリーが好きという感覚ではなく、年代より単純にインテリアや雑貨としてお客様が気に入ったものを買っていってくれればいいですね。 平成16年の1月末まで、ホームページ(http://www.webdecor.jp/)の「店舗移転のお知らせ」ページをプリントアウトしてご持参していただくと、お買いあげ合計金額¥5000以上で15%OFFにさせていただいておりますので、ぜひご利用下さい。

●after Hours
数年前、頻繁に4プラに行っていた頃に何度か雑貨を買わせていただいたことがありました。当時と変わらない温和な印象の川原さん。インタビューや写真は苦手との事でしたが、丁寧に応対してくださいました。店内に置いてある商品は、じっくり見れば見るほど味があるものばかりで、インタビュー終了後に思わずアンティークボタンと糸巻きのセットを購入してしまいました。


「THE DECOR SHOP」

住所_札幌市中央区南1条東2丁目マツヒロビル1F
営業時間_10:00〜20:00 / 日・祝 / 011-222-0116 / 050-3355-9902(OCN.Phone)
http://www.webdecor.jp/
★2005年11月より実店舗での販売を休止し通信販売のみでの営業を開始

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「3」はどうなるか?

ミラ・ジョヴォヴィッチは、まぁ好きです。といっても出演作は「バイオハザード」しか知らないのですが。「バイオハザード2」を観てみました。前作はコンパクトにまとまったゾンビものアクション、という感じで密閉感のある設定や、誰が死んでいくかというスルリなど元のゲームを知らない僕でも十分楽しめた。美術セットも含めて映像も良い感じだった。

「2」ですがスケールアップ感はあり、閉鎖された街がまるごと舞台になった。登場人物も増えた。どうもいろいろ「増量」された分が、おもしろさのアップにつながっていない。女性刑事とか、特殊部隊とかイイ感じな割には大した見せ場もない。科学者とその娘とかもひとつの要素としてあるだけであんまり見せ場なし。怪物も最初から悲しい感じ。悪役はほどほど存在感はあったけど、味はないしなぁ。すべてが、ミラ・ジョヴォヴィッチを目立たせるために一歩引いている。アクションやセットのスケールは悪くないので、退屈はしなかったけど作品全体として出来がいいとはいえないかも。「3」も封切り予定みたいですが、どういう切り口で見せていくのかという興味で観てみたい。

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020 イラストレーター「高田理香」



NUMERO DEUX SPECIAL 020 "WEEKEND STROLL BOOKS"
INTERVIEW WITH Rica Takada 高田理香

2000.10.27(fri) 18:00-20:00
(本サイト内の画像の無断転載・複製を禁じます/copyright Rica Takada)

WEEKEND STORYS

    シュプールやノンノなど、おなじみのファション誌のイラストから日産のCMの背景画、そして、書籍「グルーヴィー・ブック・レビュー2000」(UA,沼田元氣、緒川たまき市川実日子らが執筆)では4コママンガ、そしてレビューも執筆している高田理香。その作品は、一見したところ海外のライフスタイルを描いたものに思えるが、どこか日本的なものを感じさせるオリジナリティのあるものだ。そして、配色のセンスは真似のできないクオリティを感じさせるだろう。フリーのイラストレーターであると同時に自らが制作/流通すべてをマネジメントしている "WEEKEND STROLL BOOKS"を主催しオリジナルのポストカードやカレンダーのリリースもおこなっている。インタビューでは、今の仕事についた理由、学生時代、仕事についてのスタンスから WEEKEND STROLL BOOKSについてまで、話しを聞くことができた。


INTERVIEW WITH Rica Takada
高田理香(イラストレーター/WEEKEND STROLL BOOKS)インタビューby Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)

● Motive

    物心ついたときから、絵を描く仕事をするんだ、と思っていました。なぜなら、自分のまわりでいろなことをしている人をみて、自分にはそれしかできない、OLにはなれないな、と感じていたのです。特に、毎日決まった時間に起きて、決まった場所に行く、ということが、自分が凄くマイペースな人間のため無理でしたので、規則正しい生活自体が難しいのです。それは今でも難しい(笑)。消去法で考えたとき、自分ひとりでできる仕事じゃないとだめだな、とわかってこの仕事を選びました。

● School Life & After

    高校は美術科のない普通の高校でした。セツ・モードセミナーに進学するのもなんとなく前から決めていて、なんの迷いもなく行きました。自然にです。いろんな年令の人がいるのがおもしろかったです。ただ、挫折したり、道をはずれてしまう人がいて、最後は結構、少数になってしまうのです。私はその中で、普通にがんばったら残ったという感じです。道をはずれることもなかったし(笑)。

    学校は基本的に2年なんですが、さらに研究科がありました。2年は短いのでそこに進みました。その中で特待生のようなグループのセツゲリラというのが、あって先生や先輩の推薦で決めるのですが、それに選ばれてセツゲリラになって(笑)。そして展覧会などやったりしたのですが、あまり興味がもてなくてやめてしまいました。刺激があると思ったのですが、そうでもなくて。それはセツ(モード・セミナー)は、大学と違って、狭い寺子屋みたいなところなので、どうしても思考が固まってしまうのです。その中で、私の好きなものの興味は音楽とか外に向いていたので、浮いていたかもしれません。当時は、ネオ・アコとか、スミスを聴いてました。それらのジャケットのデザインなどにも影響をうけました。ですので、インスピレーションについては学校より外から受けていたかもしれません。ただ、水彩で絵を描いたり、色彩感覚を養う点で、学校はとてもためになりました。生活スタイルの部分でも影響を受けて、学校はパリのアパルトマンという感じで、狭いけど、階段がたくさんあって、日本じゃないところみたいなのです。別にお金をかけていたり、高級ではないのだけど、凄くシックで、センスが良くて。売店とか自動販売機はなくて、生徒にも豆から挽いたコーヒーだったり。徹底して、下品なものは排除されていましたね。大きい声でしゃべったりすると怒られたりしました。

    在学中に自立した生活をはじめました。友人と共同で、バイトをして。その理由は、「親のお金で食べているうちは本当の自由は手に入らない」という考え方に影響を受けて、親に食べさせてもらうのは、カッコ悪いと感じるようになって。好きなことをするなら、それが自分でできる経済力がないとダメだと思いました。

    セツゲリラをやめて、その時点で、フリーになりました。そして、公募展に出しはじめて、受賞するとカタログに掲載されるのですけど、それを見て広告代理店などから仕事の依頼がくるようになりました。自分からの売り込みというのも、たぶん2、3回はしました。雑誌の編集部とかにです。行くときは緊張しました。ただ、当時は凄く下手だったし、デッサン力もなかったので、すぐ辞めてしまいました。まだ、時期じゃないんだな、と思って。15年ぐらい前の話です。自分のスタイルは当時はできていませんでした。スタイルが決まってきたのはここ5、6年だと思っています。そして現在にいたっています。

● Life Style

    特に決まっていないのですが、夜寝るのが遅い時は9時ぐらいに起きて、電話をしたり、メールをチエックしたり、家事をして午前中が過ぎます。そして、お昼前後にブランチのような食事をして、午後から夕方ぐらいまで、集中して仕事をします。打ち合わせがあれば、でかけたり、来ていただいたりします。夜の7時、8時ぐらいには区切りをつけています。フリーなので休日は自分で決めれますが、仕事をしている会社の方々はお休みは土日なので、大体それにあわせています。休日は、WEEKEND STOROLL BOOKSでやることがあれば、集中してやってます。余裕のある時は街に出て、買い物に行ったりしますね。

● Creative Works

    自分の作るものに対して、ひとりよがりになりたくないです。わかりやすく世の中に通じるものを作りたいと思っています。自分の好きなものを追求するほうが簡単ではないかと思います。わかりやすいのだけど、本質的に良いもので、飽きられないもので、公共性のあるもの、世の中で機能するものに、魅力を感じます。そして、それは特定の人ではなく幅広く受けいられるものがいい。だだ、それを戦略的にはやりたくないのです。自分のやりたいことと、世の中の求めることが自然にリンクすれば一番いいな、と思ってます。

    イラストレーターとして仕事柄、世の中の流行は知らないといけないですね。仕事上、話しが出たときにあまりに知らなくて話しが通じないのはまずいです。いろんなメディアのなかで仕事をする訳ですから、あまりに時代からずれたものを作ってはいけない、と思ってます。(クライアントとの関係があるので)イラストレーターの仕事は、自分ひとりでできるものではありません。そういった意味で、知らなければないないことはいろいろあります。クライアントとの意識のズレを避けていわゆる友達の輪のなかだけで、なんのお金も、儲けも発生しない形で、好きなことをやるという方法もあると思いますが、それよりはメジャーのなかで、チャレンジしていくことがいいと、いうかそうありたいと思います。

● about WEEKEND STROLL BOOKS

    WEEKEND STROOL BOOKSは、現段階では副業なんです。これをやらないと生活できない、という訳ではないのです。だから、自分の好きなことをやらないと意味はないな、と思ってます。それに、作った後のことを考えると、自分で流通まで管理しないといけない。始めたのは去年の秋くらいからです。ネーミングは10年前に、自主制作で出した絵本の架空の出版社名からきています。

    ここから出すものは、人の生活に根ざしたものを出していきたいですね。一般的にイラストレーターの絵がはいっているものはベタベタに「絵をみてくれ」というのが多いと思うのです。そういうのではなくて、ちょこっと絵があって、それでオシャレで飽きないものを作りたいのです。そして、少しづつアイテムを増やしていくつもりです。札幌にも営業という意味でも行ってみたいです。いろいろなところから欲しいという声もはいってくるし、今後は少しずつ置いていただけるお店を増やしてゆきたいと思います。

after hours

お忙しがしいところインタビューをさせていただいた。「この答えがこのインタビューでふさわしいかはわかりませんが…」とことわりながら作品を作る姿勢について細かく話していただいたり、質問をそらすことなく正直に自分の考えを話してくれるのが印象的だった。これからクリエイティブな道を目指している方にもヒントになる部分は多いと思う。
inteviewer SHINICHI ISHIKAWA(NUMERO DEUX)


WEEKEND STROLL BOOKS information.
最新のリリースは、来年度のカレンダー。サイトの通版などで入手することができる。
http://www.weekendstroll.com/


   
 

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051サウンド・ユニット「 JA-woodoo」(2003.10.31)



「身体の中を流れている音」と聞いて、どんな音を思い浮かべるだろうか。 つい先日初めてJA-woodooのライブを聴いた。彼らはその日の3組目、特に説明もなくライブはスタートしたが明らかに他と一線を画した、人を惹きつける力があった。激しいのに心地よい、自然に身体が動いてしまうこの音は昔から知っていたような気にさせられる。アフリカの太鼓であるジャンベを中心にオリジナルのサウンドを生み出すJA-woodoo。ライブハウス、野外イベント、クラブなど多彩な場所でのライブにも定評があり、これまで2枚のアルバムを発表している。気持ちのいいライブを体感させてくれたJA-woodooのお二人、MaedaさんとMayuさんにインタビューをさせていただいた。
Text by Yoko Yoshioka (mato.)

NUMERO DEUX SPECIAL 051 Beat of the ground. JA-woodoo
Interview with Maeda&Mayu(JA-woodoo)
取材日時::2003.10.31(Fri) 22:00-23:00
取材協力:GAIJIN BAR
Interview & Photograph by mato.
Live photograph by sasuke



---JA-woodooのプロフィールを教えて下さい

maeda:二人とも札幌出身です。JA-woodoo自体の結成は5年前ですね。
その頃は今とはメンバーも曲調も違う感じでした。その頃は7〜8人でやっていて、その後は暫く活動停止していました。今年に入って新メンバーと共に2nd を作り、現在はmayuと二人で定期的にライブ活動をしています。今年の夏は当別で行われた「IYOMANTE-open air art festival in Tobetsu 2003」、佐渡島の「ポンポコ銀河コンサート」や他にも野外イベントやクラブイベントに出演しました。これからも二人でライブをどんどんやって、たくさんの人に聴いてもらいたいと思っています。

mayu:昨年友人の紹介で前田氏と知り合い、今年に入って気付いたらJA-woodooに入っていた、という感じです。JA-woodooの音楽は好きで、1stは持っていました。

----音楽を始めたきっかけは?

maeda:音楽は子供の頃からずっと好きで、好きだからやり続けているという感じです。これまではDJをやったり、機械的な音楽を作ったりしたこともあったのですが、今はJA-woodooでやっているスピリチュアルな音が自分に一番合っていると感じています。

mayu:太鼓をたたき始めてまだ1年くらいですが、鍵盤やドラム、趣味でDJをやったり…と、ずっと音楽には関わっていました。私も「好き」ということが音楽をやっている大前提です。音楽&踊ることが大好きなので、私が叩く太鼓のリズムでみんなが踊ってくれることが嬉しいです。

----音楽で影響を受けた事はありますか?

maeda:ニューヨークに3年くらい住んでいたことがあって、そこで聴いたブラックミュージックやボブ・マーレーには影響を受けました。DJや演奏者の音楽で、人の心に音楽で平和や愛を伝えることができるし、「癒し」という言葉では言い表せないですが、そういう面も持っている唯一のものだと感じています。

-----最後に今後の予定と抱負を教えてください
maeda:12月あたまに、小樽の倉庫でライブをやる予定です。来年は沖縄を出発点に、南から北へと日本国中をライブしながら廻ろうと計画しています。
より多くの人に聴いてもらうということを大事にして、いろんな人にライブに来てもらい、直接自分達の音楽を体で感じて欲しいですね。これからもいい音楽を続けていくことを一番に考えています。


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Second Album「Jua」
design by mayu

CD設置店
札幌:夢横丁、BUDDHA EYES、Skunk2000、PROVO ほか
帯広:Seep Cafe
東京:Quintrix、Cosi cosi "ulu"、麻こころ茶屋
福岡:アルタ、チクロマーケット

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●after Hours
ハロウィンのこの日、仮装した人達に混じりライブ前に取材をさせていただきました。お二人とも風邪をひいているにも関わらず、やさしくそして笑顔で質問に答えてくれました。音楽と人柄は切り離せないなあという印象。ありがとうございました。取材後に始まったライブは気持ちがよくて、幸せな気分で帰路につきました。JA-woodooの生の音を聴きに、是非ライブに足を運んでほしいなと思います。

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炭焼きと会話

僕は全然アウトドア系でありませんが、たまに野外で炭焼き飲み会に参加することもあります。炭で焼き肉や、いろいろなものを焼いて食べるのは、なかなかいいものだと思う。スーパーなどで売っている普通のパック入りお肉でも炭焼きにすれば、とってもおいしく感じますね。

夕方からスタートして、だんだん日が落ちていくなか、良いムードになった時、まわりの方々と会話も深く進行していきます。こういった場で僕はわりと話はできるタイプだと思うのですが、それは頭の中で話題の構成を常にしています。どうもそれは自然じゃないし、ここはお酒でも飲めればもっと天然な話はできるのかな、と余計な妄想をします。僕の場合、頭で構成して話したことも大変間違っていることも多く、世の中うまくいかないものです。





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019 「ブリスター!」監督:須賀大観

      

NUMERO DEUX SPECIAL 019 "BLISTER!"
Interview with Taikan Suga
2000.09.25(mon) 18:00-19:00
取材協力 博報堂/スローラーナー/シアターキノ
NUMERO DEUX net magazine Copyright.
BLISTER! site
http:www.hakuhodo.co.jp/movies/blister/


マニアを描いた最高のリアル、「ブリスター!」を見逃すな。ブリスターはバイブルだ!

    今年、「夕張国際ファンタステック映画祭2000」にて観客投票NO.1、ファンタランド大賞を受賞した新感覚のジャパン・ムーピー「ブリスター!」。ストーリーは、主人公が「ヘルバンカー」という激レアなフィギュア探しをめぐって、いわゆるマニアたちの日常がポップにそしてリアルに描かれている。決して、偏見にみちた「浅い」作り方はしていない。マニアに対する優しい視点を感じて欲しい。そこにはきっと誰もが共有できる何かがある。一般公開作品としては本作はデビューとなる須賀大観監督にインタビューしてみた。

   
   

INTERVIEW WITH Taikan Suga
「ブリスター!」監督:須賀大観インタビュー
by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)

● ブリスターを撮り終えた感想は?

    まず、「映画」づくりというのを考えてみると、僕は「ブリスター!」の前に一般劇場では公開されなかった作品を一本撮っているんです。その経験で感じたのは、映画というのは、優れた想像力や発想だけではダメだなぁ、ということ。優れた監督というのは、才能もあるし、それに加えて仕切りもうまいのですね。問題が起こるのを予想して対処できる。前の作品では、監督としての自分を、どこまで出していいのか、ダメなのかという部分がわからなかった。

    その当時、ウォン・カーウァイとか流行っていて、映像のニュアンスとか、空気感とか揺れ具合とかに重きを置く作品にしたかったのです。ところが、そういう質感というのは曖昧なものだし、それをカメラマンに伝えようとすると、頭にコードを接続して伝えられる訳ではないので(笑)、うまくいかなくて……。

    だから、「ブリスター!」を作る時は、強い事実をコンセプトにした映画にしました。空気感とか、光の具合とか、セリフの声のカスレ具合とか、にこだわるのではなく、強い事実。例えば、これは半分シナリオ・ライターに怒りながら言ったのですけど、台本に、雰囲気のいいセリフとか書いてあると、そういうのは凄くリスクを背負うからやめてくれ、と。そのかわり、面白い事実を書いてくれといいました。たとえば、「ちょっとしたオフビート感で、人物はコーヒーを飲みながらボソッとセリフをいう」とか、そんなのは成功しないのですよ。必要なのは、もっと面白い事実。それは、「ブリスター!」にある、「スターウォーズに出れば、フィギュアになれるんだよ」といったセリフとかです。それは、子供がいっても、お年寄りがいっても、どんな役者がいってもおもしろいですから。現場で、光の具合とか、役者さんの体調とかに左右されないセリフをかいてくれ!、といってました。

● ブリスターの語り口

    映画というものにはいろいろな語りかたがあります。例えば、ハリウッド映画は、一直線の物語が多くて、主人公の状況があって、事件が起こって、それが解決にむかっていく、という感じですよね。でも、人がある選択をする時、成長や転機を迎える時って、僕はそんな一直線なものではないな、と思っているのです。「ブリスター!」では、そういう考えかたを反映させました。「ブリスター!」でも、主人公がフィギュアによって何かを教えられていくのですが、それはシナリオとしてシンプルなストーリーにはなっていない。

    だから、現場のスタッフの方には、フィギュア好きというモノに執着する人間を描くのはヒューマニズムのカケラのないものだ、といわれたり、あるいは、もっと構造的な事で、フィギュア探しに突進していく映画なら、知人と映画作ったり、友達が女の子にフラれる話が必要なの? ともいわれました。

    でも、人生というのはいろんなことがあって、それらが積み重なって、一つの選択をするものだと思う。だから、いろんなエピソードをいれて、人生はいろいろあるけど、それらを通してどういう選択をするのか?、ということを描きたかったのです。 自分が、映画監督になったのも、決して、単に映画が好きということだけではなくて、空がキレイと思ったこととか、兄弟ゲンカしたこととか、100億個くらいの要素が積み重なって、映画監督を選択したと思っています。

● マニアの中に確認できたリアリティ

    「ブリスター」をつくるにあたっては、「マニア」と呼ばれる人を理解するために、細かいリサーチをしました。友人のマニアの人の話を聞いたり、フィギュア店の人と仲良くなって、いろいろな声を聞きました。ある知り合った人は、いわゆるギャルゲーというのか、ヴィデオ・ゲーム上の恋人とデートするゲームをやっていて、その進み具合を毎日にように電話してきて。それで、「なぜ、そんなに(ヴィデオ・ゲーム上の)彼女が好きなの?」と聞いてみたら、「現実の恋愛も、ゲーム上の恋愛も、結局は同じ脳内活動なんだから同じなんです」といわれて、「なるほどー」と思ったりしました。

    自分としては、できるだけマニアの人達の生の声を聞いてから映画づくりにとりかかったつもりです。数年前、フィギュアというのはちよっと流行ってて、ドラマとかで、そのコレクターという設定のキャラクターが出ても、アニメ系、アメリカン・コミック系もSF系も、ぜんぶ一緒、という感じで描かれていて、それで必ず、気持ち悪くて、変態という、凄くステレオ・タイプに描かれていて。そういう感じだったら、僕はつくる意味はないなと思ってました。

    フィギュアを好きというのは、あるいは何かが好きということには、必ず理由があるはずなのです。そして、それを深くとらえていけば、必ず万人が理解できるものになると思ったのです。だから、「ブリスター!」もなんだか奇妙キテレツな人たちの青春群像というふうではなく、「僕らはなぜ好きなのか?」というのを掘り下げて分解していけば、かならずみんなが共感できる部分もあると思うし、そういう生き様からなにか学べることや、知ってもらえることがあるんじゃないか。加えて、何かを好きになることというのは素晴らしいことなんだ、というのをこの映画で伝えたかったのかもしれない。

    この映画では、フィギュアという、とてもちっぽけなものが、最後には、とても重要な役割を果たします。それは、人が何かを好きになったとき、それがとてもちっぽけなものでも、それを本当に好きだということを貫き通せば、何か大きなことにつながるかもしれない。あなたの好きなものを大切にしてほしいというメッセージもあるのです。

●学生時代は典型的な映画青年だったそうですが、なぜ映画業界に就職しなかったのですか?

    そのまま映画業界にいっても、監督になるのにはかえって遠回りになるかなぁ、という打算的なものありましたが、最大の理由は、普通の世の中を歩いて感じたことが映画になるのだから、映画マニアになってはいけないな、と思ったのです。もちろんマニアの部分も残しつつ、それでも世の中を観て歩きたいなというのがあって、「ブリスター」も渋谷をグルグル歩きまわったり、友達と遊んだ経験が生かされていると思うし、映画つくるのに、映画ばっかりやっていてはダメだな、と思って。広告会社に就職した理由も、こういう業界ならいろんな産業形態もみれるし、流行やカルチャー見れるので一番広いかなと思ったことですね。

●最後に今後の予定など

    今後、映画をつくるために、もっといろいろなことを経験していかないとな、と思ってます。「ブリスター」をつくっている時は、それが当時の僕が感じていたリアリティだったんです。次作を作るために、次のリアリティを探さなくてはならない。それを探さないと、観客に見せる映画をつくる資格がない、と思ってます。


   

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050 カフェ「miel」(2003.09.04)



札幌の街の中心部といえば、三越やパルコ、ピヴォのあたりが代表的ではないだろうか。当然、そのあたりはカフェも多い。お茶を飲んでいると、自分はにぎやかな街の中にいることを感じさせながら、買ったCDや本をチエックするのも楽しい。でも、時には街のにぎやかさに少し疲れて、街の「にぎやか」さを感じさない空間でお茶を飲みたくなることはないだろうか?それも街の中で。そんな希望をかなえてくれるカフェが6月にオープンした。お店の名前は「miel」(ミエル)」。ピヴォの近くの高田屋のビルの上で、セレクト・シヨップもあるところ、といえばわかる人は多いはず。22時までやっているのも利用しやすい。店主の生田牧子さんにインタビューをおこなってみた。

text by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)


NUMERO DEUX SPECIAL 50 Taste Of honey
Interview with Makiko Ikuta(miel)
取材日時:2003.09.4(thu) 22:00-23:00
取材協力:miel
Interview & Photograph by NUMERO DEUX


Interview with Makiko Ikuta

●プロフィール

75年生まれで出身は函館です。高校まで地元で、そこからの進路を考えたとき手に職をつけたい、具体的には料理とかを作る仕事をしたい、というのは漠然とありました。それで本当は調理師の専門学校に行きたかったのですが両親の反対もあって、札幌の大学に進学しました。卒業すると会社員として勤めたのですがしばらくして辞めてしまいました。

●「ミエル」を開店するまでのいきさつ

会社を辞めてからは、契約社員として短期の仕事をいろいろやりました。それがしばらく続きました。でも、そのあたりから将来自分でカフェをやりたいという気持があって、やるなら30歳までにはやらなきゃ、と思っていました。その準備のためにいろいろ勉強したくて東京に行くことにしました。東京には姉が住んでいるいるのでとりあえずそこに転がりこみました。それから都内のカフェで働きはじめました。そこでの仕事は厨房が中心で調理をやっていました。1年ぐらいやって札幌に戻りました。今は両親は札幌に住んでいていっしょに暮らしています。それで、いよいよお店をやろうとして行動をはじめました。まず、物件探しだ思って不動産屋さんをいろいろまわりました。自分は、親もサラリーマンだし、身近にお店をやっている人もいなくて、本当に何もわからないままカフェ作りをはじめた感じです。

● お店の具体的なイメージ、コンセプトから、オープンするまで

自分のお店の場所イメージとしては、できるだけ街中でやりたい、というのがありました。田舎者なので(笑)お店といえば街中という考えなんです。それと、落ちつけるお店にしたくて、そういうお店なら静かな郊外でやるよりも、街の喧騒の中でお客さんがホッとできる落ち着ける空間にしたいと思いました。だから街の中心よりちょっとはずれとかは全然考えませんでした。今の物件はいろいろ自分で探していて空いているところを偶然みつけたのです。そして今の場所が自分の希望とぴったりだったので決めました。 この物件は以前がアパレルのお店でそれをカフェにするのに、知人の紹介の設計士さんに希望をいってお願いしました。その他のテーブルや家具は東京の家具屋さんで用意しました。その他の小物は、自分の部屋にあるのを持ってきて使ったりしています。私としては「ミエル」は街の中にあるんだけど、それを思わせないホッとできるお店にしたいと思っています。

● メニューを教えてください

メニューは飲み物はコーヒー、カフェラテ、カプチーノや紅茶をひととおりとケーキなども用意しています。物販も、私が焼いているビスコッティ、ブラウニー、マフィン、栗のパウンドケーキなどもあります。それに「アルネ」という雑誌も扱っています。物販もやっている理由はお客さんになにか持ち帰ってもらえるような「おみやげ」があればいい な、と思ったからです。

● 最後にカフェをはじめるにあたって感じたことや、今後の予定を教えてください。

私はとりたててなにかに優れている人間ではありません。でも、好きなことは、やれると思うんですよね。今、たしかにお店をやることは体力的にも精神的にも大変な時もありますが、自分がやりたい!と思って好きなコトやっているんだからできると思うんです。はじめるのは簡単かもしれません。大変なのは続けていくほうが難しいと感じています。お店をオープンするまでいろいろな人に助けてもらいました。私以外はみんな大人で、私が困ってドタバタしているところをうまくいろいろな人に助けていただいて現在があると思います。嫌なこともまったくない訳ではありませんが、そういうことがあっても、ひとつの経験だと感じています。毎日の出来事がお店やらなきゃ、起こらなかったことばかりで、自分がまだお店に追いついていない感じですが、今後はお店を通じて知り合った人となにかいっしょにできたらいいですね。

● after Hours
取材は閉店近くになったらお客さんの様子を見てやりましょう、ということでおねがいした。結局、閉店ギリギリまで店内は女性のふたりづれのOLふうの人たちでにぎわっていた。どこかでちよっと食事を楽しんで、その後はお茶でもという感じ来たのだろうか。22時までやっているのは利用しやすいのだろう。遅い時間になってしまったインタビューに丁重に対応したいただいた店主の生田さんに感謝したい。


「miel cafe et the」
住所_札幌市中央区南2条西4丁目9−7丸福ビル2F(高田屋上)
営業時間_11:30-22:00 / 不定休
(※2007/8/25 現在は閉店)

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ワイルドな行為

ワイルドなエドワード・ノートンが出たなと思ったら、やっぱりワイルドではなかった、という感じの作品。最後の亡き父親とのさりげない食事のシーンが、なかなかゾッとさせる。僕はどんな暴力シーンよりそこが一番コワかった。流れとして主人公が変化していく過程をもう少し詳細欲しかった感じ。そこは、あえてシンプルにしたのかな、とも思う。DVD「アメリカンヒストリーX」の感想でした。

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049 スープカレー「CooDoo」(2003.07.26)

札幌ファクトリーに買い物や映画に行ったときのひと休み、食事やお茶にはどこにいくだろうか?ファクトリー内にも飲食店はたくさんあるけど、 どうせなら路面店のちょっと離れた雰囲気を楽しみたい。そうなると「レードルカフェ」なんて良いですよね。
そして、もうひとつ良いお店がオープンした。その名は「スープカレールーム クードゥー」。カレーをメニューの中心にしつつも、22時まで営業をおこなっていて、 お茶やお酒も楽しむことができる。店内はイームズなどのモダンな家具で統一されスタイリッシュな空間が作られているのも大きな特徴のひとつ。スタッフのエラマイコ さんにお話を聞いてみた。

text by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)

NUMERO DEUX SPECIAL 049 Curry & Moden Style
Interview with Maiko Era
取材日時:2003.07.26(sat) 17:00-18:00
取材協力:SOUP CURRY ROOM CooDoo
Interview & Photograph by NUMERO DEUX

---お店のこととエラさんが働くようになったキッカケを教えてください

オープンしたのは5月です。
私がホールとしてこのお店に入ったキッカケはここのマネージャーが知人で誘われたんです。ちょうど私も仕事を探していた時期だったんで 働くことしました。カレー屋さんで働くのは始めてだったんで、お客さんに対応できるように最低限のカレーの勉強をしました。

----では、早速カレーについて教えてください

ここのスープカレーは、鶏ガラ、豚骨、野菜を24時間じっくり煮込んで15種類以上のスパイスを調合したものです。メニューは、チキンカリー(¥850)、ポーク角煮カリー(¥950)、野菜カレー(¥900)、チキン野菜カレー(¥1000)があります。あと、数量限定で豆腐 ハンバーグカリー(¥850)もヘルシーでおいしいですよ。トッピングも、タマゴ、ベーコン、しめじ、などいろいろあります。

-----他のメニューについても教えてください

カレーにはサラダ付きのハーフサイズメニューがありますので普通のカレーではちよっと多いと感じられる女性などにおすすめです。カレー以外にはタコスのメニューがあります。アルコールも各種揃えていますので、おつまみにどうぞ。

-----最後に、読者にメッセージをお願いします

札幌ではこんなモダンな家具で統一された「カレーのお店」というのは珍しいと思います。お客さんに家具のことをいろいろ聞かれたりして、そこからコミニュケーションが生まれたりして面白いです。お茶やお酒だけでも気軽に楽しめるお店ですのでみなさんのお越しをお待ちしています。


●after Hours
取材の後、僕は角煮カレーをオーダーした。
角煮好きなんですよね。写真のとおり店内はモダンな家具で統一されたスタイリッシュな空間。これは白くシンプルな倉庫ふうのお店の外見からちよっと想像がつかないギャップが魅力的だ。カレーが運ばれてきた。この日、昼ごはんをあまり食べなかったので大盛り(+¥100)にしようかな、と思ったけど普通で正解。大食いではないが、小食でもない僕には十分な量だった。

「SOUP CURRY ROOM CooDoo」

住所_札幌市中央区大通東4丁目北1条通り沿い
営業時間_11:30-15:00/17:00-22:00
ランチタイム_11:30-14:00

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朝のひととき

朝ゴハンはシリアル一筋だったのだけど、最近は違うメニューも用意している。シリアルに飽きたことはまったくない。シリアルはいろいろ種類があるから、飽きることはあんまりないような気がする。では、なぜというとタマゴを使うためである。タマゴというのは油断するとすぐ賞味期限が切れてしまう。僕は6個パックしか買わないのに、余らせてしまうことが多い。もったいない。なので朝食でも使うことにした。じゃがいもや、冷蔵庫にあった適当な野菜やお肉をいれて、スクランブルエッグにすると、それなりにおいしい。今まであんまり朝ごはんに手間をかけるのは、興味はなかったけどちょっと考えてみるかな、と思った。

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048 クリエイター交流会「ライフ」(2003.07.02)


クリエイター必然的に知り合う出来事。プロ、アマ問わず、クリエイターまたはクリエイティブなことに興味のある人が知り合える場所というのは少ないと感じる。今も昔も。でも未来はちよっと変えていきたい。別に大げさななテーマもなく、なんとなく、そういった人たちの気軽に話せるイベントがあってあってもいいのではないか…「ライフ」はそんなところからはじまった飲み会感覚のイベント。現在まで4回おこなわれている。ニュメロデューも少々お手伝いさせてもらってます。企画の中心になっているのは市内の映像製作をおこなっているC.A.D.。彼らのグループが法人となり業務が多忙となり「ライフ」はストップした形になっていたが、CADの新アシスタント、河合君が今回は中心となり新しい「ライフ」が7月25日におこなわれた。今回の「LIFE」の最初をプロデュースしてきたCADの石田勝也と、今回の新しい「ライフ」を手がける河合到に話を聞いてみた。

NUMERO DEUX SPECIAL 048 「LIFE」is Beautiful
Interview with Katsuya Ishida(CAD)&Itaru Kawai(CAD)
取材日時:2003.07.2(wed) 18:30-19:30
取材協力:CAD office
Interview by NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.

INTERVIEW WITH 石田勝也(C.A.D)

「『ライフ』はクリエイターの方、クリエイターとつながりたい方のためのゆる〜い飲み会です。」

「ライフ」は2000年の10月に第一回をおこなって不定期に現在まで市内で4回おこなっています。キッカケはニュメロデューの石川さんと僕ら(CAD) とで、札幌にも多くのクリエイターや、クリエイターに興味がある人がたくさんいると思うんだけど横のつながりがあまりなくて、そういった人たちが気軽に出会える場が少ないね、という話からはじまっています。

それで、ちょうど僕らも本格的な活動をはじめたばかりで、知合いが欲しかったので飲み会の幹事をやるような感覚でまわりに声をかけたり、石川さんにも手伝ってもらって、場所はおいしく飲めて、食べれるお店がいいなぁと思って中央区のイタリアンレストラン「オリゾンテ」ではじめての「ライフ」がおこないました。

その時は70人程度の人が集まって立食で見知らぬ同士の交流がおこなわれました。時間的にそんなに宣伝もしなかったのに僕たちとしては予想以上の人が集まって驚きました。23時ぐらいまでやって、その後は自主的な2次会もススキノでやってもりあがりました。

それから、2回目もやろうと考えてその時思ったのはクリエイター同士がその場で知りあったら、おたがいの作品がわかるような仕組みがあればいいと思ったんです。それで2回目「ライフ」ではススキノのビックエコーにある音響、映像設備が整った「アポロホール」という多目的ホールを借りて、希望者は平面、映像、音楽などの作品をそれぞれ、その場で体験できるような構成にしてみました。

同時に「ライフパッケージ」というものも作って参加者に配布しました。これは、あらかじめクリエイターに作品を提供してもらって、それをひとつの袋にまとめたものを配布することによって作品をいろいろな人に体験してもらう試みです。これにはたくさんクリエイターが参加して、ポストカードから音楽CD,映像のVHSから、ちよっとしたオリジナル雑貨まで集まりました。「アポロホール」では100人以上の方に参加してもらって、良い感じだったのですが、この頃ぐらいから僕達CADの仕事が忙しくなってしまって4回目を軽くやって、今で事実上休止の状態になってしまいました。

これまでの「ライフ」の雰囲気としては、学生からプロの20代の方が多かったような感じがします。30代や40代の人も多くはないですがこられていたと思います。

最後に「ライフ」に参加するにあたっては、「そこに行けば何かある」という意識ではなくて、そこで見知らぬ人に自分からつながっていく姿勢が大切だと思います。ポジティブな気持で参加してもらえればきっと楽しめますよ。

INTERVIEW WITH 河合 致(C.A.D)


「『ライフ』では、知り合いよりも知らない人に積極的に話かけてみて、盛り上がって欲しいです!知り合いなんて放っておいていいですから(笑)。」

4ケ月ぐらいまえからCADのアシスタントをしています。ここで働くようになったきっかけは、デザインの仕事に興味があってネットサーフィンをしていたら ICCのサイトがみつかって、そこの入居者紹介のコンテンツでCADの存在を知りました。それで、早速連絡をとってみたら、石田さんに「じゃあ事務所に来てみたら」といわれて、それから3日おきぐらいに顔出しているうちにCADが全体的に忙しくなってきたので正式にアシスタントになりました。

「ライフ」については全然知りませんでした。それに関するアイテム(LIFEpackage)が事務所にあって「これなんですか?」と石田さんに聞いて「ライフ」の存在を知りました。そのコンセプトは凄く共感できて石田さんに「ライフっていいですね!」といったら「じゃあ、河合ちゃんがやれば?」という感じで今回やらせていただいてます。もちろん、僕のほかにニュメロデューのアシスタントの山本さんにサイトを作ってもらったり、 truegraphixx*の三浦さんにフライヤーのデザインしてもらったり、みなさんにいろいろ手伝ってもらって助かっています。

今回の「ライフ」は7月25日(金)という週末の夜、場所はシフトがプロデュースするお店、SOSOCAFEでやります。オープンは20時で飲み放題です。今回は店内にクリエイターの方が作品を展示できるスペースも用意して作品募集しているので、ぜひご応募ください。そして、21時ごろには市内のテクノレーベル、エアロステッチのリーダー、grogmanのライブも予定しています。僕も本レーベルが主催している月イチのキングムーでのテクノパーティ、「SASORI」にて「映像兄弟」というユニットでVJをやってます。こちらも、よろしくおねがいします。

最後に「ライフ」では、知り合いよりも知らない人に積極的に話かけてみて、盛り上がって欲しいです!知り合いなんて放っておいていいですから(笑)。このイベントでなにか、ひとつ得るものがあったら嬉しいです。では会場でお会いしましょう。



「LIFE 05」

date:2003年7月25日(金) 20:00-23:00
place:SOSO CAFE(南1条西13丁目電車通り沿い)
fee:飲み放題 \2500(予約)\3000(当日)



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「カインの末裔」

シフトの仕事で、アテックでの「カインの末裔」(監督奥秀太郎)の上映を観にいった。主演の渡辺一志による舞台挨拶もあった。今回の記事についてはシフトからの提案で、こういった純粋なライター仕事もおもしろい。僕は自分主導の編集者である場合と、ライターである時は仕事の姿勢は完全に変えるタイプ。ライターの場合は、トップのニーズにいかに答えるか、というのがすべて。自分の味を出そうとか、あんま考えない。自分の味が出ない訳ではないけど、それは意識したものではないので、あんま自分で書いた気がしない不思議な感じ。原稿は以下な感じです。
http://www.shift.jp.org/ja/archives/2007/07/cains_descendant.html

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047:MUSIC - REPLICANT / RobaRappa / Caponica


Photograph by Asami Hosino 

"Spring Sounds"
多様な「春」の解釈、そして深みのある3つのサウンド・アーティストの紹介。

 リアル感覚では春とは「始まり」と「終わり」が存在する混沌とした時期。「5月病」という無気力症状のもとも春にある。実にネガティブなイメージだけど、「Spring」という語感は好きだし、明るいポップなイメージは楽しくて、それにすがりたいこともある。そういう絵本は大好きだ!春はとっても嫌なアンバランスを感じさせながら、そのさわやかなイメージに憧れて、「好きになりたい!」と永遠に想う不思議な季節ではないだろうか。 

多様な「春」の感覚について、理解をしてくれそうな深みのあるサウンドを作り、かつ「ポップ」さを忘れない本ペーパーマグネットがおすすめする札幌市内で活躍する3組のサウンド・アーティストを紹介しよう。
特定のジャンル・イメージでとらわれがちな札幌のインディシーンにとって、これらのポップでナイーブな感覚を持つアーティストの存在をぜひチエックして欲しい。
                                                

Shnichi Ishikawa NUMERO DEUX

 

Photography place
今回のインタビューの撮影場所としてして協力していただいたカフェ「riva」(写 真)便利な場所にあって、営業時間も長く、居心地のよい素敵なカフェ。打ち合わせにも、楽しいおしゃべりにも最適。アルコールもあります。

cafe&lounge riva 12:00-24:00 札幌市中央区南1条西2丁目サンエス2番街ビル7階 tel 222-3001

NUMERO DEUX SPECIAL 047 Spring Sounds
Interview with REPLICANT / RobaRappa / Caponica
取材日時:2003.03.23(sun) /03.25(tue)
取材協力:riva
Interview by NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright. *本取材記事はニュメロデューが発行している札幌市内を中心に配布しているフリーペーパー、「マグネット」よりの転載です。便宜のためアップしています。


Photograph by Asami Hosino 

-----今回の特集は「Spring Sounds」というタイトルで 3組のポップなバンドを紹介するのですが、「春」についての印象(または季節について)を教えてくれませんか?

Yamasaki Sanae(Vo./Synth./Piano/etc.)(以下Y):新しい事の訪れを感じさせたり、社会的なイメージのする春は少し苦手かもしれません。天気が良かったりするのは好きなんですが、気分としてはあんまり(笑)。季節の中では秋が好きです。

Sasaki Hideyuki(E.guitar/Bass/Vo./etc.)(以下S):四季の中では冬が一番好きです。空気がシャキっとしてて、おいしい気がします。寒いのは嫌いなんだけど、冷たさにやさしさを感じます。春はあまり好きではないかもしれません。イメージとしては出会いの多い季節ですけど、逆 に「個」を意識しますね。

-----音楽をはじめるキッカケを教えてください?

Y:音楽をはじめたのは5年くらい前に、友達に誘われたのがきっかけです。高校生だったので、かなり適当な感じでした。当時はパステルズとか、アズテックカメラとかを聴いたり、変な音楽とかニューウェイブも好きだったので、めちゃくちゃでしたね。

S:僕は高3の時、サッカー部も引退したし受験勉強の息抜きにでもと思いギターを買ったのですが、うまく弾けずほったらかしてましたね。大学に行って音楽サークルに入部し、それから徐々に始めたという感じです。

Y:おたがい同じ大学の音楽サークルだったのですが…その時は特にふたりでバンドはやっていませんでした。

-----作曲・作詞のアイディアはどのようにして生まれてきますか?

Y:私の場合、あるメロディーとイメージが浮かんでくるような感じで、だいたい歌詞のイメージもその時にできてきます。映像だとか、音の質感も頭の中に浮かんできて。形にしていくと最初のイメージと少し変わってきたりもするんですが…。 曲ができるってこと自体は私にとってはとても日常的なことで、いつもメロディーが 頭の中で流れてる感じです。歌詞はイメージを言葉にしてゆく、といった感じなので わりとすんなり出来ます。詞は抽象的な場合が多いかも。

S:僕の場合は曲が先で、後から歌詞をつけることが多いですね。歌詞は何か月もかかってしまうこともあります。山崎さんが曲を作った場合、担当する楽器のアレンジに関してはほぼ任せてもらっています。彼女のイメージどおりにやるのではなく、イメージを崩す感じですかね。イメージどおりにやるのであれば、僕よりも演奏能力のある人とやったほうがベストだと思うし。 アルバムを作るときは、あらかじめコンセプトを持って作るのではなく、 一曲一曲作っていってます。それをアルバムとしてまとめた時、自然とつながっている感じが僕はいいなと思います。

-----音楽以外の楽しみを教えてくれませんか?

Y:本を読んだり、絵を描くのも好きです。漫画も。ボリス・ヴィアンとか大島弓子とかが好きですね。サッカーも、周りの影響で見たりします。セルタってチームのユニホームも持ってたりします。

S:僕は、音楽以外となると、あまりないですね。寝るのが好きです(笑)。

-----今回のCDをリリースするいきさつを教えてください?

Y:2000年に参加した、東京のクローバーレコードというレーベルのコンピレーショ ンCDがアメリカのレーベルRadio Khartoumの手に渡って。その中の1曲を気に入ってくれた、アメリカのレーベル、Radio Khartoumのアレクサンダーからコンタクトがあって、CDをリリースすることになったんです。

最初はミニアルバムで、ということだったんですが、ミニアルバム用にまとめた音源を渡したら「フルアルバムでいこう」といった提案がレーベル側からあって。フルアルバム用に作りなおしたりしてるうちに、どんどん時間がたって……(笑)。

アメリカのレーベルなのでやりとりは全てメールで。音源は郵送で、って感じです。アレクサンダーはとてもマメな人で……曲や詞に関しては色々なやりとりをしましたね。タイトルなどの言葉使いにも非常にこだわりがあって、そこで結構衝突のようなものもありました(笑)。

やっぱり相手も「レーベル」っていう形であれ、モノを作っている人なので、イメージしているものもそれなりにあるようだったし。でも、なんだかんだ言って私たちの意見はずいぶん聞いてもらってるし、ちゃんと形にすることができて……感謝してます。

CDはマスタリングとミキシングは800cherriesのタカハシさんにやってもらいました。タカハシさんにはライブにも参加してもらってます。ジャケットは、レーベルのほうでデザインしてもらいました。

S:ライブはベースとドラムのサポートが入り、4人編成のバンドスタイルでやっています。録音は打ち込みですが、ライブに関してはやっぱり生ドラムが好きですね。1年間この4人のメンバーでやってきたので、CDリリースにあわせて行った1月のライブが終わったときは感慨深かったです。

-----最後に今後ご予定を教えてください?

S:1年以上録音していないので、新曲を作っていきたいですね。僕は別 のバンドもやっていて、山崎さんもソロ活動をすると思いますが、今までどおりレプリカントとしていい曲を作っていきたいです。

 

CD REPLICANT / "Kuuki No Soko" Label:US RadioKhartoum RKH-302 Release Date: 2002.11.22 Now On Sale: wierd-meddle records(南2西1),mirco tiger(南2西6) http://www.ismusic.ne.jp/repl/

 


Photograph by Asami Hosino 

-----今回の特集は「Spring Sounds」というタイトルで 3組のポップなバンドを紹介するのですが、「春」についての印象(または季節について)を教えてくれませんか?

Fuse Koichi(Guitar & Programming)(以下F):僕は季節は秋が一番好きで、もしかしたら、春というのは一番苦手かもしれない。期待もあるけど、不安もともなう、なんか恥ずかしい気分になりますね。広い意味で雪が溶けていろいろ出てくるという感じがします。あと、仕事柄僕は冬は音楽活動に集中できるのですが、春になるとまた働かなくてはいけないので、それでブルーな気分になりますね。

Ogawa Tsuyoshi(Bass)(以下O):春は好きですね。暑いのと寒いの嫌いだし。秋は暗い(笑)から嫌だなぁ。でも、いつでもいい気もします。家にいるし(笑)。

Nomura Sachiyo(Vo.)(以下N):夏が一番好きですね。春というと新学期、転職の季節というイメージがあります。

-----ロバラッパをはじめるキッカケを教えてください

F:インターネットで音楽活動をしたい人の募集掲示板があって、一昨年の9月にNomuraさんがヴォーカル希望という告知をしていて、それで連絡をとったら、おたがいやりたい事が近かったので一緒にやることになりました。翌年の7月にOgawaさんの加入で最高のメンバーが揃ったと思います。

N:私はバンド活動は皆無でしたが、仕事以外で歳をとっても続けられる趣味がほしいと思っていました。好きな音楽のジャンルが共通 していて、センスの良さそうな人がいいな、と思っていたら布施さんに出会えたのです!

O:僕もネットで募集を見て連絡をとりました。加入した理由はFuse君の音楽が気に入ったのは間違いないんだけど、それに加えて全然面 識のない人とやってみたかった。札幌は狭いから、いつも知り合い同士で組んで活動するパターンが多いけど、そこから離れたかった。

-----作曲・作詞のアイディアはどのようにして生まれてきますか?

F:最初のデモを作る時は僕が作ります。詩に関してはNomuraさんが担当しています。作曲は普段の生活の中でのちょっとした出来事で心を動かされる瞬間にインスピレーションを受けて、その感情をサウンドにしたいですね。形式とらわれずピュアを表現したい。同時に聴き手と気持ちを共有できる楽しいものにできればいいな、と思ってます。

N:歌詞は尺にあわせないといけないので言葉が限られるしネイティブではないので変な英語に聴こえないように気をつけています。詞の内容は恋愛がテーマの曲って皆歌ってるんで、違うテーマをどんどん取り上げたいですね。世の中恋愛で悩んでいる人ばかりじゃないと思うのです。

-----音楽以外の楽しみを教えてくれませんか?

F:車の運転かな。知らない街を走るのは好きですね。 Ogawa:映画、サッカー(セリエ、プレミア)そして海外旅行には年1回を目標に行ってますね。

N:読書と料理と服作りです。原書を読んだり、料理はフォッカッチャやナンを作ります。

5.今回のCDをリリースするいきさつを教えてください?

F:CDを出すことは皆で決めました。せっかく作った曲なのでいろんな人に聴いてもらいたいです。製作は結構大変でしたね。マスタリングも自分達でやったというのもあるんだけど。

O:音源がないと何もはじまらない、と感じていたんですよね。録音自体はそれほど大変じゃなかった。録音の後が大変だったよね。

F:ヴォーカルについては録音する側からすると安易に編集はしたくなかった。コンピューターである程度の事は編集してなおせるんだけど、そういう消極的な使い方を機材でしたくなかったので、何テイクも録りました。それでも最初のころのテイクが良かったですね。野村さんが風邪の時に録音していたテイクの声が枯れていて、それが良かったというのもありました。

N:何テイクもとるとキーは合ってるんだけど疲れてくるから、気分がのらなくなるんです。

F:Ogawaさんが加入した時点で今回アルバムの曲はある程度出来ていたのでそれに対して客観的なアドバイスをもらえて助かりました。

-----今後の予定を教えて下さい。

F:CDのリリースするので、その関連した作業で忙しくなりそうです。 N:新曲リリースして、ライブで新曲を発表して。あとは海外デビュー(笑)。 O:自分達のペースを守りながら活動していきたいですね。

CD Roba Rappa / "Let Me Breeze" Label:LOTUS records Release Date:2003.4 Now On Sale:キクヤ(南3西3), トラットリア リデ−レ (北9西20 2-13 /(011)614-6818)http://www.ne.jp/asahi/lotus/robarappa/

 

 


    Photograph by Ikue Yamamoto

-----今回の特集は「Spring Sounds」というタイトルで 3組のポップなバンドを紹介するのですが、「春」についての印象(または季節について)を教えてくれませんか?

Kobayashi satomi(vo/keybord/guitar)(以下K):やっぱり私は北海道で生まれ育ったのでイメージとしては『雪解け』ですね。雪解けって聞こえはいいけど現実はドロドロじゃないですか。でもそれが逆にいいですね。雪がとけてドロドロだけど暖かいな〜って言う感じが好きです。

Miyakawa kunitoshi(guitar)(以下M):うん、僕もドロドロのイメージは強いかな。北海道の春は『正しい春』という感じがしますね。雪解けと共に草木も芽吹いてきて生命力の強さ、たくましさを感じます。それとスピード感。阿部公房の「飢餓同盟」という本の中に『春は、今日は昨日の二倍、明日は今日の二倍』ていう一文があるんですよ。全くそのとおりです。日々加速してる感が春は強いです。

-----音楽をはじめるキッカケを教えてください?

M:遡ると、僕が小さい頃に兄貴の歌が入ったテープを聞いて「俺のテープも欲しいな」って思って自分で歌った歌をテープに入れたところからかな。今は歌ってないですけど。もともと親父がギターをやっていて小5の時に親父が兄貴と僕にギターをくれて、そこからちゃんとギターをやり始めましたね。最初はベンチャーズとか弾いてたんですけど、コピーは難しいからそのうち自分で曲を作って弾く事が多かったと思います。

K:私の家も父がピアノをやっていて音楽に自然と触れる環境で育ったんですよ。小学校1年生から6年生までピアノをやってました。あと小学生の時、ミュージカルを観てそのCDを聴いては毎日歌ってるなんてこともありましたね。執着はなかったけど歌うのは小さい頃から好きでよく歌ってました。でもちゃんと歌い始めたのは中学生の時。合唱部に入って歌ってました。

M:さっとん(小林)も俺も昔からそれぞれのことをやっていたんですけどバンドを組んだのはお互い大学入ってからなんです。それぞれ別 のバンドを何度か経験して去年このカタチになりました。

-----作曲・作詞のアイディアはどのようにして生まれてきますか?

M:ギターを弾いて遊んでる時なんかに思い浮かびます。弾いてるうちに『おっコレは』っていう取っ掛かりをつかむんですよ。そこからは自分の好みであったり、ジャンルから曲の形ができていってると思いますね。俺のギター奏法にはクセがあるからそういうのが”カポニカらしい曲”になってるんじゃないですかね。

K:歌詞は私が作るんですが、想像の中の世界を描いてますね。曲の中に見える景色とか、曲からもらうイメージを歌詞にしてます。でも実際そこまで考えて作ってないかな。景色がこう見えて、こういう色があって、と一つ一つを説明している感じではないです。うーん、説明ししづらいですね。曲があって、詩ができるっていうスタイルは一貫してますね。曲を作る時はミヤさんと一緒で遊びでギターを弾いてる時に出来る事が多いです 。

-----音楽以外の楽しみを教えてくれませんか?

M:「タバコかな。煙を吐くのが楽しいんです。冬に白い息を吐くのって楽しくないですか?それと同じ感覚です。あと肺にずしっと入ってくる感じが好き。あとは絵。写 生も好きだしマンガを描くのも好き。マンガって言っても絵だけなんですけど今でもたまにノートに描いたりします。」

M:「私も絵を描くの好きです。幼稚園の頃ってお花屋さんやケーキ屋さんになりたいとか言うじゃないですか。私は絵描きになりたいって言ったんですよ。そのくらい昔から好きです。人の顔を描くのが好きで高校の時は映画俳優の顔を描いて遊んでました。最近は人の顔より猫を描いてる事が多いかな。そして映画とお風呂!映画は昔は1日に5〜6本寝ずに観てました。お風呂は熱いお風呂が好きなんですよ。熱いお風呂に肩まで入って『苦しい〜』ってなるのがイイですね〜。」

-----今回のCDをリリースするいきさつを教えてください

M:ライブに来れない人にも聴いていただけるように、というのがキッカケですかね。でも割とCDを作ることは当然の事だと思ってたんで『じゃあそろそろ録音しようか』ってなって出来たって感じです。でもコレが簡単じゃなくて!

K:発売日を先に決定してしまったがためにですね、大変なだったんですよ。

M:僕らはSTEREO WANTというレーベルに所属してるんですけど僕らを含めたそこのメンバーがアートワークをしてくれて。発売は去年だったんですけど、12月の寒空の下、発売日ギリギリまで撮影やCD制作を寝ずにやってもらいまして。CDを10日で作り上げました。本当に、多くの方々に感謝です。

-----最後に今後ご予定を教えてください?

M:僕らは結成して半年しか経っていないのでもう少し足場を固めるべく地道に練習を沢山積みたいなと思ってます。あと僕らは二人という形式でやっているのでフットワークが軽いですからストリートで演奏してみてもいいかな、なんて思ってます。

CD caponica / “Cuchulainn” Label:STREO WANT ¥500 / Release Date:2002.12.21 Now On Sale:玉光堂新札幌店(厚別 中央2条5丁目/011-891-8846)

 

 

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世界観を楽しむ

ひさびささにデビッド・リンチの「ブルーベルベット」を観る。はじめて観たのはもう10年以上前か。正直、その時は僕は随分「サスペンス」という部分に偏重して観たので、その視点だとそれほど、ドキドキもアッと驚くラスト感もない。今、考えるとリンチにそういうのを求めた僕が間違っていた。本作には50年代のアメリカを思わせる、のどかな田舎町に潜む狂気の世界=リンチの基本、のような世界観があり、画面から滲み出るそのティストをゆっくり味わうのが正解なのだ。最初に観るのになかなか良い作品。いきなり「ロストハイウェイ」あたりを観るよりはわかりやすい。

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トークトーク

19時より「CREATIVE CAFE@ATTIC 〜札幌クリエイターのメディアづくり〜ATTIC」というイベントがあり、ゲストとして少々お話をさせていただきました。お客さんは大学院でメディア研究とかなさっている方が来ておりまして、主催は普段はアカデミックな講演などをおこなっているようです。今回は違う感じで、ということみたいです。レクチャーというのはまだ慣れませんが、いきなり本質的なことをお話すより、話にある程度枕をもたせて、ゆっくり展開していほうがいいんだなぁ、と今回思いました。

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046 cafe 「OUCHI」

   



Photograph by Asami Hosino 

    友達の家に来た感覚で、くつろげるカフェ。 個性的な店が集まる狸小路のはじっこ、南3西7に昨年の12月にオープンしたばかりのカフェ「ouchi」。 趣味が良くて気取らないインテリアと充実したごはんで、あなたを迎えてくれているこの店の、オーナー佐藤ちかこさんにインタビューしました。

    *本取材記事はニュメロデューが発行している札幌市内を中心に配布しているフリーペーパー「マグネット」でも紹介されています。
Shnichi Ishikawa NUMERO DEUX

NUMERO DEUX SPECIAL 046 curry&gohan-cafe ouchi
Interview with Chikako Satoh / 取材日時:01.15.2003
Interview by NUMERO DEUX / NUMERO DEUX Copyright.

ouchi オーナー 佐藤ちかこ インタビュー

-----簡単にプロフィールと「ouchi」をはじめるキッカケを教えてください?

    短大時代から本屋でアルバイトをしていて、そのまま卒業後も去年の9月まで続けていました。もともとカレーやケーキをつくるのが好きで、2年位前から仕事がお休みの時に移動販売をやっていたんです。それが1日100食ぐらい売れるようになって楽しくなってきたのでお店をやりたいなぁ、と思ったのがキッカケですね。それで、物件の心当たりもなにもありませんでしたが、仕事をしながらだと動きづらいので自分を追い込むためにも(笑)、なにも決まっていない状態で退職しました。

-----物件はどのようにして見つけたのですか?

    前からこの辺り(南3西7)の雰囲気が好きで物件を探していました。でも、ビルが多く路面店が少なくて、西11丁目から西18丁目付近にも足を伸ばして探していました。ところが、たまたまこの辺を歩いてたら、ここの空き物件という貼り紙をみつけてベストな場所だったので、とにかくすぐに電話をして借りる手続きを進めました。後で大家さんに聞いたところ結構、問い合わせはあったみたいでラッキーでした。

-----以前はリサイクルショップだったそうですが、それをカフェにするための内装はどうしたのですか?

    そのあたりは、友人でデザイナーのTYPHOONとTUMAC DESIGN FACTORYがプロデュースしてくれて、ファブリックとウッドを基調としたインテリアは50年代〜70年代のアメリカ、ヨーロッパをイメージして作ってもらいました。きっちりと洗練された感じじゃなく、くつろげる雰囲気を作りたかったのです。私の自宅の時計とか、照明をお店に置いたりしています。おかげで、自宅の部屋になにもないんですけど(笑)。



-----カレーについて教えてください?

    うちのカレーは万人受けする味で皆に食べやすい、といった感想をいただいています。20種類以上のスパイスを調合していますけど、そんなに強いクセはないので、スープカレーが苦手な方でも食べやすいと思います。なぜ、カフェでカレーかというと、カレー屋さんでありながら、お茶やお酒を楽しんで長居もできるお店ってイイじゃないかな、と思ったからです。夕方まではカフェとして使っていただいて、夜は居酒屋さんみたいな感じでも利用していただければ、嬉しいですね。カレーをちょっと食べたいし、お酒も飲みたいし、カレー以外の物も食べたいと迷った時に「ouchi」を思い出して来ていただきたいです。

-----カレー以外の食事のメニューも充実しているみたいですね。

    定食屋さんとしても使ってもらえるように「茶碗めし」という白いご飯とみそ汁のセットがあるので、単品のメニューを頼んでもらえれば、おひとりでもお食事ができるようになっています。定食屋さんって、男の人がひとりで食べに来るイメージがあると思うんですけど、「ouchi」は女の子がひとりで来て定食が食べられるようなお店にしたいんです。ひとりでもデートでも使えるカフェ&定食屋さんを目指しています(笑)。これからはおつまみになるようなメニューも増やしていきたいです。

-----では、具体的におすすめのメニューをいくつか教えて下さい?

    コロッケの「うちのコロスケ」は安くておいしいですよ。「豚天角」は豚の角煮を天ぷらにしてポン酢しょうゆとつけだれで食べる料理で人気があります。「ハンバーぎゅー」というのはハンバーグを牛肉で巻いてトマトソースで食べます。ケーキも日替わりで2種類位用意しています。セットで飲み物もついて600円です。ランチはカレー3種類と洋食をメインにしたワンプレートと、男性向けに定食もあります。ご飯と味噌汁と3、4品おかずがついて800円です。これも飲み物がつきます。ランチは近所の会社の方などに毎日でも来ていただけるようにいろんなメニューを用意しています。そのあたりはカフェというより食堂ですね。

-----パーティとしても使えるそうですね?

    21席ありまして15人以上でしたら貸し切りできます。スペース的にホームパーティにちょうどいいサイズだと思います。バースディパーティや、ちよっとした集まりにご利用ください。

-----最後に読者にメッセージをお願いします。

    暖かいごはんとおかずをご用意していますので、お友だちの家に来るような感覚でお気軽に遊びにきて下さい。お待ちしています。


カレー&ごはんカフェ[ouchi]
札幌市中央区南3条西7丁目7−26(狸小路のはじっこ)
Tel&Fax 011.261.6886
営業時間(不定休) 
11:30 - 23:00(ラストオーダー22:00/日・祝日20:00まで)
ランチタイム 11:30 - 14:30

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045新しい笑い、新しい体験「scherzo」


Photograph by Asami Hosino 

新しい笑い、新しい体験
関東ノリでも、関西ノリでもない新しい笑いだね」と、京都のクラブ「メトロ」公演にて感想があったという、札幌在住の加賀城匡貴による映像を中心としてステージ「スケルツォ」。

    2月1日(土)からの今回で4回目の公演は、札幌、京都、東京でおこなわれる。公演直前の彼に話しを聞いてみた。
*本取材記事はニュメロデューが発行している札幌市内を中心に配布しているフリーペーパー、「マグネット」よりの転載です。便宜のためアップしました。
Shnichi Ishikawa NUMERO DEUX

NUMERO DEUX SPECIAL 045 scherzo
Interview Masaki Kagajo(scherzo) / 取材日時:2003.01.11(sat) 11:00-12:00
取材協力:Ouchi / Interview by NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.

加賀城匡貴(スケルツォ) インタビュー

    「高校を卒業をしたぐらいから「お笑い」をしたいなぁ、というのは漠然とあったのですよ。」


----- 表現のアイディアはどこから生まれてきますか?

    仕事をしていたり、散歩をしていたりすると、突然思いつくんですよ。そうしたらすぐメモしますね。例えば「砂防ダム」という言葉が思い浮かんで、なんか良い響きだなぁ、と思ってメモします。その段階でなにか具体的な表現が思いつく訳ではありませんが、後々、スケルツォのアイディアがそのメモを見て思い浮かぶことはありますね。日々思い浮かぶ単語から、発想が生まれるんです。

-----表現の活動を始めるキッカケを教えてください?

    人と同じなのが嫌な性格かもしれません。高校を卒業をしたぐらいから「お笑い」をしたいなぁ、というのは漠然とあったのですよ。そして、大学入試に失敗して、その時に親が「大学とは違う4年間もあるんだぞ。それを探してやってみろ」と言ってくれたんです。そこで自分の価値観の変換があって、大学に行かなくても自分の興味のあるコトを追求する4年間もあるんじゃないか、と思ったんです。「お笑い芸人」以外の方法で、自分独自の「笑い」の表現方法を探すためにテレビ、ラジオの仕事を制作スタッフとしてやってみました。そして自分でやりたい表現が映画だと感じてイギリスの映画学校に行ってみることにしたのです。

-----映像を作ることについて馴染みはあったんですか?

    もともと親類からもらったヴィデオカメラを使って友達と遊んでことがあって、それが「笑い」を映像にパフォーマンスを加えた表現をやりたいな、という現在のアイディアに結びついたかもしれません。高校卒業を記念して友達とママチャリで親類の旭川まで行ったんですよ。その様子をロードムービーふうに撮った映像が、はじめての本格的な映像作品ですね。そしてそれをコンクールに応募して、「大林宣彦のふるさとビデオ大賞(97年)」を受賞したんですよ。その時、大林監督が「この人は撮りたいことがあってカメラがある訳ではなくて、楽しい出来事の間にたまたまカメラがあったんだ」と言ってくれて、それは今でも心に残っています。それは本当に僕の気持ちで、だから映像作家を意識したことはないんですよ。

「ステージには、DJとナレーターがいて、映像に言葉をつけていく、という形ですね。」

------イギリスの学校はどうでしたか?

    イギリスの学校では、コースがあって、語学の心配はあったんですけど、僕は監督希望で学びました。映画の歴史を学ぶ授業と、プロの人のセミナー、グループで実際の映画製作をおこなう授業がありました。その時僕は凄く視野が狭くて、他人影響されたくなくて、歴史を学んだり、確立された技法を学んだりするのは嫌だったんですよ。ところが、実際授業は歴史、技術が中心で、まわりの学生も「あの映画、あのシーンの撮りかたを学ぶ」という感じで、その時は違和感を感じてしまって、一年で中退してしまいました。

-----「スケルツォ」を初めておこなった時のことを教えてください?

    やったキッカケというのは、あるバンドのライブに行ったんですよね。そこで思ったのはなんで、みんなライブの時、右にギターがいて、真ん中がヴォーカル、ベースが左、ドラムが後ろなんだろう。なんで、決まりきった形でやるのか。少しでも変えてみたら、おもしろくなるのに、という気持ちが盛り上がってきて、よし、一度自分のやりたい表現をやってみよう!と思ってやったのが第一回目のスケルツォなんです。

    映像+ライブパフォーマンスというスタイルは最初から確立されていました。ステージには、DJとナレーターがいて、映像に言葉をつけていく、という形ですね。具体的な例としては、ステージに電話を置いて、映像はテレビ電話のカクカクした映像で、やりとりをしながら、映像は外に飛び出して、話し相手がどんどん遠くの町へ行く、というのをやったりしましたね

-----時計台ホールでおこなったのは理由があるのですか?

    場所選びとというのは重要だと思っていて、この劇場でやるイベントはこんなジャンルとか、先入観のイメージのつかないところでやりたかったのです。そういう意味で時計台ホールを選んでみました。初イベントながら席はいっぱいにすることができました。友人、知人ばかりでしたけどね。

     

     

    「メトロ」で公演をおこなうことによって、札幌という地元でやっていくヒントがみつけたい思ったのです。

-----スタッフは何人ぐらいで、どのような人たちですか?

    スタッフは10人ぐらいです。常に僕のそばにいた人たちで、昔からつき合いがあるので、「スケルツォ」を初めてやるときも、安心できる部分もありました。彼ら、決して映像に詳しい訳ではないですし、イベントをやることについては素人です。でも、彼らとの作業がやりやすいのは、僕の指示することについて、その意味とかを説明しなくても、やってくれるんですよ。結果や意味について、できあがりまで待ってくれます。完成して、意味が「わかった」という人もいるし「わからない」という反応もありますね。

    その人たちをふくめて「スケルツォ一座」という訳ではないんです。「スケルツォ」は僕の作品であり、ブランド名です。服で例えるなら、僕は「スケルツォ」のデザイナーで、スタッフは素材、モデルという感じですね。自分個人のプロジェクトで、スタッフも流動的ですが、相互関係の中で面白いものが出来上がります。一緒にやるスタッフはとても重要です。

------「スケルツォ」は前回から道外でもおこなっていますが、東京ではやらないで京都でやっていますよね。その理由を教えてください?

    全国でやりたいですが、東京でやりたい!という気持ちはそんなに強くはないんですよ。それ以外の地方都市でやることのほうが興味がありますね。僕は東京って特殊な感じがするんですよ。違う国でやるような感じがします。今回は東京でもおこないますが、それほどそこでやる気負いのようなものはないですね。

    それより京都のほうが興味があります。会場の「メトロ」はイギリスの学校で知り合った人に教えてもらったんですが、京都のクリエイターの人って東京に出たがらなくて、地元でやっていくという意識が強いらしいんですよ 地元に独自のカルチャーシーンを作ろうという意識が強くてその中心にあるのが「メトロ」なんですよね。

    ここは基本的にクラブなんですが、ステージなどもおこなえるスペースです。メトロでやりたかったのは、僕は札幌に住んでずっとやっていきたい、という気持ちがあって、そのために地元京都のカルチャーに愛着をもって重要な場所となっている「メトロ」で公演をおこなうことによって、札幌という地元でやっていくヒントがみつけたい思ったのです。

    だから、東京よりも地元にこだわっている京都でやりたかった。 実際、知人のほとんどいない場所でのイベントというのは、動員の部分で心配でしたが、予想以上のお客さんに集まってもらえました。見知らぬ 表現への関心の高さを感じましたね。。そして、「関東ノリでも、関西ノリでもない新しい笑いだね」という感想をいたいたのが印象に残っています。でも、北海道ノリとも異なる、僕個人としての「笑い」の表現ができたと感じました。

-----今回のスケルツォのスタイルを教えてください?

    今回は従来のスタイルを基本にしながらも、僕のイラストなどの「静止画」を中心にします。動かない「絵」にサウンドやナレーションをつけることによって、どれだけ世界を広げていけるのか、というのにトライしてみようと思います。

----では、最後に読者にメッセージをおねがいします。

    僕は高校卒業して4年間で自分にとっての「笑い」の意味が変わったんです。それまでは、単に笑えるものが好きだったですが、今は物事をちよっと視点を変えることによって、生まれてくる心の動きというのも「笑い」になるんじゃないかな、と思ったのです。「お笑い芸人」の笑いとは異なる「笑い」を知ったと思います。そして、僕が今、その「笑い」と感じるものを表現しているのが「スケルツォ」なんです。来ていただいたお客さんにそのあたりを感じでいただければ嬉しいですね。


「スケルツォ」公演スケジュール

札幌 アーバンホール(中央区南3西4アーバン札幌ビル Tel.011-221-2537)
2003年2月1日(土)開演/20時30分
2003年2月2日(日)1回目開演/15時30分 2回目開演/18時30分

京都 京都クラブメトロ(京阪丸太町駅2番出口途中 Tel.075-752-4765)
2003年2月8日(土)開演/18時30分

東京 東京国際フォーラム映像ホール(丸の内三丁目5-1Dブロック Tel.03-5221-9000)
2003年2月10日(月)1回目開演/17時30分 2回目開演/20時30分

東京 日仏会館ホール(渋谷区恵比寿3-9-25(恵比寿ガーデンプレイスそば) Tel.03-5424-1141)
2003年2月11日(火)1回目開演/15時30分 2回目開演/18時30分
※開場は30分前です。

全席自由 2,000円(チケットぴあ・ローソンチケットで販売)
スケルツォ ウェブサイト http://www.scherzosketch.com/


         

         

               


     




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トルプルなのか。

夏。この季節のソロ活動といえば、ひとりアイスクリーム(男限定)。あまりにも記憶に残らないランチを食べた後、デザートに食べる。GO。オーダーするために店員さんに声をかけると「トリプルでよろしいでしょうか?」と言われてひどく動揺する。よろしくない!僕はタブルだって、そんなに食べたことはありません。静かにシングルでオーダーする。でもコーンは高いやつを。ひとりで食べながら、デートというシュエーションには、2人でアイスを食べる、というのが出てくるなと思う。その気分になんら感傷もなく、ひとりでウマイなと思うのは少々問題だろうか。

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044 TV Director「田中智人」

     



    イ ン タ ビ ュ ー の あ る A . M .

    土曜日のSOSO CAFE。お昼前。数日前から急激に寒くなってきた。外の空気がとても冷たい。考えてみると 午前中のインタビューというのは珍しいかもしれない。今、世の中の夜は長く遅い時間もけっこうドタバタ落ち着かない雰囲気がある。でも早朝から続く午前中は静粛で美しく感じる。

    来年1月よりTVhにてクリエイターをテーマにした新番組「WHAM!」の担当ディレクター田中智人にインタビューしてみた。

    ここ数年、「クリエイター」というコトバは一般にも広く定着した感がある。ある種の「目新しさ」が失われている状況のなかで、クリエイティブを全面に押し出すのではなく「テレビはあくまでマス・メディア。だから、番組は誰にでも楽しめるエンターテイメントでなければならない」と言い切る彼のディレクションの「クリエイター番組」に期待したいし、この地札幌でのクリエイターの紹介の場として応援したい。
Shnichi Ishikawa NUMERO DEUX


NUMERO DEUX SPECIAL 044 WHAM!"Thats's Entertainment"
Interview With Tomohito Tanaka(TVh)
取材日時:2002.012.7(sat) 12:00-13:00
取材協力:SOSO CAFE
Interview by NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.

田中 智人(TVh制作部ディレクター) インタビュー

「クリエイターだけのための番組にはしたくないですね。TVというのはマスメディ アですから。エンターテイメントをやりたいです。良い意味で」

-----簡単なプロフィールと、今回番組の担当ディレクターとなったいきさつ教えてくれ ますか?

    僕はもともと東京の出身で、大学を卒業してマスコミ志望で就職活動をしてTVhに入 社しました。今年で5年目です。入社時は編成部にいて、そこで番組の買い付けとか、広報の仕事をしていました。 そこで仕事をしていて、自分としては、今までのTVhのスタイルを変えたいという気 持ちがあって、いろいろ考えていました。

    そのアイディアが具体的な形になった出来事 自分のその気持ちが具体的な形になったキッカケは、僕が担当していた時間帯の中に 午後のロードショーのオープニング映像というのがありました。これが、ちよっと今 の時代にこれはないだろう、という古臭いもので、これをなんとかしたかった。

    そして、友人を介して市内のデジタル・クリエイター系の専門学校の学生さんに映像を頼みました。そして、とても良いものができたんですよ。 これは結果的に、まだクリエイターのタマゴの学生さんが、マスメディアで作品を発表できたわけで、凄くおもしろいことじゃないか。いつか制作に移ったら、札幌の若いクリエイターの作品を紹介できるような番組を作りたいなぁと思いました。

-----「良いサイクル」を作りたい。
             

    同時にその経験で感じたことは、専門学校にいけば、いろいろな作品のコンテストの ポスターを見ることができます。でも、それはコンテストに応募する人には知られていても、一般 に人にはなかなか知られないのが現状で、内輪の中で発表しあっている 印象を受けました。これはよくないのではないか、と感じたのです。

    そこで、TV番組というマスメディアでそれらのクリエイターの作品を紹介すれば、エ ンドユーザーである一般の人から、または将来的なクライアントの目にもふれること によって、話題になったり、仕事にもつながるような「良いサイクル」が作れるんじゃないかな、と思いましたね。

-----企画がみとめられ制作部になって

    そんなことがあって編成部にいたときから、番組についての企画書を作っていたのですが、 今年制作部に移って、上からのゴーサインが出ました。 自分の発案で若きクリエイターを紹介する番組を制作するチャ ンスが与えられました。

    まず、やりやすいことからはじめようと最初はCMを作ろうと思いました。そのCMはTVhものでもいいのですが、できれば、どこかの企業がスポンサーになって、TVhが仲 介してクリエイターが作品を作れば、結果、先に言った「良いサイクル」が作れると 思ったのです。

    そこで、営業の人や、代理店の人にいろいろ探してもらったり、手さぐりでスタート しました。ところが、代理店経由で、高田屋、暖中、などの飲食店の展開で知られるタスコシス テムが、クリエイターを紹介する番組のスポンサーとして興味を持っているという話が来ました。

    番組の内容のプレゼンをすることになって、学生クリエイターがタスコのお店になん らかの形で関与する企画をやりたいと思いました。

    無難なところでは、飲食店ですか ら、調理系の専門学校の学生によるメニューの提案とかが思いつきますよね。でも、 僕はどうせなら、タスコの飲食店の店舗デザインを、いくつかの学生チームで対抗してプレゼンで競ってもらう様子のドキュメントという内容を提案しました。

    すると、それがとおってしまって、思いもよらないビックスポンサーがついて、しかも学生に店舗を作らせるという大企画をやることになって、嬉しい反面 。もの凄いプ レッシャーですよ。まかせられる店舗も途方もない物件なんです。このあたりが、番組の企画が具体化されるまでのいきさつです。

   
Design by extract



-----では、具体的に番組「WHAM!」の構成を教えてください

    はい。1月13日(月)より0時4分から45分までで、週1回CMを除けば正味30分の番組です。

    内容は、まず、先に紹介しました「デザイン・レストランプロジェクト」で、これはメインにな りますね。 この企画の原点は、例えるなら「ガチンコ」か「浅ヤン」なんです。それは、僕はマ スに対してアプローチは重要だと思っているので、この番組は若者のエンターティメ ントとして作っていきたい。同時にチャンレンジ精神を煽るようなコーナーにしたいですね。

    「FACE」では市内の自立して仕事をしている人たちをとりあげます。第一回は若手女性フォトグラファーの予定で、若者がリアルに感じさせる存在を紹介します。

    「タワーレコードのコーナー」もあります。店員さんに今流行っている説明してもら うものではなくて、店員さん自身が好きで、推薦できるものを紹介してもらうコーナー にしてもらいたいと思ってます。重要なのは、メジャーな流行を説明してもらうことは ない。ありきたりはない店員さん個人のこだわりを教えて欲しい、と頼んでいます。

    「ポピーザぱフォーマー」というアニメを放映します。これは東京で制作されている 番組 なんですが、あえて本番組内でやる理由は、もし単独で放映するとすれば、深夜のか なり後ろのほうでしか放映できないからです。僕は番組すべてをローカル制作にこだ わるつもりは全然ないしおもしろい番組を観やすい時間帯で提供することも重要だ と考えています。

    「イメージガールポスターコンテンスト」これは一般募集したイメージモデルの写 真 を素材にポスターをデザインしてもらう企画です。応募作品は、サイトや番組などで 紹介され、投票してもらいます。そこで、優秀な作品には実際のポスターとしてリリー スする予定です。


デザイン・レストランプロジェクトでプレゼンをおこなう学生クリエイター

     

-----では、最大の目玉、「デザイン・レストランプロジェクト」 についての制作の様子を教えてくれま せんか? 制作の最初からお話しますね。

     

    番組の企画がスポンサーよりオッケーが出たのが、1 1月なんですよ。1月スタートの番組のメイン企画が、そこから制作スタートすると いうのは通常考えられないのですが、いろいろ事情があって、やることになりました。

    とにかくチャンレンジする学生クリエイターを集めなければなりません。 もうある番組なら、その中で告知すればいですが、それはできないし、今から募集チ ラシまいて回収して判断する時間もない。もう自分たちスタッフ計3人で走りました ね、凄い話ですよね。

    そこで、結果、大学、専門学校の学生さんが。3名1チームで6チームが本企画 で、タスコにプレゼンをしてもらい最終的に1チームもデザインが採用されて本物の レストランがオープンする訳です。


デザイン・レストランプロジェクトで学生クリエイターがデザインのアイデアを落とし込んだ模型


    11月末の収録で、タスコ側から、1次課題として「コミュニケーション・レストラン」 というキーワードから連想する店舗コンセプトの提出」が求められました。

    現在学生チームは2次課題に取り組んでいますが、当然のことながら、いくつかのチームは姿を消しています。課題の発表から提出までの期間がかなりタイトなため、どのチームも合宿状態で取りくんだようです。

    デザインのアイデアを落とし込んだボードや模型が登場し、そのクオリティの高さには目を見張るものがあります。 課題の発表は、タスコ本社の会議室でおこなっています。

    タスコの本部長と、設計会 社の担当者を相手に学生グループのやりとりはまさに「ガチンコ」という感じで、見 応えのあるものだと思います。 現場は楽しんでやってます。編集作業はプレッシャーですけどね。

    今の学生はヤル気 のないようなイメージがあるかもしれません。でも、違うと思います。誰かがしかる べき機会を与えてやれば凄くやれるんですよ。 僕は彼らにこの番組を利用して欲しい。今後社会で出たときに、この番組に参加した こと履歴書にくっつけて就職活動に役立てるぐらいのことをやって欲しい、といって います。

    次の収録では2次課題にとりくむ姿も撮りたいですね。ただ、平面図を書いていると か、パソコンを操作している姿を撮っても、そんなのはみんな同じですから、やって もしょうがいない。 タスコの店に研究に行くチームがあるなら、その様子を撮影したり、海外の資料とか を調べているような様子や、話し合いのなかでケンカしているような部分もとらえて いきたいですね。



-----番組制作についての基本的な姿勢を教えてください?

    こだわりたいのは、なによりも人間的な側面をテレビで伝えていきたいんです。プレゼ ンの内容を詳しく紹介するより、学生とタスコの担当者とのガチンコなやりとり観せ たい。

    怒りや、喜びや、悲しみのリアルなドラマによって、「クリエイター番組」と いう看板が不用な観ごたえのあるものにしたいんです。 地場の学生が地場の企業で作る企画だから地元の人にも親しみやすいですよね。

    「WHAM!」はエンターテイメントだけど、意義のある美しいことだと思う。この番組を 通じて、学生クリエイターと企業がつながったりするのを期待しています。

-----田中さんは、そのスマートな外見から、これだけのパワーはどこから来るのだろうか?

    自分が楽しいからですよ。それだけですね。 それに札幌ってとても魅力的な街なんです。僕はもともとここの人間ではないので、 よくわかるのですが、道外の人に「札幌」のイメージって凄くいいんです。東京のク リエイター関連の人にも「札幌好き」の人って多いですよね。

    現実には、経済の空洞化かとか、不景気とかで、新しいことをやりたければ、「やっ ぱり東京じゃないと」という話もよく聞きますが、僕は「ますます札幌でいいじゃな いか!」と思っています。札幌に住むみんなが愛着を持てるような番組を作っていき たいですね。

     

     

「WHAM!」(ワム!)   
2003年1月13日(月)スタート。毎週0時04分〜45分
  (協力) DIGITAL HOLLYWOOD ,札幌デジタル専門学校, 札幌デザイナー学園 ,道都大学 ,北海道東海大学,テレコムセンター(順不同)
(★2007.9.1-現在放送終了)

TVh website                           http://www.tv-hokkaido.co.jp/









   

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タランティーノ

「キル・ビル」は劇場で観た。「2」は気がついたら封切りが終わっていて、しばらく忘れて、そして今やっと「2」を観た。うーん、どうもおもしろくない。同じようなおもしろくなさは前作でもあった。本作でタランティーノが狙った「ツボ」が僕に合わない感じ。

マニアックな部分はかなりコアだし、それを気にしないで単純に楽しめるデート向けムービーにもなってないと思う。本作を楽しめる人ってとっても少ないように思ってしまう。それは考えすぎだろうか。前作の「ジャッキーブラウン」が少々地味ながら気の利いた良作という感じだったので、本作では派手派手にしたのか。すると次作はまた地味めの良作なるのを期待。でも、ユマ・サーマンが好きなので最後まで観たよ。

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043 グラフィックデザイナー「鈴木直之(TYCOON GRAPHICS)」


dir:TYCOON GRAPHICS   

   

T R I B U T E

   

トリビュートされるというのはクリエイターにとって最高に名誉なことではないだろうか。

    「超センスないとできない」といわれるテリージョンスンこと湯村輝彦によるポップでエロな「へたうま・イラスト」。それに尊敬と賞賛を惜しまない豪華クリエイター、信藤三雄(制作総指揮)、伊藤桂司、常盤響、ヒロ杉山、タイクーングラフィックスの5組がそれぞれのセンスを発揮した湯村氏に対するトリビュート・ムービーを作りあげた。

    本作をリリースするのは、国内外のクリエイティブなDVDタイトルをリリースしているnowondvd.net。そのラインナップはあなたのクリエイティブ魂を刺激し、または心に豊かさをあたえてくれるアーテステックなタイトルが揃っている。それらはサイトでも紹介されていて、オンライン販売もおこなっているので、ぜひチエックしてみて欲しい。

    本作の参加クリエイターであるタイクーングラフィックスの鈴木直之にインタビューをおこなった。他の4組のアーティストの画像をフィーチャーしながら紹介していく。

NUMERO DEUX



NUMERO DEUX SPECIAL 043  "T R I B U T E"
Interview With Naoyuki Suzuki(TYCOON GRAPHICS)
取材日時:2002.09.6(fri) 15:00-16:30
取材協力:nowondvd.net、TYCOON GRAPHICS
Interview by Masashi Osaka
NUMERO DEUX Copyright.

鈴木直之(タイクーングラフイックス)インタビュー

湯村さんの作品を見たのは中学校の時、雑誌「ポパイ」の表4の広告だと思いますね。イラスト書いて雑誌社に投稿してました。


----- 今回、本DVDに参加したキッカケを教えてください。

    僕がもともと信藤さんのところで何年か働いてまして、その縁で声をかけてもらったんです。

    ずっと湯村さんのイラストが好きだし、今も尊敬してます。ぜひ参加させてくださいという感じでした。

    一緒に参加したヒロ杉山くんは学生時代からの友達でその頃彼は湯村さんのところでバイトをしていたので、僕も何度かイラストを見てもらったりしてました。

    神様のような存在ですね。信藤さんも湯村さんのことをすごく尊敬していると思います。


dir:MITSUO SHINDO

-----その魅力を教えてください?

    モチーフ(人や群衆)は昔から全然変わっていないんだけど、いつ見ても新鮮でファンキーなんですよね。

    テクニカルな点からいくと初期のパントーン貼りの色付けから、フォトショップ加工の色付けまで、トーンの変化はあるにせよ、シンプルな線画の持つ迫力と、いい意味で隙のある感じがあって、「ウワーヤラレタ、カッコイイ・・。」と絵を見るたびに思います。


dir:HIBIKI TOKIWA  

-----湯村さんといえば「ヘタうま」とよく説明されますが、それについてどう思いますか?

    「ヘタうま」は超センスがないとできないと思います。そしてヘタうまというルールを作ったという点で、「イラスト界の父」ですね。



dir:KEIJI ITO

-----タイクーンにおけるデザイン・ポリシーについて、湯村さんから影響を受けたことはありますか??

    いっぱいありすぎて一口には言えないのですが、湯村さん御自身からは日本の「粋な人」や「潔さ」とか、イラストからはPOP ART的解釈、ヘタうまなデザイン、音楽(SWEET SOUL),とか、きりがないほどインスパイアーされてます。

    さらに湯村さんといえばエロの神様でもあるので、それにちょっとでも近づきたい(笑)、というのはあります。

    昔、湯村さんに「カッコいいぞ!」って言われるとカッコ悪いぞ、と言われたことがありまして(笑)。

    だから、表現の基本としてポジティブかつクールで、よく見たらバカなことをやっている、というのを追及したいし、自分達の作ったものですこしでも見た人が元気になってくれたらいいな、というのはあります。

    仕事をしていると、気がつかないうちに自分でワクやテリトリーを作ってしまい、その範囲の中で満足しがちになるので、その基本は忘れないでやりたいです。


dir:HIRO SUGIYAMA

-----今回のトリビュート作品を制作する上で意識したことを教えてください。今回のポイントとしては、ファンキー・エロにしたいなぁと思いました。

    それと今後のプロジェクトで今回のキャラクターを描いた中代拓也(TYG)のイラストを使い*TyGunというブランドを作って、今月から都内を中心に定期的にフリーペーパーを配付していく予定です。興味のあるかたはTyGun.comまで。








*TyGun 2002年秋よりスタート。謎のキャラクター軍団=TyGUN(タイガン)が"TyGun Pack"として渋谷を周辺のブック・ストア、レコード・ショップ、カフェなどに毎月無料で配付。さらに、"TyGUN BOX"に入ったTシャツを代官山のモダンファニチャーショップ:STITCHの2階に設置した"TyGun VENDER"(自動販売機)で限定発売される予定。注目していきたいプロジェクトである。http://www.tygun.com


    A Tribute to Terry Johnson:PILLOW TALKS DVD The Pillow Talkers are keiji ito,mitsuo shindo,hiro sugiyama,tycoon graphicd,hibiki tokiwa

   

PROGRAM
TYCOON GRAPHICS|熟男テリ−2本勃ち”
HIRO SUGIYAMA|“STYLE KING"
KEIJI ITO|“EREC-TRONIC KINKY MUFF-IN"
HIBIKI TOKIWA|“BLOW FLY”
320 SHINDO|“SEXUAL HEALING”
※ボーナストラックで、幻のPV“Terry Johnsonのテーマ”入り!
監修:信藤三雄 (C.T.P.P.)
参加メンバー:伊藤桂司,信藤三雄,ヒロ杉山,タイクーングラフィックス,常盤響
価格:3,900円(税抜)
収録時間:約57分
品番:NODA-0001
音声:ドルビーデジタル2.0chステレオ
特典:参加クリエイター紹介、“テリーのテーマ“のビデオクリップ、湯村輝彦の書き下ろしB2サイズポスター付き
http://www.nowondvd.net/
(C) MAINICHI COMMUNICATIONS INC. 2002 / (C)NOWONMEDIA, INC. 2002














   

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朝4時

僕は朝型です。4時30分ころに起きています。朝型の人には今の季節きっとみなさん嬉しいと思います。なぜなら4時ころでも日が昇って明るくて、日中のようだけど、温度は適度に涼しくて快適。そして静か。この時間は本当に好き。

朝型になる方法は「早く寝る」これにつきると思う。僕は大体22時くらいには寝てしまう。もちろん、状況によっては深夜まで起きていることもあるけど、生活の基本パターンとして22時ころに寝ることにしている。基本パターンにすれば時々、夜中に寝るような事態になってもほぼ朝4時とか5時に起きることができる。
眠いですけどね。ただ、実際問題、寝る時間は自分だけでは決められないことだと思う。朝型にこだわることなく、自分が一番、邪魔の入らなくて集中できそうな時間というのを考えて、そこを大切な時間として活用していくのも良いと思います。

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042b 造形作家「ミヤタケイコ」+音楽アーティスト「ハマサトケンタロウ」


E X I S T E N C E

    奇妙で、そして優しげな存在感…ミヤタケイコの作品から受ける印象はそういったものだ。そのデザインは、決してわかりやすい愛想の良さはないものの寡黙で信用できるクリーチャー、と肌で感じるの僕だけではないと思う。家に帰ると「BLACK BOX」(上写真)が部屋でおとなしく、待っているという生活も悪くないと思った。

    SOSO CAFEで、エキシビションをおこなったぬいぐるみデザイナーミヤタケイコとその展示用のサウンド・トラックを作ったハマサトケンタロウ (ニッポニア・エレクトロニカ)にインタビューしてみた。  

    text&Interview NUMERO DEUX


NUMERO DEUX SPECIAL 042b "EXISTENCE"
Interview With Keiko Miyata & Kentaro Hamasato
取材日時:2002.09.1(sat) 18:00-20:00
Interview by NUMERO DEUX
Photograph by NUMERO DEUX Art Direction & Design:NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.

Interview with Keiko Miyata
ミヤタ ケイコ インタビュー(ぬいぐるみアーティスト)

-----簡単にプロフィールを教えてください?

    学校では油絵を学んでいました。卒業してから人形劇団で人形を作ったりしていて、そのうち就職のため、ぬいぐるみの会社に入社しました。もともと、ぬいぐるみが大好きという訳ではないです。会社ではぬいぐるみの型紙を作ったりイラストを立体にしたりする仕事をしていました。

-----ぬいぐるみを作ることについて?

    ぬいぐるみを作るようになって立体の仕事をしていくうちに立体で表現することが楽になってきて、逆に絵をあまり描けなくなってきました。絵で抽象的なことを描こうとすると説明的な絵になってしまって、やりにくいのです。今は、立体のほうが簡単にできるような気がします。

-----デザインはどうやって考えるのですか? 

    興味のあるものを写真にとっておいたり、思いついたことをノートに書いておいたりします。そして、いろいろなアイディアを頭の中のスロットマシンでまわすのです。まわしておいてもしょうがないので(笑)。適当なところで止めて、アイディアを形にしていきます。

-----自分の作品についてコメントをお願いします

    「BLACK BOX」のようにこんなに大きいぬいぐるみを作る人は、他になかなかいないと思います。存在感がありすぎておかしいなぁ、と思うし、そこが面白さだと感じます。

-----今回、ハマサト氏に音楽をつけてもらったきっかけを教えてください?

    以前から彼のイベントを観に行っていました。何か機会があったら一緒にやりたいなぁ、と思っていました。彼に自分のぬいぐるみをイメージして音楽を作ってもらってそれを聴いてみると、「こんな風に感じてるのか」と新たな発見がありました(笑)。

----------今後の活動について教えてください

    もっと巨大なものを作りたい(笑)。それと、アニメーションにしてみたいですね。ぬいぐるみ以外のものも作っていきたいです。

Interview with Kentaro Hamasato
ハマサト ケンタロウ インタビュー(ニッポニア・エレクトロニカ)

----- 簡単にプロフィールを教えてください?

    僕は今、33歳です。音楽活動のキッカケは、16歳の時、「東京グランギニョル」というアングラ系の劇団を観て、衝撃をうけて入団をして、舞台音響の担当になりました。既成の音楽を編集してそれを舞台でかける裏方の仕事です。25才迄約9年間やりました。元々音響さんだったそこの座長の影響で、SPKとかヨーロッパのアヴァンギャルド・ミュージックをよく聴いていましたね。

-----自分でオリジナルのサウンドを作って、現在のような活動を始めるようになった経過を教えてください?

    座長が劇団を解散して現代美術の活動をはじめた時、パートナーとしてエキシビション用の音楽を打ち込み/サンプラーでオリジナル・サウンドを作るようになったのです。この時26歳くらいだったと思います。

    そして、そのうち舞台に関わっていた友人達と面白いことやりたいね、というノリでクラブ・パーティも始めました。96年頃からです。思いついたらやる!という不定期な感じだったので、パーティ名は「イレギュラー」にしました。(笑)内容としては、ライブ、映像、パフォーマンス、ダンスなど複合的なアート・イベントでしたね。

-----ミヤタさんとコラボレーションすることになったきっかけを教えてください?

    ミヤタさんとは9年前に舞台の仕事で一緒になったことがあるのですが、実質的には5年くらい前の「イレギュラー」からのつきあいになります。それからミヤタさんの展覧会もよく観に行っていて、一緒に何かやりたいねと以前から話していて今回、やっとコラボレーションすることになりました。

    僕は個人的にもミヤタさんの作品が大好きなんです。キッチュという言葉だけには収まらなくてフリークな感じ、そして暴力的な匂いがするところに魅力を感じますね。

-----現在の活動名義「ニッポニア・エレクトロニカ」の今後の展開を教えてください?

    今のような活動スタイルになったのは、もともとやっていた舞台音響が孤独な作業だったので、もっといろいろな人と関わって活動したかったからです。なので、今回のようにエキビション用のサウンドといった、コラボレートをたくさんやっていきたいですね。

    自分が作る音は今流行っている洗練されたエレクトロニカと違うと思います。そういった今ふうのものを作りたいけど、ルーツがアングラなので生々しくなってしまうのです(笑)。

    なにか新しいものを作ろう、と無理をするより昔の舞台での記憶をイメージして音にしてみたり、今迄の経験を最大限に活かして音楽を作っていきたいです。


ミヤタケイコ サイト
http://www.h3.dion.ne.jp/~k-miyata

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近づきがたい。

ニコール・キッドマンというと、普通にキレイで人気のある女優という感じですが、僕はそれほど好みではないのです。あんまり主演作は観てないけど、知的な感じの女性役が多いような気がする。思いつくのは「アイド・ワイド・シャット」と「アザーズ」ぐらい。両方とも映画としては好きなのだけど、キッドマンの存在感は希薄に思えた。DVDで彼女主演の「ザ・インタープリター」を観た。

ここでのキッドマンは、そのブルーの瞳と均整のとれたスタイルが写るたびに「キレイだなー」とは思うのだけど、そこがこの作品の最大の見せ場な気がした。サスペンスとしては薄味だし、ドラマとしてはキッドマン演じる主人公は自立した行動力もあるインテリの女性だが、どうも、近づきがたい感じがする。それは僕のコンプレックスなのだろうか。共演のショーン・ペンはさすがに良い味を出していますがキッドマンとのやりとりで、共演による魅力というのも特に無く残念。

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甘さよりせつなさ

マンゴージュースにはひとことある、ということはないのだけど好き。ジュースといえばマンゴー。スーパーに売っているジューシーナ マンゴー (大塚ベバレジ)、これ好き。パッケージはこの手の紙パックジュースの中では、シンプルかつしっとりとしたデザインが良い。

味は2種類。普通のマンゴージュースな「マンゴー」に加えて、完熟前のマンゴーで作った「グリーンマンゴー」の存在が素晴らしい。甘い甘い「マンゴー」に少し浮気したい時に「グリーンマンゴー」を飲むと、すっぱさと同時にせつなさにスリルを感じるだろう。ああ、もう少しで甘くなるのを、今酸っぱいままで!という気分。でも最後は甘い「マンゴー」に戻るのである。カモフラージュに冷蔵庫に並べて置くとカッコいい(かも)。

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041 カフェ「Cafe de biz Cube」




   
 L i f e & C a f e

    お酒が苦手だと、人とちょこっと会ったり、打ち合わせするときなるべくカフェのようなお店がありがたい。内装の趣味が良くて、適度に静かで、食事もできれば嬉しい。そして、なるべく夜までやって欲しい。そういう条件を満たすカフェは大通り近辺なら、「トーコーデンキ」、「イナフ」、「ウーカフェ」、「シナーカフェ」、「黒猫」、「ファブカフェ」、「カフェ ランバン」、「ジンク」「中村楽気店」、「ザジ」などなど、それなりそろっている。

    では、JR駅前近辺だとどうだろうか? まっ先に浮かぶのは「スターバックス」「ミスタドーナツ」「ドトール」のようなファーストフード系のお店が中心になってしまう。嫌いではないが、それではすこし物足りないという方も多いだろう。そんな方々に今年4月にオープンしたカフェを紹介しよう。その名は「カフェ ド ビズ キューブ」。札幌駅北口から5〜6分のところに位置し、23時まで営業、食事もいろいろある、もちろん内装の雰囲気もいい。

    すぐそばに名画座映画館「蠍座」がある、というとピンとくる人も多いだろう。映画の後のお茶にもピッタリの場所だ。

    店長の谷さんにお話を聞いてみた。駅前のスポットとして記憶して欲しい。

    text&Interview NUMERO DEUX

NUMERO DEUX SPECIAL 041 "Life & Cafe" Interview With Cafe de biz Cube
取材日時:2002.07.31(wed) 15:00-16:00
Interview by NUMERO DEUX
Photograph by NUMERO DEUX Art Direction & Design:NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.


Interview with Cafe de biz Cube
カフェド ビズ キュウブ 店長 谷 一徳


-----まだ、オープンして間もないそうですね?

    オープンは4月です。それまで私はここを経営している会社の炙り焼きのお店で働いていました。そして今回このお店の店長をすることになりました。カフェというのは会社としてもはじめてで、最初は手探り状態でしたが、いろいろ準備を進めていくうちに楽しくなりました。ちなみに、スタッフは早番/遅番あわせてホール7人、厨房4名います。

-----どんな感じの方がこられますか?

    お客さんの層はバラバラです。お昼はオフィス街なのでサラリーマンの方がいらっしゃいますが、夜は若い人も来られます。

    このお店は、大きなオフィスビルの1Fにあるところから、ビジネスカフェというコンセプトもあるのですが、こういった内装(写真参照)にした結果、ビジネスの方もそうでもない方も両方来られるお店になっていると思います。また、貸し切りで結婚式の2次会、会社の会合、講演などのイベントにもご利用されています。

-----カフェメニュー以外について教えてください? 

    フードもいろいろ用意しています。ランチ3種類、サンドイッチと丼物とプレートですね。15時以降なら人気があるのがロコモコ丼です。あと、パスタやデザートも用意しています。メニュー的には夜っぽいかもしれません。夜はアルコールも出ますし。

-----ノートパソコンの利用もサポートしているそうですね?

    ノートPCを持ってきていただければ、床やその他にあるコンセントの電源を使うことができます。また、そのPCが無線LANが使えるならアカウントを発行して、インターネットへの接続サービスもおこなっています。

-----最近のお店の様子を教えてください?

    今、夜予約多いです。パーティプランで¥2480飲み放題+料理7品(お二人様より/2時間/要予約)というコースをやっていまして、これで夜の席がほとんど埋まってしまいます。

-----谷さんは音楽が好きだそうですね?

    プライベートでDJもしています。ジャンルとしてはR&Bですね。いろいろなクラブでやってます。DJ歴は6年ぐらいですね。ヴォーグで自分のパーティもやっています。札幌はハウスとソウルが強いですが、これらも原点はR&Bだと思います。

    お店のBGMも実は、私が選曲しています。新しいR&Bは昔のソウルがベースなんですよ。元曲があって、違うヴォーカルをいれたのが今のR&Bで多いですね。レコードは新譜ならおもにシスコで買ってます。レコートで床が抜けそうですね(笑)。

    そういえば、お店にはミキサーとターンテーブルがあるのでDJも可能です。それと、大型のディスプレイもあります。

-----最後にお店のPRなどお願いします。

  ごはんもおいしいと思うので食べに来てみてください。「ロコモコ丼」の他にも、「地鶏の天ぷら」などもおすすめですよ。




Cafe de biz Cube
札幌市北区9条西2丁目ホワイトキューブ札幌1F
Tel&Fax 746-3389
営業時間11:00〜11:00(日・祝日休)










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まわる昼の眺め

駅前のセンチュリーローヤルホテルの一番上23階のレストラン「スカイレストラン ロンド」でランチを食べる。

ここは、円形のお店で静かに一回転して札幌の展望を食事をしながら楽しめる。僕はわりとサクサク食べてしまったのだけど、コースの料理でスローに会話も楽しみながら、という感じだったら展望一周を楽しめると思う。僕は7割ぐらいまで回った感じ。23階という高さは、思ったよりずっと札幌の郊外ほうまで見える。

ビジュアルとしては夜景のほうがきっと美しいと思うけど、昼間だと以前住んでいた琴似や丘珠にあった大きな建物・公園なども特定できて、それもなかなかおもしろかった。

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040 新しい入力デバイス「PowerMate」

   

   

  C o o l D e v i c e

    パソコンをエレガントに操作できればいいと思う。CPUのクロックとか、メモリ容量などの話しとは別次元のことだ。パソコンの入力デバイス、つまりキーボードや、マウスなどは、人間とコンピューターをつなげるもっとも基本的で重要な部分だといえるだろう。

    そして、それらのデバイスは、面倒でややこしい特別なハードウェアの知識も不用なので、自分の好みのものを探してみたり、「このキーボードいいよね」と気軽に話題にできるものだと思う。実際、ショップにいけば豊富なキーボードや、マウスが販売されている。

    でも、既存のキーボードや、マウスの延長線上ではなく、もっとユニークなものが登場してもいいのではないだろうか。今回紹介するマックにUSBで簡単接続できるアメリカンのグリフォン社で製品化されたPowerMateはとても魅力的な入力デバイスだ。

    PowerMateでできることは、マウスやキーボードでも十分こと足りることかもしれない。しかし、底面がブルーに光り、高級オーディオのツマミを思わせるPowerMateを通してマックを操作することはとても贅沢な感じで気分が良い。 こういう感覚もったアイテムはもっと増えて欲しい。

    日本での輸入販売をおこなっているFOCAL POINT COMPUTER,incにインタビューをしてみた。

text&Interview NUMERO DEUX
 



NUMERO DEUX SPECIAL 040 "Cool Device" Interview With FOCAL POINT COMPUTER,inc
取材日時:2002.06.28(fri) 13:00-13:30
Interview by NUMERO DEUX
Photograph by NUMERO DEUX Art Direction & Design:NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.

1.日本でPowerMateの卸しをおこなっている貴社について教えてください?

    もともと14年前にマックの関連の映像周辺機器とハードディスクなどのストレージの輸入代理店としてはじまりました。

    iMAC以降はUSB、Fire Wire関連の周辺機器、映像に関してはプロシューマーむけのものをあつかっています。ひとことでいえば、「映像周辺機器に強いマック屋」ですね。 1999年8月にiMACがデビューしたのは弊社にとっても事業に変化をもたらしました。それは、マックがUSBを採用したことによってその周辺機器をあつかうようになりました。

    優れたアイディアの周辺機器というのは国内メーカーは開発力がないのでなかなかないのです。弊社は海外で優れた周辺機器をいち早く輸入して販売をおこなっています。

2.では、具体的にPower Mateについて教えてください?

    この製品はもともとは長野のデザイン会社が作ったものなんです。グリフォン社がこれを採用して、ドライバーを作って製品化して販売してます。現在、販売代理店として弊社で4000本ぐらい出してますね。

    これはなにかといいますとオーディオコントローラーです。簡単にいうとUSBで接続するヴォリュームなんです。

    だからデフォルトでつかうとマックの音量の調整ができます。iTUNEなどで音楽をプレイしているときに簡単に音量が調整できると。

    そして、デザインが一流のオーディオアンプのつまみのように重厚で美しいですね。底面の部分がブルーに光ります。マシンがスリープしているときは点滅するんですよ。

3.ボリューム以外に使い方もできるそうですね?

    はい。付属のドライバーによってiMOVIE、Fnal Cut Pro、Internet Explolar、の操作ができます。さらにユーザーが新たに好きなアプリケーションに操作のわりつけが簡単にできます。

    このコントローラーは左右にまわるのほかに、押すボタンにもなっているので、いろいろな機能のわりつけが可能なのです。

    「押しながらまわす」というアクションのわりつけも可能なので、最大ひとつのアプリケーションに5つのアクションのわりつけできます。

    具体的な設定としては、パワーオン、クリック、ショートカット、ソフトの起動などができます。

    例えば、押して電源を入れたり(パワーボタンがキーボード上にある機種に限る)。Internet Explolarの進む/戻るを左右のツマミでおこなったりすることが可能です。

4.PowerMateの魅力はそのフォルムと、カスタマイズ性が高いドライバーですね

    そうです。日本には良い周辺機器のアイディアがあっても、そのドライバーのプログラムができて、ユニークな機能を取りいれることができる人材が少ないと思いますね。

    PowerMateはゲームーコントローラーになる予定もあります。ドライバーのアップデートも細かく対応してます。新しいOSにも素早く対応していていいですね。もちろんOS Xにも対応してます。

    グリフォン社は今年のマックワールドの時にブースを出していて、弊社のところにも来たんですよ。

    その時にアップルのCEOスティーブ・ジョブスもふらりと来てPOWER MATEを見て「It's Cool」といってましたよ。

    デザイン的にも今のマックのラインナップに合う感じでしますねPowerBookG4とかにマッチすると思います。

5.最後に会社のPRをお願いします。

弊社は、マックを中心と周辺機器、特に映像関係が強いです。輸入製品では私どももでしか入手できないユニークなもの、便利なものがあります。とりあえず、弊社のサイトのほうをチエックしてみてください。サポートBBSもあります。



Griffin PowerMate
USB接続コントローラー
システム要件:USB標準搭載のMacintosh /Mac OS 9.0.4以降価格:オープンプライス
日本販売:FOCAL POINT COMPUTER,inc
  価格は¥7,980(2002年7月現在)。








 

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意味と無意味

今は、メモとかプラン書きには0.3ミリのシャープペンを使っている。色ペンも好きなんだけど、どうも使い分けがうまくできない。僕は記号とか、色分けとかアンダーラインよりも「メモする場所の書き分け」のほうが大事だと思っている。

スケジュールなり、企画メモに文字としてわざわざ書いてあるものは、すべて意味があり、大事なものでないといけない。スケジュールや企画メモには無意味なことを書くことは避ける。常にアップデートして一見して意味の通るものにしておく。

ただ、無意味と感じる思いつきをメモしておくのは、とっても大切なことなので「思いつきのメモ」を残している。時間のある時に、これを眺めるとアイディアの源になる時は多い。思いつきを捨ててしまうのはもったいない。メモの「意味」と「無意味(今のところ)」の使い分けは、僕にはとても大切なもので、この2つが混在すると企画がぼやけたり遅滞する。

企画がスタートしたら、その企画における「意味」と「無意味」を選別してアクションを重ねていくのが一番大事だと思う。

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039レコードショップ「weird-meddle record」

   

 

  P O S T R O C K

   
 ドタバタと忙しい日々を過ごしていると、レコードショップで、ゆっくりCD、レコード探しをする時間もないように感じる。たまの空き時間にタワーレコード、ヴァージンのような大型店にいっても、ヒット・チャートもの以外のモノになるとなかななか探しづらい。シスコはちよっとクラブよりすぎてちよっと気分じゃない。

    そんな時に「なんかおもしろいモノ聴きたいな」という音楽の好奇心を満たしてくれるレコードショップがあればいいなと思う。好みとしては、ロックのジャンルなんだけど、ロックンロールとか異なるサウンド… ネオ・アコーステック、ニューウェイブ、プログレッシブロック、そして最近ではエレクトロニカもチエックしてみたい…

    札幌の中心部、プリヴィの近くにレコードショップweird-meddle recordがオープンした。ポストロック、エレクトロニカ、ニューウエイブ、プログレなど市内の他店にはないジャンルの厳選されたレコード/CDが用意されている。中古もある。

    ニュメロデューではオーナーの秋庭さんにインタビューをおこなった。ここは営業時間も22時までで、平日も利用しやすい。試聴できるCD/レコードも多い。あなたにあった音楽を探しに行ってみたらどうだろうか?アドバイスもしてくれるだろう。

    text&Interview NUMERO DEUX



NUMERO DEUX SPECIAL 039 "POST ROCK" Interview With Takahiro Akiba(weird-meddle record)
取材日時:2002.06.02(sun) 11:00-12:00 / 取材協力 weird-meddle record
Interview by NUMERO DEUX
Photograph by NUMERO DEUX Art Direction & Design:NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.

1.現在までの簡単なプロフィールを教えてください。

    出身は江別です。3歳位までそこにいてその後、北広島に 20代前半までいました。以後はずっと札幌に住んでます。高校卒業後、専門学校に行って呉服店に就職しました。そこを選んだ理由は販売の仕事に興味があったのと待遇面がよかったからです。音楽は学生のころから好きでしたが、当初はそういう世界で働こうとは思っていませんでした。

2.ではレコードショップをはじめるめるキッカケは?

    でも、就職して2年半位たったとき、やはり音楽に携わる仕事がしたいと思い退職しました。いくつかのバイトを経た後、その時はまだ札幌にひとつしかなかったプリヴィのタワーレコードでアルバイトをはじめました。ジャズバイヤー募集というのに応募したのです。ジャズのアシスタントで入って5年と半年働いて辞めました。

    辞めた理由はタワーでの仕事に自分の中で限界を感じたからです。自分としては、東京にあるディスクユニオンのような専門的なジャンルをあつかい、かつチェーン展開もしているようなお店で働きたくなったのです。

 

そのため、東京で生活しようと思ってお金を作るために、富山の方に精密機械を作る出稼ぎのバイトに行きました。そして、いよいよ東京に行こうと思って、いったん札幌に戻ってきた時に友達が良い物件があるからレコード屋をはじめたら?、という話を持ってきたのです。

    その時は全然やるつもりはなかったのですけど、「昔からやりたいっていってただろう!」と友達にアオられて(笑)。結構悩みましたが、家賃も安かったので、決心しました。すぐ横に「スクワット」という服屋さんがあってその人が僕をアオった人の友達で、その人にいろいろお店のはじめかたについて教えてもらいました。

    借りたところは、去年の暮れにできたばっかりのテナントなんです。自分の店のある2階は全然整備されていなかったので、準備は大変でした。開店の準備として、ためたお金を元手にさらにお金を借りて、内装も全部自分でやりました。壁も自分で塗ったり板を買ってきて棚を作って、カウンターも手作りです。床にも板を切って張りました。お金を節約したかったのです。


3.お店のコンセプトについて教えてください?

 今の札幌のレコード屋にないちょっとした隙間を狙おうかと思っています。その隙間は今、自分が好きで聴いているものをセレクトしたいですね。そして、ただのレコード屋という感じではなくて雑貨や本を置いて、それほど音楽に詳しくない人でも楽しめる雰囲気を目指しています。

    ほとんどのレコード/CDは試聴とかもできるので聴いてもらって、「こういうのもありますよ」と教えてあげたりして、ただ売る、買うではなくお客さんとコミュニケーションがとれたらいいなと思っています。それによって、お客さんの好きな音楽の幅を広げてもらえれば嬉しいですね。

    お店で取り扱うジャンルはメインのロックンロールからはずれた「ポストロック」と呼ばれているものとエレクトロニカ、フリージャズ、60・70年代のカンタベリー、ジャーマン・プログレ、80年代ニューウェイブ、ブラジル、フレンチのアヴァンギャルドなものと歌謡曲があります。

4.音楽をいろいろ聴くようになったキッカケと好きなアーティストを教えてください?

    本格的に聴きはじめたきっかけは中学のときにワムとか、ニューロマンテックなんです。デュラン・デュランやカルチャークラブも好きでした。それをきっかけにしてビルボードチャートとか追っかけつつ、キング・クリムゾンやピンク・フロイド等のロックの名盤もチェックしていました。

    そのうちUKインディ系のロックのジーザス&メリーチェインやスミスなどを聴くようになりました。その中で、好きなアーティストのトップとしてはポール・ウェラーですね。ソロになってから離れていった人が多いと思いますが、ソロのファーストが1番好きです。あとティーンエイジファンクラブ、そしてスミスですかね。ギタリストのジョニー・マーが好きなんです。最近はドンキャバレロというバンドとソフトマシーンと歌謡曲をよく聴きます。

5.今後の予定などを教えてください?

    お店のホームページやフリーペーパーを作りたいです。そのなかで大型店では埋もれているようなをレコードを紹介して、聴いてくれる人が増えたらいいなと思います。


weird-meddle record
札幌市中央区南2条西1丁目6-1第3広和ビル2F
営業時間12:00-22:00/定休日:水曜日/TEL 242-3370
取り扱いジャンル:ポストロック、エレクトロニカ、プログレ、カンタベリー、アヴァンギャルド、フリージャズ、フレンチ、ブラジル、80’Sエレポップ、ニューウェイブ、歌謡曲など

※2007.9.5追記 お店の場所は現在は札幌市中央区南2条西1丁目9-4 に移転。毎週火曜日定休日。
http://d.hatena.ne.jp/meddle/ 
                                                 









   

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説明的な。

DVDで「ファンタステックフォー」を観る。アメコミの映画化作品。「バットマン」とか「スパイダーマン」、「X-men」などアメコミの映画化って多いですね。

これもそんな中のひとつ。シリーズを前提にしているのか本作は導入部という感じ。説明的な部分が多くてちょっと物足りなかった。それぞれのキャラに人間的な魅力(超人的な魅力ではなくて)があるか、というと物足りなくて、どうも説明にも失敗しているような感じがした。

VFXは今ふうの素晴らしいもので、見応えのあるものだけどキャラクターにそれほど感情移入できずドラマの印象が薄い。続編もあるようなので、そのあたりがどうクリアされるか、という興味で次作も観てみたい。

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038 とり・みき「機動警察パトレイバーWXII」


「機動警察パトレイバー」劇場版最新作「WXIII」の脚本とり・みきにインタビュー

「レイバー犯罪史上、空前の<悲劇>の幕が開く」。コミック、テレビ/ヴィデオ、そして劇場版とさまざまなヴァージョンによって「レイバー(人型ロボット)が存在する近未来にレイバー犯罪を取り締まる警視庁<特車二課>通称パトレイバー中隊の活躍を描いたアニメーション「機動警察パトレイバー」。その劇場版3作目「WXIII」が9年ぶりに発表された。「パトレイバー」の世界が、現実の世界により近づいている現在、「WXIII」のテーマは21世紀を生きる僕達のための切実なドラマとしてその姿をあらわした。去る、4月6日(土)舞台挨拶のため札幌を訪れた脚本のとり・みきにインタビューをおこなった。

text&Interview NUMERO DEUX

NUMERO DEUX SPECIAL 038 "ANOTHER" Interview With とり・みき
取材日時:2002.04.6(sat) 12:30-13:00 / 取材協力 バンダイビジュアル
Interview by NUMERO DEUX
Photograph by NUMERO DEUX Art Direction & Design:NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.

1.もともと本作はヴィデオ作品として脚本をオファーされたそうですね。しかし、途中で劇場作品に変更して、それによって劇場作品の「1」「2」を意識したりしましたか?

    一番最初のオファーの時はオリジナルヴィデオで外伝というお話でした。その脚本があがるかあがらないかの頃に劇場映画になるという話になりました。劇場作品になると知って、まず内容的にというよりも映画としての雰囲気を意識しました。最初ヴィデオ用に書いていた脚本は全体的に軽いノリで、本道の怪獣映画してました。ヴィデオの番外編ならそれでOKだったんですが、「パトレイバー劇場版」ということになると前2作の雰囲気とあまりに違いました。高山さん(総監督)の演出もぼくの脚本も「1」「2」とは全然違う方法論でやっているんですが、劇場版の持ってた雰囲気は引き継ぎたいと思ってシリアスな路線に変更しました。脚本をビデオ版から劇場版に変えていく途中の作業の中で監督やスーパーバイザーの出渕さんとブレイン・ストーミングを繰り返しおこなったので、脚本を好き勝手に書いてバトンを渡すという感じではなく細部までああでもないこうでもないといいながら詰める作業は長い間やりました。

2.マンガと脚本では作っていて違いありますか?

    マンガを描いてる時はネーム(セリフ)と絵を同時に描いてます。ですので、絵で説明してるから文章を削ってもいいやと、作業を同時進行できます。しかし、脚本を書いてる時は文字だけで絵がないので、これだとちょっと説明不足になるかなあと感じて、最初は説明過剰というか長めのセリフになってました。普段自分が描くマンガより説明的なセリフになっていたかもしれません(笑)。

    3.本作の舞台の描き方に「1」と「2」とは、違いを感じましたがこれは監督の押井監督と年代的な違いからくるものでしょうか?

    年代というよりも、押井さんの場合は自分の育った東京に対する喪失感みたいなものがあって、まやかしっぽい現在の東京や日本のシステムを、フィクションの中で破壊というか解体してみせるようなところがある。自分も高山さんも九州出身なのでそういうのをやろうと思っても嘘になると思うんです。田舎から出てきて1人で暮している人間が感じている東京感もまたあるはずで、そういう意味では高山さんが考える現在の東京感が今回の映画によく出ていると思います。脚本の段階ではとくに意識して描写はしませんでしたが、絵の部分によくでてると思います。押井さんの場合はさらにそれを独特のレトリカルな長セリフで解説していきますが、今回は観念的なセリフは一切やめようということになって、ことさら言葉でそれをだめ押しするということは一切しませんでした。例えば、怪獣が出てきたら登場人物が指をさして「あ!怪獣だ!」とセリフでさらにだめ押しするのが親切でわかりやすい演出かもしれませんが、本作ではそういうことはしていません。川井さんの音楽もできるだけ刈り込んだ使い方をしています。結構アニメを観てる人でも実は絵を見てなくてセリフで話を追ってるお客さんが多いと思うんですよ。そういうことに慣れてると面喰らうかなあ、という気がします。

4.「1」と「2」は社会的テーマを感じましたが、本作はパーソナルなテーマを感じました。そして、登場人物はみな孤独感を持っているように感じました。

    それは高山さんの最終的には個人的な人間のドラマを描くんだという資質が大きいと思います。準備稿の段階ではそこまで踏み込んでませんでした。高山さんの最初の宣言みたいなものがあって登場人物は皆何らかの欠損をもった人間なんだと。久住は怪我をしてますし、離婚もしてます。主要の3人が皆良い人ではないんですね。秦も好青年だけども刑事として甘ちゃんな部分を持っています。だからといって久住が模範的な刑事でもない。キャラクターが出来上がっている後藤ですら今回は完璧な人間としては描いていない。全てそんな感じでキャラクターを描いているので感情移入しにくい人も出てくるかもしれませんね。その分等身大の人間のドラマを狙っています。また、東京に住んでいる人間がコミュニケーションが苦手というのは、マンガを描く仕事をしているぐらいですから、自分の中にももちろんあります。

5.本作はセリフが少なめかわりの東京の街の描写はキメ細かいですね

    高山さんが強く言っていたのはストーリーはもちろん大事なんですが、それよりも強いテーマとして現在の東京の持っている空気感や時代の雰囲気をフィルムに焼きつけたいということがあった。神戸の大震災やオウム事件が起きた頃のどんどん不景気になっていった時代の都市に住んでる人の倦怠感やストレスを作品に定着させたかったようです。例えば、早朝にカラスがゴミを漁っているシーンや深夜のコンビニとかラッシュアワーの電車、終電の酔っぱらいの光景…お客さんが現実社会でも毎日見てる光景の羅列こそ、高山さんがいちばんやりたかったことじゃないかな。それは見事に成功していると思います。脚本の段階ではなかなか描けない領域で演出の力だと思います。

6.読者の皆さんにメッセージをおねがいします?

    これまでずっとパトレイバーのファンだった方はいちいち僕が言い訳めいたことを言わなくても本作を見ていただければ、これもまぎれもなくパトレイバーがこれまで描いてきた世界観のうえに成り立っている作品なんだということは御理解いただけると思います。映画としては自信作ですし、決してパトレイバーの名のもとに恥ずかしい出来になってる作品ではないという自負はあります。1本の映画として見ていただければありがたいですね。



「WXIII 機動警察パトレイバー」
2002年/日本/35mm/ドルビーデジタル/ビスタサイズ/1時間40分
製作:バンダイビジュアル、東北新社 配給:松竹
総監督:高山文彦 監督:遠藤卓司 脚本:とり・みき 音楽:川井憲次
スーパーバイザー:出渕 裕 (C)HEADGEAR/EMOTION/TFC
http://www.bandaivisual.co.jp/patlabor

   





   

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鴇の家

僕はラーメンは、あっさりでも、こってりでもいけます。すすきののラーメン屋は意外に知らない。ラーメン横丁などを含めて、存在は知っているのだけど食べたことのあるお店は、ほとんどないのだ。

そんな中で南8西4にあるラーメン「鴇の家」は鶏ベースのあっさり系でうまい。すすきのから少しはずれで、静かな感じの場所あって好き。それでもお客さんは多い。カウンターだけのお店なんで、少し待っていれば大体食べれる。深夜までやっているのもいい。

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037 電子ブロック 金子 茂(学研 大人の科学 編集長)

"BLOCKを組みながら"

    ある人にはとても懐かしく、ある人には新しいアイテムがリバイバル発売する。その名は「学研電子ブロック EX-SYSYTEM EX-150(復刻版)」。黒を基調としたヘビーで武骨なデザイン。その中に組み込む透明なブロックの組み合わせによって可能になる150種類もの電子実験…良くも悪くもすべてがデジタル化されフラットになっていく現在、電子工作というアナログ感覚満載の「電子ブロック」は僕達の心をヒットするものではないだろうか。本アイテム復刻担当者、学研大人の科学編集長である金子さんにインタビューした。

text by NUMERO DEUX



NUMERO DEUX SPECIAL 037 "BLOCK" Interview With 金子 茂(学研 大人の科学 編集長)
取材日時:2002.3.26(tue) 10:30-11:00 / 取材協力 学研
Interview by Kenichi Onodera(101/proc)
Photograph by 学研 Art Direction & Design:NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.

まず、電子ブロック復刻のきっかけを教えて下さい。

    2年前から「大人の科学」というシリーズを現在まで6つほど出しています。その中に購買者カードというのがあって、そのお客様の意見の中で「電子ブロック」の復刻を望む声が1番多かったんです。こちらも今の「大人の科学」シリーズをやるにあたって「電子ブロック」も当初からラインナップにありました。しかし、昔の製品ですし、15 年前に製造中止になっていたものですから正直いって売れるかどうか判断がつきかねていました。ところが、逆にお客様の方からそういう声があがってきて、それに後押しされるような形で復刻を決めたという感じです。

    web上だけで先行予約をおこなってみると、2000個からスタートしたら即日で完売してしまいました。「なんで2000個しか用意してないんだ」というクレームのメール、電話が殺到してすぐ1000個追加。それもすぐ完売しまして、すぐ増産が決まりました。

    復刻の要望は特に30代前後の男性が多かったと思います。1番多い理由としては子供の頃買えなかったから、復刻してほしいという声です(笑)

「電子ブロック」について簡単に説明してください?

    簡単にいいますと基本になるのは1つ1つのプラスチックのブロックなんです。各ブロックにはトランジスタ、コンデンサ、トランスなど、それぞれ異なる電子部品が入っていて本体ボディの基盤に組み込むことによって「ラジオ」とか「お風呂ブザー」とか「嘘発見器」など150種類のちょっとした電子玩具が自分で自由に組めるものです。

150種類の実験のうち、おすすめは何でしょう?

    自分がやって面白いと思うのは「嘘発見器」です。単純にいうと人間嘘をつくと手に湿り気が出るのでそれによって抵抗値が変わるという、そんな厳密なものではなくそれを通して遊びの道具として使えるというものです。

開発元の電子ブロック機器製造株式会社さんとは昔からのおつきあいですか?

    あちらは主にプロ向けでずっと発売されていました。今回、中国生産ということが決まっていて検品の面で不安がありましたので、電子ブロック機器製造さんにも検品をおこなってもらいました。

苦労なさった点は何かありますか?

    当時の電子部品が無かったということですね。同じ部品であれば基本的に同じ回路を組めば当然動くはずです。しかし、特にトランジスタなどは相当品で集めたので全部150回路組み直して1つ1つチェックしていきました。その過程でこのトランジスター使えないというのがいくつかあって、違うものをチョイスするとトランジスターってほとんどの回路でひっかかってくるので、もう1度150回路を組み直すということになって、僕個人で4回テストをやりました。電子部品の核になる部分がゆらいできたので、それを確定するのに2、3ヶ月位かかりました。最初は復刻版だから、そのままやればいいと思っていたのですがこんなに苦労するとは(笑)

開発期間は実質何ヶ月くらいですか?

    発売が4月27日で、ゴーサインが出たのは9月なので実質1年ありませんね。定価は当時は 1万3千円でした。最初は復刻版も同じ値段で、という話だったのですが、今はデフレの時代ですし、今のお父さんが出せるお金で1万円といったらイッパイイッパイかなと(笑)。なんとか1万円を切る価格設定にしました。

最後に「電子ブロック」についての思い出、読者にメッセージをお願いします。

    ファミコンもなかった時代、小学生だった私たちが一生懸命遊んだ記憶があります。僕は今43歳なんですが小学校4年生の時にNASAの月面着陸がありました。僕らにとっては歴史的快挙という感じで強く印象に残っています。科学というのはバラ色の未来を提供するものだというのが頭の中でガツンと結びつきました(笑)。当時は科学/電子の世界のことを知らなきゃこれから先の人生渡っていけないよ〜という感じが多分に強かったんじゃないですかね。「電子ブロック」が当時ブームになったのも、そういう時代背景はかなりあったと思います。

    それから20年近く経って今、デジタルの世界になりましたが、それは全部がブラックボックスになってきているので、逆に「電子ブロック」のようなアナログの部分を次の世界に伝えていきたいという声も聞きます。「電子ブロック」は、お子さんがいらっしゃる方はご一緒に遊んでいただければ 企画者として大変うれしいです。なんといっても150種類も組めるのでたっぷり楽しめると思います。







学研電子ブロック EX-SYSYTEM  EX-150(復刻版)

【商品構成】
●電子ブロック本体●ブロック●その他のパーツ
・マイクロホン・アンテナ線・イヤホン・ 60cmコード・テスター棒
●160ページのマニュアル(AB判変形) 9,800円(税抜き価格)
2002年4月27日(土)発売予定
*more Information
http://kids.gakken.co.jp/kit/otona/
   





   

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下着を揃える

家で洗濯をしていて下着というのは、どういうタイミングで捨てればいいのか迷う。どれも同じようなグレーか、黒なのだけど、タグなどを見てもうかなり前に買ったとわかるものもあった。良く見るとヨレヨレだ。ヨレまくりでも下着な訳だから外からは見えない訳で「まぁ、いいか」という気分で今日まで来てしまった。そんなことだと思わぬワナもあるだろう。

それではいけない。思いきって全部処分することにした。片方しかない靴下も多数保存してあった。何がしたいのだろう。シャツ、そして靴下更新。トランクスについては留保(特に意味はない)。近所のポスフールの下着売場に行った。売場を見ると下着というのは、本当ピンキリまである。女性のほうがもっと価格帯の幅は広いのかな、と思う。

やや、迷ったが一生ものの下着というのはないと思って、(ワゴンの中では)中の上ぐらいのグレードの下着を買った。まぁ、安物なんだけど、すぐにはダメにはならないものを買ったつもり。靴下は黒で統一した。これで片方なくなっても大丈夫だ。

 

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036 セレクトショップ「Stilly」オーナー阿部薫」


"refine " 洗練について知っている2、3の事柄

    Stillyは、札幌パルコから歩いて10分ほどのところにあるセレクトショップ。"SOPH." "F.C.R.B." "-phase"の3つのブランドを中心に展開している。天井が高く、壁面が白一色の内装はショップというよりコンテンポラリーアートのギャラリーを思わせる。そんなイメージを喚起させるとおり、ショップ奥にある縦型のネオンボードは、アーティストのエキシビションに使用されるために設置されていて、定期的に作品が変わっていく。また、最近、"Proform"というブランドの家具の販売もスタートした。常に服をアートや音楽などのカルチャーとの関連性を意識させるお店、Stilly。オーナーの阿部薫にインタビューしてみた。

text by NUMERO DEUX

NUMERO DEUX SPECIAL 036 "refine" Interview With Kaoru Abe(Stilly)
取材日時:2001.2.26(tue) 20:00-21:30 / 取材協力 Stilly
Interview by SHINICHI ISHIKAWA(NUMERO DEUX)
Photograph by NUMERO DEUX)/ Art Direction & Design:NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.

「このブランドをやります。」ではなくて

    僕はいくつかのショップで働き、洋服のバイヤーとして海外での買い付けの際に他の国のバイヤーの仕事の仕方を見て感じたのは、「このブランドをやります。」ではなくて、そのブランドを自分の店のカラーに合せてセレクトできる人が本当のバイヤーなんだなということです。欧米ではデザイナーがいて、プレスやセールスマネージメントはその業務を専属で行う会社がデザイナーと契約するというかたちが多く、皆がとてもプロフェッショナルなんです。デザイナーのクリエーションを理解してセールスをするのに必死です。現にイタリアのブランドで、オーダー数が少なかったのですが僕がピッキング(商品の選択)したアイテムを見てのウチのプレゼンテーションをわかってくれてるだね、ありがとうという言い方をしてくれたこともあります。うちのお店に置く服もルーツやどういう人が作っているかが垣間見えるようなセレクトがしていければと思っています。

正直なところ、若い子達には危機感を感じています。

    客層は20代前半の方が多いです。やはり30代前半くらいのお客さんに関しては服だけでなく周りに関わるアートや音楽などの部分も理解し、共感されて買ってくれる方が多いですね。正直なところ、若い子達には危機感を感じています。ファッションって自己主張のツールのひとつだと思うのですが、一部の若者の間では単なるモノ収集のひとつになってきているのが怖い。物はきっかけであって、洋服に関して言えば、そのデザイナーがどんなコトに影響を受けているかとか見えない部分のルーツをもう少し掘り下げて勉強してくれたらなと思っています。

「カジュアルな上物に下はウールのパンツを履いたらどぉ?」

    ファッションでいうと同じベーシックな物を着ててもちょっとしたスタイリングで面白さやその人らしさが出てくる。うちで提案したいのは「カジュアルな上物に下はウールのパンツを履いたらどぉ?」というような「ちょっとだけ品を持とうよ。」ということなんです。メンズの服は結局デティールの部分でしか個性は出せないですから。女の子ならミニスカート履いてた子が次のシーズンはパンツを履いたりとか出来ますけどね。メンズの服に大きなうねりが無いのはわかるけどクローン人間みたいに皆同じなのはよくないですね。

自分の好きなものは、シンプルだけど意匠のあるものですかね。

    好みによると思いますが、見た目が子供っぽいものに興味はありません。自分の好きなものは、シンプルだけど意匠のあるものですかね。洗練されたものというと、どうしてもストイックなものと思われがちなんですが、うちで扱ってるブランドや店構えについては、僕は単にスッキリ見せたかっただけなんです(笑)。お店の内装という部分に関して言うと、僕がパリやロンドンでみたお店ってこういう感じなんですよ。むこうって古い建物じゃないですか、でも入ってるお店だけがモダンでその景観がよかった。裏通りにあるひっそりとしてるんだけどオーナーのセンスが感じられるお店が結構あったりして僕はそういうのがカッコイイと感じたんです。

もちは餅屋でという考えが強いので。

    家具(Proform)に関しては露出の仕方に気をつけたいと思う。あくまでお客さんの受注・販売の窓口という立場なんです。決してうちのオリジナル家具ではないということです。もちは餅屋でという考えが強いので。家具を扱うきっかけはうちのお店の内装デザインをしてくれた人と、それを作った人が家具をやりたいというのがはじまりです。服だけじゃなくライフスタイル全般を洗練されたものにしようよ、というお店でありたいとオープン当初から思っていたので家具を扱うのは自然な流れなんです。

バランスが上手く取れればなと思います。

    ヒト・モノ(商品)・コトのバランスが上手く取れればなと思います。うちが扱う商品をいいよねって集まってくれる人達が共有できる空間を…それがコトという部分で、単発のイベント的なことになるんですが…提供していければいいなと思っています。



Stilly 札幌市中央区南3条西8丁目11-4
TEL011-223-0660
営業時間12:00 -20:00(定休日第2・3水曜日)
★新しいアイテムの入荷情報などは
http://www.stilly.co.jp/

   

● After Hours
取材を終えて Stillyの取り扱いをはじめた家具、"Proform"は。レコードサイズのシェルフ"ASLF"を基本として、それに、引き出し、脚、デザインパネル、などのオプションを用意。複数組み合わせてキャビネットにもすることができる。無料のパンフレットも用意されているので入手しておきたい。店正面奥のネオンボードは現在、ドイツ・ハンブルグのHeadchargeに在籍している磯貝浩一郎による書き下ろしグラフィック。3部作のストーリ仕立てになっているとのことです。
   






   

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ー札幌クリエイターのメディアづくりー

上のほうでもお知らせしておりますが、今週金曜以下のイベントに出演させていただきます。お時間とご興味のある方はぜひお越しくださいませ。

7月20日(金)19時(18:30開場)ATTIC(南3条西6丁目長栄ビル4F)1000円(定員:先着30名)

「CREATIVE CAFE@ATTIC」ー札幌クリエイターのメディアづくりー

札幌で活躍するクリエイターが一同に会し、独自の活動(=メディアづくり)についてトークバトル!彼らはどんなきっかけで、何を思い、どんなツールを使っ て発信しているのか?5人のクリエイターの舞台裏を覗いてみよう!
                            
参加クリエイター
足立成亮氏(足立成亮(ギャラリーmicro.代表・写真家)
石川伸一氏(フリーペーパーMAGNET編集長・NUMERO DEUX主宰)
カジタシノブ氏(webマガジンSIM札幌インタビューマガジン代表)
島田英二氏(映画監督・max core room所属) 
山口哲志氏(ドラクエ企画代表)

【主催】NPO法人さっぽろ村コミュニティ工房
【後援】SIM(札幌インタビューマガジン)
【申込・問合】NPO法人さっぽろ村コミュニティ工房(木村)

http://www.sapporomura.com/

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35 アンティーク家具「ニッキニャッキ」

アンティークと親しみやすさ

    いい家具欲しいですよね?それはわかっているけど、家具を買うのは結構、大変。値段が高ければいいという訳でもないし…。そんな悩みに優しく対応してくれるお店がオープンした。名前は「ニッキニャッキ」。アーティーク家具/雑貨/家電をあつかっている。お客さんとコミニュケーションを大切にして、リーズナブルな価格で商品を提供していきたいというオーナーの三重野氏にインタビューしてみました。text by NUMERO DEUX



NUMERO DEUX SPRCIAL 035
"Round" Interview With Akira Mieno(ニッキニャッキ)
取材日時:2001.1.26(土) 20:00-21:30
取材協力 :ニッキニャッキ
Interview by SHINICHI ISHIKAWA(NUMERO DEUX)
Photograph by NUMERO DEUX)
Art Direction & Design:NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.

ニッキニャッキ Interview with Akira Mieno

簡単に現在までのプロフィールを教えてください?

    もともとサラリーマンで営業の仕事をしていました。30才を過ぎて自分が会社の組織の中で働くことにむいてないと気づきました。それでいずれ自分で独立して商売をやりたいと考えて、退職。それから転々とフリーターをしてました。ニセコの民宿で働いたり大工や飲食店業務などいろんな仕事を経験しました。大工の仕事をしたのは、建築に興味があったのと、店を開くときに役に立つと思ったからです。や物づくりに関わりたかったからです。民宿で働いていたのはスノーボードが目当てです(笑)

    アンティークショップを始めることは、徐々に構想ができて本格的に動きはじめたのは2〜3年前位です。アンティークについては昔から趣味として好きでした。当初はカフェスタイルの中で、物販をおこなうことも考えていましたでも、商売をするのは初めてなのでとりあえず物販に専念することにしました。商売についてのノウハウは家族や親族に商売に関わっている人がほとんどいないので、知り合いになった骨とう品屋さんについて歩いて勉強させてもらいました。その他は基本的に独学というか今も勉強中です(笑)

お店の紹介をおねがいします?

    1960年代〜70年代位の時代を中心とした家具と家電と雑貨をあつかっています。家具は木の素材を活かした懐かしい感じの椅子やモダンデザインよりのものですね。家電製品はレコードプレイヤー、トランジスターラジオ、時計類など、コンディションの良い物を仕入れ、実際に使っていただける状態で販売しています。雑貨は幅広く食器はその時代のノリタケ、グラス類はレトロデザインのもの、当時のテレビキャラクターのものを扱っています。

チェアが売れているみたいですね?

    椅子については張り替えをしなくていいものは張り替えしない状態で、できるだけ安い値段で提供しています。張り替えが必要なものは職人さんに頼んで綺麗にしてもらっています。まだ構想ですが、張り替えのカラーをお客さんに選んで頂いてカラーオーダーを展開しようと思っています。そのパンフレットなりパネルを作ろうと思っています。とりあえず今はお客さんとコミュニケーションをとりながら既成の生地見本帳を見て頂いて選んでいいただけます。オーダーですが、値が張らないようにしようと思います。

客層はどんな感じですか?

    20代〜30代前半の方が多いです。女性の方が好奇心が強いようで6:4で女性のお客様が多いです。うれしいのはオープン1ヶ月の間で結構リピーターの方がいらっしゃっることです。1ヶ月足らずで思ったのは口コミは最大の宣伝だということです。30代前後の方は骨とう品寄りのモノを選ばれますね。逆に20代の方は70年代位のわりと新しめのモノを選ばれます。

これからどんなお店にしていきたいですか?

    自分が持っていきたいお店の方向性はカッコイイとかカワイイものはもちろん、ダサカッコイイとかダサカワイイモノたちもミックスした楽しめる店にしていきたいです。

    あと、自分の経験から感じるのはアンティークショップってなんとなく入りにくいイメージがある方もいらっしゃると思うのです。その現状を反面教師として自分の店は入りやすい雰囲気を作っていきたい。それで今、店に来ていただいた方にビン牛乳をストーブで暖めて飲んでもらうサービスをおこなっています。これは思ったより好評で(笑)飲んでいただいている間にお客様とお話しをして、なんとなくお客様がこういう方でこういうものを探しているんだなぁ、とわかってきますね。もちろん、ただ見に来てくれる方も大歓迎です。極端な話、お客様が何も買わなくて何回来られても僕は牛乳を出しつづけます(笑)。全然自分はそれでいいと思ってるし、来てもらえればいいなと思っています。そこからのなんらかのコミュニケーションがとれればいい。その方がお買い物をしていただくお客様にならなくても何らかの形で伝えていってもらえて、あとからどこかで誰かがお金をポトンと落としていただければいいんじゃないかと考えています。

    売れる品物をあつかいながら、いかに特色をだすか、というのは問題ですね。サラリーマン時代も営業をやっていたので仕入れの時に役立っています。今までの経験は全部役だっていると思います。そいう意味で、今から店をはじめたのもまわり道だったとは思いませんね。



ニッキニャッキ

060−0042 札幌市中央区大通西12丁目西ビル2F
営業時間12:00 -20:00(定休日月曜)
(2007.8.7現在 お店は閉店)
   
● After Hours 取材を終えて オーナーの三重野氏とお店でお話しをしていると、それだけで、世間の喧噪から離れられるリラックスできる雰囲気を持った人です。ニッキニャッキは単なるショップというよりも、新たなサロンとして発展していくような気がしました。
NUEMRO DEUX






   

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余命の指針

地下鉄の大通り駅内の通路でポスターを見た気がした。日本語タイトルのフォントのかわいらしさ加減が気に入っていた。23歳で余命2ヶ月と先刻された主人公が、まわりには秘密で残りの人生にプランを立てて過ごす話。結論からいうと、良い映画だと思う。内容、演出、カメラワーク、どれも適度にアーテステックだし、ポップな感じもあって、どう考えてもシリアスなテーマを観る側がツラくならないように演出している。

こういった余命わずかという映画だと舞台が病院で「看病する肉親の態度」とかにファーカスしすぎると思う。それはリアルに考えれば当たり前なのだけど、本作ではそのあたりを思いっきり略しているのがいい。病院のシーンは本当にわずかだ。彼女は夜のカフェで、コーヒーとケーキを食べながら、「死ぬまでにしたい10のこと」のリスト作りをする。17歳で結婚して子供が2人いる彼女は、非常に現実主義者である。リストの内容はエゴステックな部分もあるけど僕は賛成で、自分だって、もし同じ立場だったらレベル的には同じか、もっとエゴ丸出しのリストを作るだろう。以上、DVD「死ぬまでにしたい10のこと」の感想でした。




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034 デザイン家具「インターオフィス札幌支店」

いいチェア欲しい!

    突然ですが、良いチェアを欲しくないですか?僕は前から欲しかったのです。札幌はアンティークなものや、モダンデザインのチェアをあつかうショップはけっこうあります。でも、どちらかというと仕事むけで実用性が高くて、カッコ良い、というチェアをあつかうお店はあまりみかけません。ネット通販という方法もありますが、実際に座ってみないと…嫌ですよね。高い買い物ですし。と悩んでいたら、ありました!札幌にも。海外のオフィス家具をあつかう会社interofficeはJR 札幌駅近くにショールームをかまえていました。ここでロケットデザインも愛用しているヴィテラ社の「イプシロン」を僕も体験。カラダがフワッとイスにのっている極上の座り心地!インターオフィス札幌支店のショールームマネージャー前田さんにインタビューしてみました。

text by NUMERO DEUX


   
NUMERO DEUX SPRCIAL 034
"Lounge" Interview With Yukako Maeda(inter office)
取材日時:2001.12.17(月) 18:00-19:30
取材協力 :inter office
Interview by SHINICHI ISHIKAWA(NUMERO DEUX)
Photograph by Asami Hoshino
Art Direction & Design:NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.

Inter-office Interview with Yukako Maeda

-----インターオフィスとはどのような会社ですか?

    家具の輸入販売業務、とインテリアの企画設計、施工管理業務、工業デザインのなどをおこなっています。おもにドイツのヴィトラ社、スイスのUSM社、オーストリアのヴィットマンというソファ関係の会社など3社をメインに取り扱っています。

    日本のオフィスは貧弱だという社長の考えからこの会社は始まりました。オフィス環境は重要です。それによって仕事のできる、できないも決まるのではと私どもの会社では考えています。スシ詰め状態の環境で良い仕事をするのは難しいのではないのでしょうか。


   

 取り扱い商品であるヴィトラ社のものは人間工学にもとづいてデザインされているので、視覚的に格好よいというだけではなく実用性も高いものです。あとは選ばれる方の感触、座り心地の好み、チェアを使用する場所、または建築物の雰囲気によって変わってくると思います。デザイナーによってはデザインだけに飽き足らず、特殊な素材を開発するという試みも行っていいます。例えば、マールテン・ウ゛ァン・セウ゛ェレンのゼロスリーなどは彼自身、素材を重要視していて一体成形ウレタンフォームから開発して、インテグラルフォームという素材を作り出してしまいました。デザイン的にはモダンで非常にシャープな感じなのですが、座ってみると、ふわっとした感覚に皆さん驚かれます。

-----札幌ではどのような方々からご相談をうけますか?

    今はITが不況だといわれていますが、IT関係会社を経営なさっているお客様からの相談が多いです。よい環境で、よりクリエィティブな仕事をしてもらいたいようです。また、個人住宅の設計の仕事をしている方でご自分のお客様を連れていらっしゃる方がいます。内装の提案として、インターオフィスの家具がいいんじゃないかと勧めていただいているようなのです。

    なぜかといいますと、自分の設計した建築物が、意図と異なる内装になるコトが多いようなのです。特に北海道では多いのではないでしょうか。建築する段階で、そこまでの予算をとっていなかったり、設計する側も、内装の細かなことまで手が回らなかったり、本当は内装も含めてその建物の良し悪しは決まると思うのですが・・。

    私どもであつかっているオフィス家具は最近、個人レベルで関心をもたれています。個人の方は私ともののホームページで札幌にもショールームがあることを知って、訪ねてこられる方が多いですね。

-----最後にPRをひとことお願いします

    ここにショールームをつくったのは北海道圏でいいオフィス家具を見れるところがないということなんです。特に椅子は座って試していただき、それで自分の椅子をみつけて欲しいです。個人の方でも全然かまいません。見るだけでもOKです。皆様のお越しをお待ちしています。





inter office 札幌支店
060−0005 札幌市中央区北5条西6丁目2−2 札幌センタービル2F
TEL:011-261-7929 FAX:261-7930
営業時間 平日 10:00 -18:00(定休日:土・日・祭日)
http://www.interoffice.co.jp
http://www.hhstyle.com
(2007.9.7現在 札幌のショールームは閉店) 

   
● After Hours 取材を終えて 僕も欲しいですね、イプシロンチェア。今度、あらためてInterofficeに見にいってみたいと思います。NUEMRO DEUX






   

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033 イラストレーター「miki」

   

スキのあるイメージ

    「隙」のある表現はいつも美しい。映画でも音楽でもグラフィックでも…。なぜなら、そのなかに自分の気持ちを差し入れて、その表現をより自分のほうにひきよせて楽しむことができるかもしれない。今回インタビューをおこなったmikiは、今年 FABcafeでエキシビションをおこない、活動の幅をひろげている新鋭アーティスト。エキシビションでは素朴な手書きのティストを生かしたイラストであったが、彼女は「表現」方法に対するこだわりよりも、自分の感性が表現できるなら、方法に対するこだわりのないのが、今どきのクリエイターらしい。これからの活動に期待していきたい。
text by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)

NUMERO DEUX SPRCIAL 033
"ATOMOSPHERE" Interview With miki
取材日時:2001.11.25(日) 18:00-19:00
取材協力 :FAB CAFE
Interview by SHINICHI ISHIKAWA(NUMERO DEUX)
Photograph by NUMERO DEUX
Art Direction & Design:NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.

-----現在までのプロフィールを簡単に教えてください?

 出身は東京です。北海道は学生時代を過ごしました。高校を卒業して1・2年は室蘭文化女子大学で学びました。その時に室蘭工業大学にいた現在のPROJECT CADのメンバーと知り合いました。その後、私は東京の学校に編入して、都内で就職しました。就職先は事務系の仕事でした。学校ではデザインの勉強をしていたので、その方面の仕事をしたかったのですが、学校では実務に即した勉強はしていなかったので、就職は難しかったのです。でも、その職場はDTPもやっている会社だったのでそこでMacをさわったりはしていました。それから、2年位経って、(夫の)石田さんが会社をやめて室蘭工大の仲間とPROJECT CADを立ち上げることになったので去年の6月に一緒に札幌に来ました。ですので、まだ札幌に引っ越してきて1年半位です。

-----イラストを描き始めたいきさつを教えてください?

    イラストは描き始めてまだ1年と少しなので、肩書きとしてイラストレーターということに抵抗はあります。自分の持ってるイメージを形にできるなら手段は必ずしもイラストでなくても構わないと思っています。デザイン出身なのではじめは絵を描くことがあまり得意ではなくて最初はクリーティングカードをつくる時にイラストをちょこちょこっと描いた程度でした。たまたまPROJECT CADのウェブサイトのトップページを私のイラストで毎月更新で担当を頼まれて、最初は毎月は無理だと断わろうと思いましたが「続ければできるから!」という言葉にのせられて、今も続けています(笑)。

-----イラストを描くイメージをどのように考えますか。

    自分は「雰囲気」が描きたいというのはあります。例えばこのマンガの冬の感じが素敵だったからそういう雰囲気のイラストを描いてみようとか、テレビから耳にした音楽の歌詞の一箇所いい言葉だったりするとそれから想像をひろげて描きたくなります。このあいだ、洋梨の絵を描いたのですけど、そこで伝えたいのはちょっと寒くなってきた天気のいい日に窓から陽が差したところに洋梨があったら、かわいいな、という「雰囲気」なのです。中心に描いているのは洋梨だけなんだけど、雰囲気も含めてキレイに陽が差してるキッチンの気持ちいい「雰囲気」を表現したかったのです。

-----具体的にはどのように描いているんですか?

    スケッチブックはいつも持ち歩いています。思いついた時に鉛筆で描いて、それをもとにペンで清書してスキャナで読み込み、フォトショップで着色しています。アートっぽいものより 、わりと線の細いきゃしゃな感じ素朴なティストが好きです。

-----好きなミュージックや、フィルムを教えてください。

    好きな映画第1位は大学時代に観た「オネアミスの翼」です。第2位は「青いパパイアの香り」ですね。音楽は、あるものはなんでも聴くという感じで中学生の頃はエブリシング・バット・ザ・ガールやスウイング・アウト・シスターが好きでした、中学生の頃から聴いていて今でも好きなのはフリッパーズ・ギターです。大学に入ってからPROJECT CADのメンバーの影響でジャズや、ボサノヴァも聴くようになりました。

----- 現在、進行中のワークを教えてください。

    札幌のベトナム雑貨&カフェのお店「チョロン」のウェブサイトのデザインをおこなっています。イラストはチョロンの店長の菊池さんのイラストを使用させていただくと思いますので、私はサイトの構成を考えてレイアウトのディレクションをしてお店の方から素材をいただいて、それをサイトで組み立てていく作業をしています。 来年1月上旬アップを目指しています。

-----最後に、これからの目標など。

    グラフィックデザインとかCDジャケットもやってみたいです。自分の個性や世界観を磨いていって、“あの人の作品いいね”といわれるような作品を作っていきたいです。

-----ありがとうございました。

● More Information
http://www.m-i-k-i.com/

● After Hours    取材を終えて
僕の好きな表現はシンプルで趣味の良いもの。そしてmikiの表現は僕の好きな表現です。
Shinichi Ishikawa(NUEMRO DEUX)






   

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バッグはどうですか。

バッグをお店で見たりするのが好きです。自分用はどうしてもノートパソコンを入れる都合があるので買うのはわりと限られてしまいます。メインで使っていたManhattanPassage#2370のモデル名「Ultra LightBriefcase」がヨレヨレになってきたので新しいの買うことにしました。このモデルは収納力(収納スペースが2つありひとつはジッパーで拡張するようになっている)はあるしデザインもシンプルで可愛らしい。ただ、バッグの外側にポケットがひとつもないのがやや不満でした(まぁ、そのおかげでシンプルな良さが出ているのですが)。

結局買ったのは、同じブランドの #2430、モデル名「EASY MOTION」。これは、わりと目立たない感じで外側にポケットが3つあるのがいい。色シルバーだけど黒い色が少し入ったような質感は好き。このブランドは、ほとんど黒なのでシリバーは珍しいです。デザインもクセのないカジュアルな感じなので学生さんにも良いと思う。ノートパソコンを入れなくても普通のバッグとしてもいい。収納力は前のバッグより落ちますが、パワーブック12inchを入れて、持ち歩きたい書類や文庫本一冊、その他小物は入るので問題はない感じ。「ManhattanPassage」のバッグは、実用性も高いし、価格も一万円前半が多いので僕のようにノートパソコンの収納をできるブリーフケースをお求めの方に良いと思います。ハンズとかロフトなどで普通に売ってますし、ネットでも取り扱い多いですし。

もっと気軽にノートパソコン用のバッグは欲しい場合は、ヨドバシカメラやビックカメラのパソコンバッグコーナーをお勧めします。結構いいのもありますよ。それに安いです。

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032 CAFE 「SOSO CAFE」

   

    今、なぜかまだカフェブームみたいですが、

    やぁ、自分におつかれさん!やっと仕事(勉強)が終わったよ。そんな時に気軽に行けるカフェがあればいいですね。いいお店がありますよ。今回、特集として紹介する札幌中央区西13丁目に10月10日にオープンしたSOSO CAFEは、営業時間が長く、食事もできる、白を基調としたスタイリッシュなインテリアの札幌の新しいカフェ。プロデュースしているのは、世界のアート/デザインの最新情報を発信&サポートしているオンラインマガジンSHIFTです。ある金曜日の夜、お茶を飲みながらSOSOにてスタッフである江良さんと、オーナーである大口氏にコメントをもらった。加えて最近シフトについてもちょこっとお話をうかがった。
text by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)



NUMERO DEUX SPRCIAL 032
"CAFE exhibition" Interview With SOSO
取材日時:2001.10.26(金) 19:00-20:00
取材協力 :SOSO CAFE
Interview by SHINICHI ISHIKAWA(NUMERO DEUX)
Photograph(TOP)by Asami Hoshino
Photograph(MIDDLE & DOWN)by SHIFT Production
Art Direction & Design:NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.

SOSO CAFEのクイック・ツアー7つのポイント。これで早わかり(2001年現在)


"SOSO CAFE"札幌市中央区南1条西13丁目三誠ビル1F(市電通沿)11:00-23:00(定休日曜)Tel 011-280-2240

    (1)白を基調にした内装は市内の建築家赤坂真一郎氏が担当。テーブル、チェアは同じく市内のあぐら家具が製作をおこなった。

    (2)入口のすぐそばにフリーペーパーやフライヤー置き場があるよ。そのとなりはデザイン/カルチヤー系雑誌(海外誌)が充実。買ったら高い(笑)これらの雑誌が自由に読めるのがイイ。

    (3)ドリンクはコーヒーからアルコールまで豊富。フードは、パスタからごはんもの、スープ、サラダ、プレートの1品ものまであり。ランチは11:30-14:00 まで。コーヒー付で\800はリーズナブル。テイクアウトおよびデリバリーのサービスもあります(徒歩10分圏内)。

    (4)ビールは東京のクリエイティブグループである生意気がラベルデザインをしている TOKYO ALE3 がある。札幌ではここでしか飲めない空輸で送られてくる東京の地ビール。

    (5)自由に使えるiMACが一台あって、インターネットを観たり、「今日のランチお知らせメール」の登録ができる。携帯のメールにも対応してます。

    (6)SHIFT FACTORY のアイテムも展示されていて、中身を見たり、買ったりできます。また、SHIFTで紹介しているアーティストのエキシビションやイベントなども今後予定されています。

    (7)AirMac によるブロードバンド回線が提供されている。だから、AirMacカードを装着したPowerBooK、iBookやWidowsノートでも無線LANカードを装備したものは店内にて自由にネットを楽しむことができる。

-----スタッフの江良さんにSOSOでの一日とお食事のおすすめをひとつ教えてください?

    「午前中にカフェにつくと、オープンの準備をしてから、メール登録していただいたお客さまへ“今日のランチメニュー”のお知らせを送信したり、仕事の合間に SHIFT FACTORY でオーダーのあった商品の発送準備をしたりなどをしています。昼間は場所柄もあって、ランチ時にはOLさんとかビジネスマン風の方が多いです。そして、夕方近くになると学生さんが結構来られて、夜になると再び会社帰りの方や、学生さん、クリエイティブ関係の方など色々な人がミックスされます。いつ来ても食事がちゃんとできるのと、夜11時までやっているのが利用しやすいのだと思います。食事のおすすめはアゲ出し豆腐和風あんかけごはん。このカフェでは世界の料理をミックスしたアレンジ料理を出していますが、中でも人気のあるメニューです」

----- オーナーの大口氏にSOSOとSHIFTについてコメントをお願いします?

    「SOSO は、SHIFTと一体性があります。SHIFT FACTORYで扱っているすべてのアイテムを販売するフラッグショップでもあるので、サンプルとしてGASBOOKなどの映像を流したり、その他の様々な映像作品やグラフィック作品などをみることができます。また、SHIFTで紹介しているようなアーティストのエキシビションを行うことも可能です。例えば、現在は、発売されたばかりの GASBOOK最新号のポスターの展示や収録されているDVDの映像を流すなどをしています。

    11月には、SAL MAGAZINEのエキシビション を開催しますし、来年の予定もすでにいくつか入っています。もちろんそのような事をまったく知らない人が来ても楽しめる場所でありたいと思っています。札幌在住のクリエイターにもここをエキビションまたはイベントスペースとして提供したいので、興味のある方は相談して欲しいです。

    今、オープンしたばかりということもあって、僕も店内にいることが多い。ネット環境があればメールで3Fのオフィスのスタッフとやり取りをしたり簡単な仕事をしたりできるので、今はオフィスとカフェを行ったり来たりしています。実は SOSOにはデリバリーの担当はいないので、オーダーがあればSHIFTのスタッフが配達にでかけます。そういう意味でもSHIFTとSOSOは密接にリンクしています(笑)」

-----この辺からカフェ(?)らしくちょっと横道に話題を変えてみる。SHIFTといえば、11月よりドイツからインターンの方を受け入れるそうですね。

    そうです。毎年SHIFTではひとりはインターンを受け入れています。海外ではデザイン会社がインターンを受け入れることはあたりまえで、2〜3ケ月の休みのときにデザイナー志望の学生がデザイン会社でインターンすることがあります。そして実務の現場を1〜2ケ月体験します。日本ではデザイン会社などでインターンとして働くのは難しいのか?といえば全然そんなことはないと思います。自分なりに勉強を積んで、そしてコミニュケーションのとり方を考えてアクションをおこせば、インターンというのは基本的に無報酬で働くということだから、難しいことではないと思います。結局、チャンスをものにするというのは時代に関係なく、自分で考えて行動することが大切ではないでしょうか。

-----最後にSHIFTをやりつつSOSOもおこなうハードワークのパワーはどこからくるのですか?

    そんなに働いてないですよ(笑)。というより自分で好きなことをやってきて、今はSHIFTを楽しんで作っているし、そこから自分の知りたい情報を得ていますしね。SOSOについてもそうです。基本的に好きなことだけして働いているから、それがハードかどうかわからないです。

    それに週末は友人とキャンプとか、食事を楽しんだり、映画に行ったり普通に楽しんでいる。それにSHIFTをここまでやってきて、読んでくれている人に対して責任感というのがあって、SHIFTを楽しみにしている人もいるから、「はいやめました」という訳にはいかないと思っています。そういう人が1人でもいる限り続けていきたい。もう誰もいなくなって、「もういいよ」といわれたら、南の島でもいって暮らすことにします(笑)

-----江良さん、大口さんありがとうございました。

● More Information

SOSO CAFEのサイト。ランチのお知らせメールの登録ができたり、最新情報を入手することができます。

SOSO CAFE
http://www.shift.jp.org/soso


● After Hours
取材を終えて

SOSO CAFEオープン以降、ちょくちょく使わせてもらってます。食事もできて、夜まで営業していること、パワーブックがつかえるのがいいですね。
Shinichi Ishikawa(NUEMRO DEUX)




   

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打ち合せの思い出

仕事については基本的にメールですむような事はメールですませたいと思っている。ただ、会ったほうがベストだと思うものは、会見という形で打ち合せをおねがいします。良い打ち合せというのは、楽しい時間だし、良い思い出にもなる。ポイントは参加者全員で、どんな抽象的なレベルでもいいから、なにを決めたいか、というのを意識して結論を出すことだと思う。そこをみんなで意識していれば、雑談が多くてもしっかりとした結論が出る。打ち合せというのは全員が主役でなければならないと思う。本日は、なかなか企画に対してのお互いのヴィジョンの確認ができたし、そして楽しい打ち合せができた。

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031 アニメーション「チェブラーシカ」

NeW FREINDSとても気になる新しい友達

    「チェブラーシカ」の監督のロマン・カチャーノフはもう亡くなっている。残念ながら、僕は本作以外の作品を観たことがないのだが、きっと他にも素晴らしい作品を作っていると思う。本作はチェブラーシカ、わにのゲーナ、おばあさんのシャパクリャクらの活躍を通して「人生」のさまざまな出来事や意味を表現しているではないだろうか。それはきっと監督自身の人生経験が反映されていると思う。良質の作品から感じるスクリーンと自分が住む現実の世界がつながっている感覚があった。もちろん、スチールなどのとおり「チェブラーシカ」は可愛いくて楽しい、パペット・アニメーションである。でも同時にとても真面目に語ることもできる「深みのある作品」であることをわかって欲しい。ひとりで本作を配給することを思いたった吉田久美子さんにインタビューしてみた。
    text by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)


NUMERO DEUX SPRCIAL 031
"NeW FREINDS" Interview With Kumiko Yoshida
取材日時:2001.9.29(土) 16:00-16:30
取材協力 :PETIT GRAND PUBLISHING, INC.
Interview by SHINICHI ISHIKAWA(NUMERO DEUX)
Art Direction & Design:NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.


INTERVIEW WITH Kumiko Yoshida ●吉田久美子(1969-)
映画館勤務を経て今年の春よりフリーで映画配給の仕事をおこなっている。
「チェブラーシカ」は初めての配給作品となる。


----- 「チェブラーシカ」が今回、上映されるまでにいきさつ

    実現するまで3年ぐらいかかった企画でした。
    私はもともと、施設の都合によりレイトショーのみの映画館に勤務していたのです。でもレイトだけの映画館ですから、配給会社さんからなかなか新しい作品をまわしてもらえなくて、監督特集、女優特集、という企画たてて、女優さんのトークをいれたイベントを打って、やっと満席にしていたのです。普通の上映のときはお客さんは少なくて。でも、なぜかアニメーションのときはお客さんがはいったのです。広告も打てなかったので、チラシをまくだけだったのに。

    そこで、ちいさいとき私が観たロシアのアニメーションで「雪の女王」という作品を上映しようと思って、ロシア映画社さんに行きました。そこで「雪の女王」は60分しかないので、他の作品もいろいろみせてもらって、その中に「チェブラーシカ」があったのです。それを試写してみたらとても評判が良くて、他作品といっしょに上映してみたら、「チェブラーシカ」だけを目当てに来る人もいて、これは当たるなぁ、と思って上映したいなぁ、と思って、まず権利関係を調べたのです。そうしたら、なかなかわからなくて、見つけたと思ったら権利を持っている会社が倒産してしまったり…。

    結局アメリカに権利があることがわかって、ロスまで契約にいきました。ここでやっと権利関係がクリアーになって上映できるな、と思っていたら映画館が資金繰りがつかなくて閉館することになって。それで自分でやることを決心したのです。必要なお金は調達不可能というほど高額という訳でもなかったのです。そこで、映画館に勤務していたころから上映企画についてブレーンをしてもらっていたプチグラさんから、それぐらいの資金ならということで出資してもらえました。もうひとつクロックワークスという映画会社さんが、「チェブラーシカ」の写真をお見せしたところ、「ヴィデオをうちでやらせて欲しい」といっていただいて、資金も先に出してもらえました。さらに足りない分を自分のお金で資金を用意したのです。

----- 「チェブラシーシカ」とは?

    もともと、ヨーロッパなどでもよくあるらしいのですけど、映画館で本篇の前に流す短編というのがあって、「チェブラーシカ」もそういった作品のひとつだったようです。そこから人気が出てTVで放映されて、ロシアでは誰でも知っている人気キャラクターになりました。作品は全部で4本しかないので、繰り返し上映されていたみたいですね。監督のロマン・カチャーノフはロシアでは巨匠の監督さんです。私は「チェブラーシカ」の他に「手袋」という5分ほどのセリフのない作品を観たことことありますが、これも素晴らしい作品でした。

----- 「チェブラーシカ」の魅力

    「チェブラーシカ」は本当に古いし、キレイではないのですけど、今の最新技術を使ったアニメーションでは絶対出せない味があるのです。ただ、「カワイイ」だけではなくて、貧乏臭かったり、悲しかったりするのが凄く良いのです。例えば、3話の終わりに流れる音楽も哀愁があって、日本人好みだと思います。すごく細かく作っていて、例えば、チェブラーシカ以外のキャラクターが話しているときも、それに対してチェブラーシカが反応して動いています。キャクターのお洋服も可愛いいデザインだし、出てくるお皿一枚にしても絵が描いてあったりして、仕事が細かいです。私は100回以上は観ていますが、飽きないし、劇場で観てまた新しい発見があります。観ていただいたお客さんもヴィデオやDVDで繰り返し観たい、毎日観たい!という方が多いですね。

----- 各話で特に印象に残っているシーンを教えてください。

    第1話ではオレンジの箱から出てくるシーン、それに第2話のプレゼントの箱を運んでくるところとか、とても可愛くて印象に残っています…私は、もともとそんなにキャラクター好きという訳ではないのです。携帯のストラップとかにつけたりしませんし。でも、「チェブラーシカ」は本当にいいなーと思いました。第3話のセリフで、「僕がゲーナの荷物を持つから、ゲーナが僕を持ってよ」というところですね。あと、ラストに流れる音楽です。

-----字幕について?

    字幕は、プロの字幕屋さんではなくて、「チェブラーシカ」のウェブサイトを昔から立ち上げていた方にお願いしたのです。その人はチェブが好きすぎて、ロシア人と結婚した女性の方なんですよ。初めてのことばかりで大変でした。つけていただいた訳はもしかしたら、プロの方から見ればいろいろあるかもしれませんが、愛情のある素晴らしい訳だと思っています。その他、今回の仕事を手伝ってくれたスタッフは、もちろんお金をお支払いしていますが、本当にこの作品を愛していてボランティア的にやっていただいたな、思っています。

---- 上映劇場について考えたことはありますか?

    今回の配給に関してはシネコンのような大規模なところでやれる、というお話もありましたが、私は比較的小さめな単館で上映したほうが、「チェブラーシカ」らしいなぁ、と思ってとりあえず最初はそんな感じで選んでみました。映画館は(まだ知名度のない)古いロシアのアニメーションを上映するのはリスキーなことだと思うので感謝しています。映画館では何度も観ていただいている方が多くて年齢層も高めで、20代女性の方が多いみたいですが、東京ではお子様も観にきているみたいです。週末は満席ですね。カップル、男性の方も結構こられています。

------ 原作の絵本もあるそうですね。

    原作も凄くいい本です。チェブラーシカはちよっと生意気なんですけど。キリンさんとか、おサルさんとか、映画にも登場したキャラクターの悲しい過去のエピソードもあって、興味深いです。ただ、可愛いだけのキャラクターではなくて、ストーリーがあって、ロシアの歴史も感じさせるのです。「チェブラーシカ」の版権元の方にどうしてこんなにもの悲しいのですか?と尋ねてみたら「ロシアは悲しい歴史の繰り返しだから、どうしてもそうなる」とお聞きしたのが印象に残っています。

----- これから観る方に「チェブラーシカ」のPRをしてください。

    日本で認知されているものとは違った、今まで観たことのないアニメーションだと思います。世界にはまだまだ、いろいろな作品があります。とりあえず観て欲しいですね。私は普段は本当に可愛いいもの好きでもないのですが、そんな私でも「可愛いい」といわざるをえないのですから!

----- 最後に吉田さんの今後の予定を教えてください。

    「チェブラーシカ」以降は、もう目をつけている作品もあるので、資金がまわっていけば、次の配給作品もやっていきたいです。基本的に私はアニメーションをやっていこうと思っています。なぜなら、世界中の誰が観てもわかるものが多いし、セリフがない、買い付けやすい、観やすいし、古いものでも凄く良いものがあるので、権利関係の問題をしっかり解決できれば、私のように資金や、ノウハウのない人間でも、いろいろ配給ができるのです。

   

after hours 取材を終えて

    本作の主人公、チェブラーシカはアフリカから来た正体不明の動物という設定なのだけど、その「性格」も不明、といっておこう。もちろんイイ子にはちがいないのだが、作品を何回観ても、その性格はつかみにくくて、そのへんのちよっとした「謎」の部分も本作の魅力になっている。出張中のところ快く取材に応じていただいた吉田さんに感謝します。
Shinichi Ishikawa(NUEMRO DEUX)






   

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ロボット博覧会 

DVD「アイ,ロボット」を観る。ウィル・スミスは嫌いな俳優ではないのだけど、どうも本作では冴えない、劇中では、とっても有能な刑事なんだけど、ある事件をきっかけに、トラウマを抱え、ロボット嫌いになっている。このあたりの設定がどうもうまく処理されていない。トラウマの理由はわかっても、あんまり納得もできない。主人公に感情移入ができない作品というのはツラい。事件の真相自体はよくある話。他のキャストは印象が薄い。なんか、ダメばっかりですけどロボットのVFXは見ごたえはありましたよ。

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030 MUSIC UNIT「ミニキュート」

 

僕はかわいいものは好きだけど、「かわいいだけ」というのは凄く嫌いだ。やりきれなくなる。なぜなら、それは「思考」を止める一瞬の快楽でしかないから。実用性のない消費物のように感じる。つまり、なくてもまったくこまらない。mini kyuteのサウンドを「かわいい」ポップ・ミュージックと表現するは簡単だ。でも、それはテストで50点しかとれない。正解は「かわいいだけではない」ポップ・ミュージックである。何も考えないポップは見苦しい。僕はサウンドといっしょに「なにか」を考えたい。それがいいレコード(CD)だと思っている。そんなコトを考えながら、mini kyuteのふたりにインタビューしてみた。
text by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)


NUMERO DEUX SPRCIAL 030
"mini STYLE" Interview With mini kyute
取材日時:2001.8.25(sat) 20:00-22:00/9.1(sat)20:00-20:30@FABcafe
取材協力 :FABcafe
SHINICHI ISHIKAWA(NUMERO DEUX)
Photograph by Tomohide Uchiyama
Art Direction & Design:NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.

INTERVIEW WITH mini kyute(Saito & Rio)


■サイトウ/●RIO

-----音楽を聴きはじめたキッカケを教えてください?

■中学2年ぐらいですね。BOOWYなどのロックです。楽器をはじめたのは高校に入った時です。作曲をしたのは高校2年生ぐらいですね。それから聴く幅をだんだんひろげたくなってきて、それでよくあることですがロッキング・オンを読んで、それでティーンエイジ・ファンクラブを聴いたり、フリッパーズ・ギターを聴いたりするようになりました。そういう流れのなかでロック的形態より、ポップなものに魅力を感じるようになりました。

●高校生ぐらいのときからフレンチ・ポップスを聞くようになって…私は凄く田舎に住んでいて、想像がつかないぐらい田舎なんですけど(笑)近所にちっちゃくて可愛い雑貨屋さんがあったんです。そこでかかっている曲が好きになって、お店の人に曲名を聞いてみると、それがフランス・ギャルと知ったのです。それがキッカケで自分でいろいろ探すようになりました。

-----mini kyute結成のキッカケは?

■FABFAD*ですね。最初のときは3人**で。でも、そのときは具体的な感じではなくて、それから半年ぐらい連絡をとったり、とらなかったり、という状態でした。そのうち曲を作ったからやってみる?ということになって、それがまわりに聴いてもらったら評判が良かったのです。それからは、曲ができたら宅録というスタイルでカセットのリリースをはじめました。

-----作曲のスタイルを教えてください?

■僕が曲を作ってそれを他のメンバーに聴いてもらって、そして(RIOさんが)歌詞をつけるという感じです。場合によっては、その場で歌詞を即興的に作ってもらうこともあります。

●歌詞は今は英語ですが良い歌詞が書けたら日本語の曲も作ってみたいです。

-----CDをリリースすることになったいきさつは?

■もともとこのレーベルで、コンピレーションに参加したり、単独でもカセットをリリースしていました。コンピにはいろいろなバンドが収録されているのですが、気に入ってもらえたようでCDを出しませんか?というお話しをいただいたのです。まさか、出せるとは思っていませんでした。

●CDをリリースすることになって、びっくりしました。自分では趣味の延長でやっていたのに、それにお金を出してCDを出してくれるなんて嬉しいです。

-----今回のレコーディングのスタイルを教えてください?

■レコーディングのスタイルは基本的に今までと変わらない宅録のスタイルです。ただ、今回は高橋さん***にいろいろアドバイスをいただいて、全体的にいろいろチェックしてもらいました。CDを作る、という話になったときに、カセットを作っているときのレベルでは、だめなので機材とか…例えばマイクを買うところから全部教えていただきました。

-----お二人にとって音楽を作ることとは?

●もうひとりの自分を作っていくような…そんな感覚があります。自分は不完全な人間だと思うのですけど、バンドをやっているところでは、自分の良いところ、理想にしているところを出していければいいなと思っています。

■僕が音楽をやっているのは…たぶん音楽でなくてもよかったとは思うのです。たまたま最初に触れたのが音楽だったから選んだのかもしれない。だから小説書いたりでも良かったのです。最初に入りやすかったから、という理由で音楽になったと思います。表現したかった、というよりも黙って生きるのは退屈というか。やっぱり生活には色があった方が楽しいですし。だから曲を作るのも結構、自分にとっては自然で。minikyuteみたいな音楽をやっていると、「狙って作っているんじゃない?」とも言われることもあるのですが、そんなことはないんです。逆に作り終わってからこんな感覚が自分のなかにあったんだな、と気が付くことが多いですね。

僕は自分の音楽は理想の音を作っているとは思っていません。コントロールできない部分も多いし、そういうものではないから。考えてはいない…例えばツマミ一個いじるのも理論にもとづいてやる訳でないから、気持ちの良いほうに、良いほうに積み重ねていく感じ。3分くらいの短い曲でも、その中身は一個一個が、偶然の集まりみたいなものです。

----おたがいの性格について教えてください?

●優しいですね…昨日も車に乗るときドアを開けてくれましたし(笑)。曲を作るうえでもちゃんと自分の意見を聞いてくれるし。

■華がある。僕にないものを沢山持ってますね。逆のタイプというか。だから、意見を聞くというよりも、聞きたい、という感じに頼りにしている部分も凄くあります。自分ではボツる曲だな、と思っていても彼女が歌をいれると良かったりする場合も多いですし。だから、このバンドは自分だけがコントロールしているような感じはないですね。

----今後の活動のスタンスは?

●もっと曲を作っていきたい

■うん。シングルのようなものを、年に一回でも、今までよりは速いペースで作っていきたいとは思っています。コンスタントにリリースがあるようなバンドにはしたいと思っています。

*FABFAD 札幌で企画されているポップ&ハッピーチャームなパーティ。市内ではTMVGを最初にゲストにむかえた
**FABFADの中心的メンバー、ハシモト。現在はDJとして活躍。
***800cherries。札幌のバンド。東京のレーベル、クローバーレコードや海外のレーベルよりリリースをおこなっている。詳しいことはクローバーレコードのなかにバンド情報がある。

MESSAGE FROM Kozuai Askawa(Chocolate & Lemonafde)


*chocolate&lemonade
リリースとイベント活動の本格開始は'96年より。たくさんの理由と野望を持って始め、作る人にとって自分のやりたい事を表現する場、聴き手は気軽にお気に入りを探しに来られる場を作ることができたら、と思っています。

*mini kyute

'98年に札幌のバンドの音をいくつか聴かせてもらい、特に気になったのがminikyuteでした。冬に札幌でのFAB FADのパーティーで本人達に出会い、いろんな可能性を感じたのと、7inchがあったら欲しいと思ったのがリリースのきっかけです。(7"の予定でしたが、出来上がった音を耳にした時、この透明感をそのまま伝えたいと思い半ば強引にCD変更を提案したのです。)

*sanctuary

構想2年"ポップでキュート"だけじゃ収まらなくなってきたmini kyuteの存在感。固められた"sanctuary"は、〜っぽいとかジャンルで括ったりするのが難しい。様々な要素や色を包みこむ、音のバランス、センスの良さ、耳もとでかすかに弾ける甘いボーカル。更に800cherriesの高橋さんのMixも重なり、聴き流せない世界を確立している。 "sanctuary"をBGMにした空間で、何かを感じたり考えたり想像したりする時間が生まれれば嬉しいです。今後7inchのリリース予定も決まっているが、まずは、このCDを聴いて欲しいです。それはmini kyuteを知るための"sanctuary"でもあります。

   

                                   now on sale: C&L-021 ¥1,050(tax in)
product number: Chocolate & Lemonade 021
artist: mini kyute
title: Sanctuary

取扱店:
third ear(札幌) FAB cafe(札幌)
HIGHLINE RECORDS(下北沢) D.M.S.(渋谷)
maximum joy(渋谷) *arch records(名古屋)
    Time Bomb(大阪) art rock no.1(京都)jet set(京都) jet set(神戸)
    カメレオンレコード(福岡)

after hours 取材を終えて

インタビュー日はライブ&パーティの当日。そんな状況で気持ち良く応じてくれた彼らに感謝したい。そのイベントには800cherriesの高橋氏も来ていてライブのサポートもおこなっていた。
Shinichi Ishikawa(NUEMRO DEUX)






   

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029 ファション・デザイナー「宇津木えり(フラボア)」


人間はつくづくメンタルに支配されていると思う。小さなことに悩んだり、いきなり自信がなくったりして、「何をやってもダメな感じ」になる時がある。そんな時に「良い服」(音楽、映画、アートでもありうる)に出会えると、急に「うまくいく!」と気分が良くなって、下らない心配事に支配されかかった自分を解放することに成功する。そんな服はもちろん、どんな服でもいい訳ではない。その条件は値段は関係はない、有名人が着ているものとも違う。そんなのむなしいだけだろう。「勝負服」というのも違う、それは服をツールにしすぎている。「良い服」というのは、生活をともにして気分よく過ごせる彼氏(彼女)といってもオーバーではないだろう。具体的には個人の好みになってしまうが、今回[FRAPBOIS」(フラボア)という、札幌にも出店したニューブランドには、長くつきあえる良い関係になれそうな「服」だ。デザイナー宇津木えりにインタビュー。「服」についていろいろお話をうかがった。みなさんも自分にとっての「ニュー・スダンダートな服探し」をしてみてはどうだろうか。
text by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)


NUMERO DEUX SPRCIAL 029
"FASHION newstandard" Interview With Eri Utsugi(FRAPBOIS designer)
取材日時:2001.7.28(sat) 17:00-17:30@FRAPBOIS sapporo
取材協力 : BIGI CO.,LTD/ TGER CORPORATION INC.
SHINICHI ISHIKAWA(NUMERO DEUX)
Photograph by Asami Hosino
Art Direction & Design:NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.

INTERVIEW WITH Eri Utsugi[FRAPBOIS Desginer]

●なぜ、ファッション・デザイナーになったのですか?

私の母は洋裁をやっていたので、母は自分の作った服を着たりしていました。そのため家にも生地がたくさんあって、私自身の服もたくさん作ってもらいました。よく、母にこういう素材で、こういう形のを作ってと頼んでいました。そのうちに自分でも作るようになって、その辺が原点ですね。その頃から服を作るのが好きでした。それを将来の仕事にする、と考えたのは、漠然とですか私はなにか表現していく仕事をしたかったのです。それは音楽とかいろいろありますが、私は服を作るのが好きだったので、それを仕事として選びたいなと思いました。「服作りが」一番身近だったということです。それから衣服デザインの短大に進学して、そこではなにか物足りなさを感じて専門学校にも行きました。当時はもう突っ走っていたという感じで、毎日が勉強、勉強でしたが、がんばってましたね。

●フラボアのコンセプトについて、教えてください。

「フラボア」のコンセプトとして、自分が着たい服を作るというのがあります。私自身では色とか、存在感とかサイズなどの細かい部分で、自分が着たいなぁ、という服が少なく感じていたのです。特にサイズについては今は細くて丈の短いものが多くて、30代ぐらいなると着こなしが難しいのです。「フラボア」では30代、40代の方に着てもらっても大丈夫な服を作っているつもりです。同時に、10代、20代の方でも可愛く着てもらえる服だと思います。デザインについては抑え抑えやってます。シンプルにしたい気持ちとデザインしたい、という気持ちのバランスを取るのが難しい。でも、そういう時は自分が着ているのを想像してみて、それを基準にしています。なぜなら、服について自分と同じ考えの人がきっといると思うからです。

●服というのは何なのでしょうか?

服というのは、必要最低限でいい、という意見もあるかもしれないけど、やはりこの世の中を生きるパワーの源になるものではないのかな、と思います。この服はすごく着てみたいな、着たら楽しい、自信が出た、というのが絶対あると思うのです。自分にとっても、服というのは「ささえ」になるものだと感じます。服というのは着る人の精神的な部分に関わると思うし、着る人を表しますよね。だから、おろそかにはできないものではないでしょうか。

●デザインのアイディアをどのように生まれますか?また、トレンドについてどう考えますか?

私は日常から生まれます。例えば、電車に乗っていて、すれちがう、どちらかというと若者よりも、ずっと上の世代のおじさん、おあばさんの服装のほうが気になります。その中に意外な感じで可愛いい組み合わせを発見できたりします。新鮮でピーンときますね。日常の発見、出会いを大事にしています。世の中のトレンドについてはそれに合わせて同じものを作ってもしょうがない。でも、気にしない訳にもいかない。トレンドという時代の流れにそっていかないとダメな部分があると思います。それを無視して、ただ時代に逆行してもしかたがないです。

●服を作るという仕事を続けられたパワーを教えてください?

「好きだ」ということですね。作る楽しさ、できた時の喜び。また、思いどおりに行かなかったときに、なぜそうなったのか?と考えたりすること。「作る」ということを大事にやっていくことではないか、と思います。服を作る会社に入った時は、必ずしも最前線の仕事ができる訳ではないけど、それでも何らかには関わっている喜びというのを感じて、その中で「ものを観る目」を培っていかないといけないと思います。そういう下積みの仕事が、いざ自分自身が最前線に行ってときに作ったものの完成度に凄く影響を与えます。それは自分自身の経験で感じました。私は下積期間は長いですから。12年ぐらいありました。下積み期間はもちろん、大変な時もありましたし、くじけそうな時もありました。でも、自分はやっぱり「作る」のが好きなんだな、と実感できる時があって続けられました。自分にとって「作る」というのは自分自身の「宝」だと思うし、そして作ってたものが、人に共感してもらえて、着てもらえるのが自分の生きる喜びですね。ただ自己満足だけで作りたくないですね。

●着てもらい人

仕事でも、遊びでも、明るく、前むきで、思いやりのある人に着てもらいですね。そうなって欲しいし、自分もそういう人になりたいので。

●最後に今後の予定を教えてください?

来期ぐらいから、メンズを展開したいと思っています。来年の春夏ですね。あと、東京コレクションに参加します。



FRAPBOIS sapporo
札幌市中央区南2条西1丁目1番地11de9の中2階
TEL.011-218-1710
http://www.frapbois.jp


after hours
取材を終えて


慌ただしいオープン日の取材に対して、時間オーヴァー気味にもかかわらず快く取材に応じてくれて、しっかりとして答えてくれたことに感謝したい。FRAPBOISは現時点で、メンズはないのが残念ですが、一度、お店のほうにいって現物を見る価値はありますよ。僕の受けた印象は、ヨーロッパぽい感じで、シンプルなんだけど、細かい部分にデザインのエッジが利いていて、そこがカッコ良いなと思いました。カラーは淡い、シックな感じで統一されている(といっても、大人向け!、という感じでもない)。バックとかの小物は素朴&ポップなティストが可愛い。これからの秋物セレクトの候補にしてチェックしてみてはどうだろうか。
Shinichi Ishikawa(NUEMRO DEUX)




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ソンビというテンプレート

DVDで「28日後…」を観る。ゾンビ。死者が蘇り、人々を食うために街を徘徊する。噛まれた人間もゾンビになる。頭を破壊しない限り死なない。

主人公が病院から目覚めてみると、街中が謎の疫病によって人々がゾンビのようになっていた…ジョージ・A・ロメロが作り出した「ゾンビ」のフォーマットにのっとった作品。

ひとつのフォーマット(お約束)にのった時、監督としてどこにポイントを置くかがセンスとなる。ダニー・ボイル監督の場合は、アクションよりも人間ドラマのほうにポイントを置いたようだ。もちろん、メジャー作品だから、アクション的見せ場や起承転結もキレイに配置はされている。

ドラマ部分ではネガティブで皮肉なトーンがドラマ全体を支配しているのが良い。このあたりはヨーロッパの監督は得意なんじゃないかな。ロンドンの街が舞台なのも好き。ラストは2ヴァージョンあるようで、僕は劇場バージョンのほうが、それまでのドラマのトーンを受け継いでいていて良いと思う。DVDバージョンのほう悪くはないけど、ちょっとトーンが変わりすぎなんじゃないかな。

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戦国自衛隊

「戦国自衛隊1549」をDVDで観る。正直、いまいちだったので、過去にあった「戦国自衛隊」について。「戦国自衛隊」って題名がいい。それで勝ち。シンプル&ストレート。それでいてインパクトがある。1979年制作の「戦国自衛隊」はそんな題名に負けない力強さとおもしろさがあった。洋画を含めても軍隊タイムトラベルものの傑作だと思う。

軍隊タイムトラベルものというと、現代兵器と昔の軍隊とのギャップのおもしろさ、という部分にポイントがあたってしまう。でも「戦国自衛隊」はそれよりも、ひとりひとりの自衛隊員に明確な個性を与えて、性格や内面というのをタイムスリップという異常事態によって各自の人間性を一気に噴出させて描いているのがいい。現実離れした作品ほどドラマを濃厚にするのが大切なのかもしれない。千葉真一をはじめSF設定に負けない濃いキャスティングが二重丸。

後半の平原での合戦シーンでは「戦国武者対自衛隊」の戦いを、忍者まで登場させてタップリ描いていて理屈抜きでおもしろい。エンターテイメントしている。対してリメイクの「戦国自衛隊1549」は以上書いた「戦国自衛隊」の魅力があまり感じられなかったのが残念。

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028 MUSIC「aerostitch re-cords」

★「トータル・テクノ」を目指すサウンドレーベル"aerostitch Re-cords"にインタビュー。

DJプレイではなく、テクノのライブを体験したことはあるだろうか?そのチャンスがこの夏7/21(土)札幌にある。1998年にスタートし、今まで2枚のセルCDをリリースしている札幌のテクノ・レーベルaerostitch re-cords。そのレーベル・コンセプトは「トータル・テクノ」であり、発表された作品はサウンド、ジャケット・ワーク、プロモ・ムービーのすべてが一体となって表現されるコンセンプチュアルなものだ。この夏、Aerostitchのオーガナイズにより、11組にもおよぶアーティストを参加するテクノのライブ・イベント"CAMP"がおこなわれる。VJもフューチャーされ、音+映像の融合に期待したい。今回、同レーベルの代表であり、サウンド・クリエイターであるオオグロジュンイチと、ビジュアルワークを担当しているミウラマコトにプロフィールとイベント"CAMP"についてインタビューしてみた。

text by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)


NUMERO DEUX SPRCIAL 028
"Techno Not Techno" Interview With Aerostitch records
取材日時:2001.06.27(wed) 22:00-23:00
取材協力 :Aerostitch records / ICC(INTERCROSS CREATIVE CENTER)
inteviewer : SHINICHI ISHIKAWA(NUMERO DEUX)
Photograph by Tomohide Uchiyama
Art Direction & Design:NUMERO DEUX
NUMERO DEUX Copyright.


Interview With Aerostitch Re-cords
Junichi Oguro & Makoto Miura









Junichi Oguro(1974-) obsession-GT / grogman Sound Create

    エアロステッチレコードの代表で、Obsession-GTと自分のソロ名義である grogmanでサウンドを作っているオオグロです。音楽については幼稚園ぐらいのころから「自分でやりたい!」と思ってエレクトーンを習い始めました。当時は音楽を習うならエレクトーンかピアノという世代なので。でも、僕は譜面を見てそれを練習するのが凄く嫌いで、なかなか覚えずよく怒られました。それよりも自分で自由に新しい曲を作っていくのが好きなので、それで作曲するようになりました、小学校高学年ぐらいからですね。そのあたりで音楽の基本的なことを身につけました。それから、中学、高校とバンドをやったり、レーベルに参加したりして音楽活動をしていました。。好きな音楽は、ハードロックが好きな時もありましたし、ジャズとか…コルトレーンとかは今でも聴くのが好きですね。今のサウンドスタイルになったの高校の終わりごろです。それを人に聴いてもらうと「これはテクノみたいだね」といわれて、自分自身はその時はテクノって聴かないし、意識したことはないのですが、「じゃあテクノってどんな音楽なのかな」と思って聴いたりしましたね。そうすると、テクノの持つ、進化していく音楽というか新しい部分を取り込んでいくところが自分のスタイルと合致しているなと感じました。楽器はずっとキーボードをやっていて、それからはシーケンサーも使用して作曲するようになりました。


    自分が主催でおこなうのは現在の活動のメインであるエアロステッチが初めてですね。1998年に始めました。主催で始めた理由は、自分がうまく表現できるフィールドを作りたかったからです。僕がデザイン/映像をやっているミウラ君知り合ったのは、世界のクリエイターのニュースを発信しているオンラインマガジンSHIFTのBBS のミウラ君のコラボレート希望という書き込みをみて、メールで連絡をとって彼のデザインをサイトで見せてもらったのが気に入って、エアロステッチに参加してもらうことになったのです。

 最初はお互い日本のどこに住んでいるかわかなかったのですが、地理的に可能なら会おうということになってみると、住所は歩いていけるぐらい近所で(笑)。歳も同い年で、驚きましたね。なにかの縁を感じました。インターネットがなければ、この出会いはなかったと思います。僕はエアロステッチはトータル・テクノ…つまりサウンドだけではなくて、ヴィジュアルもあって自分の考えるテクノを表現そしたかったので、自分とセンスのあうビジュアル・デザイナーはずっと探していたのです。そして三浦君でに出会えたのはとてもラッキーなことだと感じています。ネットをやる前から、いっしょになにかをやるためにいろいろな人に求めたり/会ったりしたいたのですが、なかなかうまくいかなくて、その点、情報源という部分でネットは素晴らしいと思います。

    エアロステッチではアルバムが2枚と非売品で2枚リリースしています。そのうち、一枚はネットで全国よりアーティストを募集して集めたコンピレーションです。エアロステッチは基本的には、テクノユニットである Obession-GTと僕のソロ名義のgrogmanそして三浦君のtruegrahixx*、そして、Obession-GTでヴォーカル/作詞をおこなっているササキ君と、僕が東京のイベントで知り合った仙台のスズキさんがいます。

    エアロステッチは通常のレーベルのように単にアーティストを集めてリリースをおこなっていく、というより、いろいろなコミニュケーションによって様々な活動のフィールドをひろげてサブ・カルチャーの場であっていきたいと思っています。ですので、エアロステッチは自分のライフスタイルをレコード・レーベルという形で置き換えていると思います。

Makoto Miura(1974-) true graphixx* Visual Design

    エアロステッチでは、トゥルーグラフィックス名義で、CD のジャケットのアートワークや、映像クリップを作っているミウラです。僕はもとも音楽は学生のころはよくロックを聴いてました。ヒットチャートのチエックをしていましたが、同時に兄の影響でYMOやクワフトワークなども聴いてましたね。そのうち時代的にハウスミュージックが登場してきて「踊れる電子音楽」というのが好きになって、特にテクノにはかなりハマりました。電子音が好きなんです。中学ぐらいのときです。そして現在にいたってますね。でも、サウンドを自分で作ったりしたことはないです。興味はありますが。グラフイックスに本格的に興味を持ったのは、高校を卒業してから、看板とかロゴ・タイプを作る仕事をやっていてそれで、デザインをするようになったきっかけですね。僕はデザインの学校には行ってはいないですが、ちいさい頃からロゴ・デザインには興味があったのです。そして、マックを買って自分でTruegrahixx名義で活動をはじめてTシャツを作ったりしてました。でも、誰かとコラボレートしたくてSHIFTのBBSに書き込みをして、オオグロ君と知り合ってエアロステッチに参加することになりました。

    トゥルーグラフィックス名義で、時々VJもおこうなうのですが、その時、お客さんを見ているとわかりますね。ノッといるときと、ノッていないときは(笑)やっぱり自分でやっていて、映像と音楽が凄く合っているなぁ、という時はお客さんもノッてくれてますね。逆に「なんかこのサウンドにあわせる素材ないなー」と思って流しっぱなしにしている時はみんなノッてないですね。そういう雰囲気はビシバシ伝わってきますね。イベントでは映像と音楽は必ず合せたいですね。












Techno Live Event "CAMP"
2001/07/21(sat)@FLORE CAFE

    今回イベントのおこなう"CAMP"はエアロステッチでは初めてオーガナイズする本格的なイベントです。おこなう理由としては、ミーティングで今年のテーマとして、それまではわりとCDなどのカチッとしたプロダクトを作ってきたのですが今年はコミニュケーションとメディア進出、そしてイベントをやろうということになって、それでCAMPというテクノイベントを企画してみました。。最近は、DJイベントというのがひとつの傾向ですが、それよりも"CAMP"はトラックを作っている人の表現の場を作りたかったのです。そういう場は少なく感じて。イメージ的には室内のレイブというか、どんな方でも気軽に来れるイベントにするつもりです。ですのでミウラ君にはビジュアルとしては今回は「ポップな感じ」というのを頼みました。アンダーグランドな感じはしたくなかったのです。

    僕としてはテクノというのは誤解をうけているような感じがしていて、テクノというのは電子音だとかジャンルとかではなくて、考え方という感じがするのです。テクノというのはいろんな音楽を吸収していって、新しくなっていく音楽だと思うのです。そのあたりを言葉で表現するのは難しいのですが、それならイベントとして実際やってみていろいろな人に体験してもらいたくてCAMPを企画したともいえます。ですので今回参加してもらっているアーティストのセレクトに関してはそのコンセプトを理解してくれるような方々にお願いしました。

    CAMPというのは、これから札幌でいろいろな動きで出てくる入口になればいいな、と思っています。みんなにいろいろな活動をやっている人がいるということを知って欲しいですね。「テクノって何だ?」と興味のある人ならどなたにでも見にきて欲しいです。(オオグロ)

    音と映像から五感で感じるテクノというのを体験して欲しいですね。DJイベントとは違うライブならではのパワーを堪能して欲しいですね。(ミウラ)

more Information
aerostitich re-cords
http://www.aerostitch.net




after hours
取材を終えて


    今回の取材では主催イベントのプロモーションを兼ねていたので、記事は"CAMP"の話題がメインになったが、興味をもった方はぜひ、イベント前にエアロステッチがリリースしている2枚のCDアルバムにも注目して欲しい。インタビューにあるとおり、代表であるオオグロ氏は独自の「テクノ観」があり、しっかりとしたヴォーカルのある明確なサビを持つナンバーなど、一般的なクラブ・テクノのトラックとは異なる印象を受ける。僕の印象としては、UKのプライマル・スクリームや、ケミカル・ブラザーズのような、ロックよりのテクノ・サウンドという感じがする。"CAMP"ではどのようなライブを観せてくれるか楽しみだ。
Shinichi Ishikawa(NUEMRO DEUX)








   

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027 札幌フリーペーパー事情

札幌のホットなフリーペーパーを調査

    札幌のカルチャー系フリーペーパーをチエックしているだろうか?残念ながら、あまり盛り上がっている状況とはいえない。これは情報がないというよりも、そのへんのインディペンデントなカルチャー情報はどちらかといえば、インターネットのウェブサイトの形で提供される場合が多くなっている。しかし、「紙」という実体をともなう媒体も非常に魅力的ではないだろうか。現在、札幌で意識的に「紙媒体」に取り組んでいるフリーペーパー「TATAMIX」のエディター後藤道子さんと、売り物であるカルチャー誌「タイガーマガジン」と平行してフリーペーパー「TIGER FANG」をリリースしたタイガーコーポレーション濱元代表に「おたがいの野望」についてコメントをいただいた。最後にプレゼントのお知らせもあります。
text by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)


NUMERO DEUX SPRCIAL 027
Sapporp FreePapaer Re-search
取材日時:2001.06.01(fri)
取材協力 (株)下岡事務所/(有)タイガーコーポレーション
Photograph by NUMERO DEUX
NUMERO DEUX net magazine Copyright.



「TATAMIXの野望を教えてください」

Michiko Goto(TATAMIX)

    制作の立場からいうと野望と呼べるような明確な目標はないのです。企画は思いつきですし(笑)。今回はTシャツを作りたいね、と皆で話してみてやってみたという感じです。大体デザイナーの佐々木さん(extra design)との話し合い…というよりヒラメキ合いというか、かなり行き当たりばったりでエディターとデザイナーの境界も曖昧な形で制作しています。そこが刺激的に感じることもありますし、ゼロから思いついたものをどう作っていくか、というのは好きな作業です。「タタミクス」は大きなムーブメントを作ろうとして始めたものではないので、逆にこっそり反応が返ってくるのがうれしいです。ターゲットは最初は、高校生くらいのハイティーン向けに作ろうと思っていたのですけど、実際の反応はもっと世代に幅があります。最近は札幌に限らず、関西や九州からもメールを頂いたり、「私もフリーペーパーをつくっているんです」 という方からペーパーをいただいたりして、それは本当に嬉しいです。(メディアとして)インターネットのウェブサイトと、フリーペーパー全然違うものだと思います。やっぱり実際手に取ってみれるモノって物欲をかき立てると思うのです。大きさやデザイン、色だとかさわり心地がというのはペパーの良さですね。そのへんの楽しさを追求していきたいです。「タタミクス」のような小さい媒体が身近に他にもたくさん出てきたらおもしろいなあと、思います。子供の頃に友達と雑誌を作って空想でインタビューしたりして遊んでいたことがありました。でも、その頃はそういう仕事をしたいとかは考えていなかったのに、今こういう仕事に流れ着いたのが不思議です。昔から、自分がみて面白いと思ったことを人に教えたいという性格ではありますね。

「TIGER FANGの野望を教えてください」

Masahiro Hamamoto(TIGER FANG)

デジタルの進化と普及により紙媒体は消えていく、それは当然のことです。社会的に考えても、紙媒体の消滅は廃棄材を減らすことに繋がり、個人的にいうと、親戚のおばさんの家からチラシで作ったへんてこなインテリア雑貨(?)が消える。すばらしいことなのです。なのに何故「紙」なのか?紙媒体は情報流通の手段たけでない気がしている。うまくはいえないが「紙=時代感覚」、おっさん風にいうと郷愁(?)のように思う。なんでも鑑定団の影響を受け、巷では骨董品と共に古いマンガや雑誌も高値で取り引きされている。そこに情報を求める人はおらず、単純にその時代を感じて楽しんでいる。なんかほのぼのしてていいじゃないですか。フリーペーパーは、捨てられる可能性が非常に高い。しかし、素敵に「今をパッケージ」していければ、それは残るものになって、30年後に笑えるものになるんじゃないかと思って、ごく少数のペーパーマイスターたちと制作に励んでいます。

"TATAMIX"
発行:3ケ月1度
おもな配布場所:タワーレコード・ピヴォ店、ファブカフェ、カスタネットなど。
詳しいお問い合わせ先:http://www.tatamix.jp.org
※2007.9.11現在休刊

"TIGER FANG"
発行:奇数月発行
おもな配布場所:ファブカフェ、アパレル系ショップなど。
詳しいお問い合わせ先:tiger@mb.megafit.net

※2007.9.11現在休刊

   

after hours
取材を終えて

「紙は良いねぇ、と思う」。iMODEがひとり勝ちしようが、ADSLがISDNの10倍でネットに接続できようが、僕はペーパーメディアというのは魅力的だし、無くなることは決してないと思う。特にクリエィティブなメデイアでは「紙」というスタイルが、実世界での電子化が進めば進むほど「紙」という素材をセレクトすることが、強い意味を持つことになるだろう。
inteviewer SHINICHI ISHIKAWA(NUMERO DEUX)






   

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ベッドの上で憧れる

ベッドの枕元にある細長いボードの上に、読んでおきたい本を置いていった。すると、どんどんたまってきた。ブックエンドを入れて前後2段のちょっとした本棚になってしまった。社会学、重めの海外小説、デザイン、印刷関係、タイムマネジメントの本などがある。でも、結局寝る時はあんまり堅い本を読む気にならず、掟ポルシェの本や、スタートレックのマニア本など読んでしまう。

それらだって5分も読まないうちに前後不覚で寝てしまう。照明はついたまま、本はベッドの下に落ちていて迎える朝はいつものこと。

ベッドの中で深夜難しめの本を楽しむ、というのに憧れる。でも、まったく自分は無理。結局、そこから本を取ってリビングのソファで読むことになる。ひとり掛けと3人掛けがある。3人掛けに座るとまた寝てしまう可能性があるので、一人掛けで読む。

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026 「アメリカンショートショートフィルムフェステイヴァル」

NUMERO DEUX SPRCIAL 026
American Shorts film festival 2001
取材日時:2001.05.01(tue) 20:00-21:00@FAB CAFE
取材協力 FAB Cafe Photograph by Asami Hosino
NUMERO DEUX net magazine Copyright.   

先日4/19 (木)16時よりアーバンホール(元札幌ピカデリーホール)にて記者会見。札幌の実行委員久保俊哉氏(左)/実行委員長 別所哲也(右)らの挨拶と、ダイジェストの試写がおこなわれた。


    「アメリカンショートショートフィルムフェステイヴァル」札幌では6月 開催予定

    6月にある札幌のお祭りは?「よさこい」。それは正解ですが、昨年よりもうひとつのお祭りがスタートした。長くても30分、短いものでは1、2分の上映時間の映画作品、「ショートフィルム」。国内外のそれら集めて、上映する「アメリカンショート ショートフィルムフェステイヴァル」。1999年より、東京を中心に各都市で始まり、去年より札幌では東急ハンズの裏にあるマルチスペース"EDIT"でおこなわれ、予想以上の動員をはたした。そして、今年は6月8日(金)から6月12日(火)までの5日間、上映本数も増えて50本あまりの作品が上映が予定されている。今回のトピックとしてはティム・バートンの初期作品などが観ることができる。メイン会場は、映画館札幌ピカデリーから多目的スペースとなった札幌アーバンホール(S3W4)。サブ会場の"EDIT"では、期間中オープニング・レセプションやトークイベントを予定。さまざなゲストが予定されている。前売券(3枚綴り券)¥2400/ 当日券:¥1000。ローソンチケット/ピヴォ(1Fインフォメーションカウンター)にて発売中。


   

●「アメリカン・ショート・ショート」に上映される札幌在住の新鋭監督にインタビュー

   今回、本イベントでは、「ジャパンショート」として選ばれた8作品の国内インディペンデント系作家の上映が予定されている。そのうち3作品「並木道」「Hands」「サイの芽」の札幌在住である監督3人にFAB cafeにてインタビューしてみた。当日は、同じく札幌在住の作家で昨年の本イベントで作品が上映された関原裕司、「サイの芽」で主演した丸山未央にもコメントをいただいた。興味があれば、ぜひプログラムをチエックのうえ観に行って欲しい。                            text by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)

Interview

●小野寺圭介(birth1977)
上映作品「並木道」(2000/DV/11:00)
story:女の子は和解できず死に別れた父を想う時、並木道に訪れる。ある日、青年と出会った…

    大学を2年くらい浪人していた時に、じゃあ大学に行って何をすればいいんだろうと考えたのです。とりあえず昔からストーリーを創るのが好きだったので、それをどう表現しようか考えて、映画を作りたいなぁと思いました。なぜ映画かというと、目で観て、そして音で聞いてインパクトを体感できるからです。そこで映画学科のある大学を希望したのですが親に反対されて。それで北海学園にしました。2部に行ったのは、昼間に映画を作る時間があるかなと思ったからです。観た映画の中で影響受けたのが「大逆転」という作品。それまで観た「スターウォーズ」とか「遊星からの物体X」といったスケールの大きい作品と違って、観終わった後に日常生活と繋がりのあるような感じがとても好きになりました。ちょっとした日常のお話で共感できる作品を作りたいのです。

    「並木道」では技術的な部分で、登場人物のやりとりをカメラがきちっとフォローしていることと、セリフがはっきり聞こえるという2点がやっとそろって成功して満足した作品になっています。この点は意外とインディペンデント映画はもとより日本映画全体でもおこなわれていないなと感じています。

●島田英ニ(birth1976)
上映作品「hands」(2000/DV/06:30)
story:「手」による銃撃戦が突然始まった!

    「ハンズ」は、ある日雪道を歩いていていると子供が道の横にある雪山の上を歩いて母親に怒られるのを見た時に、ふと自分はいつから雪山の上を歩かなくなったんだろうと思ったのです。大人になるうちに忘れてしまった子供が遊ぶようなユニークな発想ができないかというのが、本作のアイディアですね。スタッフは役者もいれて全部で4人。頭の中で描いたビジョンを映像化した時に何かが違っていたり、絵コンテで全体の流れを用意しても撮影当日になると変更しなくてはいけなかったりと、製作中の苦労はありました。 これからはやはり観てくれた人が感動する映画を撮っていきたい。これからはやはり観てくれた人が感動する映画を撮っていきたい。楽しめる作品で、欲をいえば観た人が何回も観たくなる映画を撮りたいですね。

●アラキマサヒト(birth1976)
上映作品「サイの芽」(2000/DV/02:30)
story:鉢植えを育てる一人暮らしの女の子。芽は出るのか?

    交通事故を目撃したのが映画を作るきっかけです。雪道を車で走っていたら軽自動車がスリップしてダンプと衝突してグチャグチャになるのを見て「あ、映画撮りたい」と本能的に思いました。もともと映画は親が好きでよく観に連れていってもらってました。映画を最初に撮ったのは8ミリです。遊びながら映像を曲に合わせて、速いカットでバンバン切って作っていました。そのうちに会社の友達がテクノでライブをやっていて、そこでDVの映像を観て、8ミリにこだわらなくてもいいなぁと感じてDVを使うようになりました。現在はドロップキッカーズを結成して音楽や映像を作っています。

    「サイの芽」は自分のアイディアでDV撮影した最初の作品です。その前に「空想バザール」という作品もあるのですが、自分の脚本ではないことにもどかしを感じて、「サイの芽」を作りました。僕は基本的に脚本も撮影も自分で全部やりたいタイプです。人まかせにできなくて。口でいうより自分でやったほうが早いから(笑)。本作は女の子が芽の出ない鉢植えをずっと育てるという静かな脚本だったのですが、煮詰まって壊したくなってああいうラストになりました。でも、その結果自分らしさが出せたかな、と思っています。

関原 裕司

    もともと映画が好きで、いろいろ観ていました。そのうち頭のなかで映画のストーリーを考えるようになって。そうなると自分で作りたい、と思ったのが映画作りのキッカケです。僕が凄い影響をうけたのは「シャイニング」という作品です。それはテレビで観たのですけど、その中でヘリの空撮のシーンを観たとき、強いショックを受けました。それから、映画自体を考えながら観るようになりました。今でもキューブリックでは「シャイニング」がベストです。何度観ても発見がありますね。そして、大学に入学して映画を作っているサークルにはいって、そこで小野寺さんの映画作りに対して「本気でやっている」姿勢に凄く影響をうけました。それまで僕の人生のなかでそんな人はいなかったのです。映画というのは完璧な絵をならべても、そこに編集という作業をいれていかなければ芸術にはならないといわれています。だけど、完璧な絵が並んでれば、それは良い映画になりうるのではないか、と思うこともあります。わかりやすくて、ハッとさせる映像をを作りたいですね。

丸山未央

   ドロップキッカーズとアラキ作品にはすべて出演しています。 今回の「サイの芽」は 短い作品ということもあって、 監督からは、ほとんど指示はありませんでした。 私は映画好きという訳ではないですが映画に出るのは楽しいです。。



after hours
取材を終えて


    「アメリカン・ショート・ショート」は、おすすめできる映画祭だと思う。値段設定もリーズナブルだし、ざまざな作品を楽しむことができるからである。今回インタビューした、3人の監督の作品もぜひ観て欲しい。それぞれまったく作風が異なるのも興味深い。本映画祭は、観客の視点や、作り手の視点からも楽しめるものになっている。
inteviewer SHINICHI ISHIKAWA(NUMERO DEUX)





 

   

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刑務所に行くこと

DVDで映画「25時間」を観る。麻薬の売人が初めて逮捕され、刑務所に入るまでの最後の猶予時間を友人たちと一夜を過ごすストーリー。麻薬の売人の主人公はエドワード・ノートン。この役者の雰囲気や、家のインテリアは上品すぎる感じもする。でも、それは監督の狙いなのかもしれない。主人公は麻薬の売人という点を除けば、良き妻もいて、その生活スタイルは幸せそうに見える。すさんだ感じはない。

懲役は7年。死刑、無期が当たり前のフィクションの世界では、軽めの罰にさえ思える。しかしリアルに考えればそれはつらい。すべてを失って刑務所に行くのだから。主人公は苦悩し、友人達は主人公をなぐさめつつ、友人関係が終わることも意識している。この映画を観て考えたのは、ふと自分の友人が刑務所に行くことになったら、どう接するかということ。

刑務所が出てくる映画は無数にあるが、これほど「刑務所に行くこと」について考えさせる映画は初めて。ラストあたりに「刑務所のある人生」と「ない人生」というのが空想的に描かれる。最後の一晩の舞台になるクラブの描写もなかなか魅力的で、ただの教育映画になっていないのもいい。また、主人公の堅気の友人の生き方の描写も少ないながら、ゆがみのようなものも描かれていて、ドラマ全体に深みを与えている。

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